東大生を育てる親は家の中で何をしているのか?

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  • 文響社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784905073956

感想・レビュー・書評

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  • 子どもに夢を持たせるために、テレビやマンガを遠ざけない。集中力を高めるためには、ゲームを利用するのもあり。休みの日にはダラダラする(習い事を減らしてでも)。オフのダラダラが、オンの集中につながる、など、目からウロコの内容が多々。
    特に参考にしたいと思ったのは、「ピンチを戦える子」にするために、あえて厳しい環境に子どもを放り込むということ。自分の実力よりちょっと上のレベルの限界を超えられたという経験の積み重ねが大事だと改めて実感。
    また「リビング学習」では、親は別の作業に集中し、「親の時間はすべて自分のためのもの」という甘えを断ち切らせるということ。すぐに実践したいと思います。

  • 読んでよかった!
    勉強を嫌いにさせない、肯定する、仕掛けをする、適度な目標設定と達成後に満足させきらない声がけなど、本当に面白かった。

    子供はまだ2歳だから、数年後にまた読み返します!

  • すごくよかった! 付箋貼りまくり。メモと納得コーナーを最後に記載。

    著者、先着順・入塾テストなしの塾経営、それで進学率80%の凄腕。
    子どももそうだけど、親の傾向をよく見ていて、東大に入れる親はこう、というエッセンス満載。親の学歴、収入にかかわらず、子どもへのかかわり方いかんでは子どもが伸びる、と勇気づけられる一冊!
    著者自身の、子どもの見方や伸ばすやり方に愛情と熱意をひしひし感じる。子は宝。未来。

    memo&納得↓

    p29
    苦手と得意の科目について、先に苦手を叩きがちだけど、得意の方を10点伸ばして勉強の楽しさを感じられるようにする。
    次に、まあまあ得意の科目。自信と、点数を上げるコツをつかんで、最後に苦手科目に行く
    p35
    家の中に勝負の空気を作る
    家族で競う。親と子の勝負。ハンデをつけると勝った時の喜びがあまり感じられないので、オセロなどで努力次第で子どもが勝つ可能性のあるものにする。
    p45
    自分で考え、自分で解決するという自立心を持っている子どもというのは、どんな分野でも大きく成長します。
    例えば、少年サッカーでは荷物がきちんと整理できているチームほど強いという人がいる。
    ただ、それはコーチが怖いからというだけのこともある。塾でちゃんとし手家でだらしないなら見せかけの自立である可能性が高い。規律が厳しければ逆に自立が阻害されることもあるよう。家庭で育つのが自立。
    必要なものは自分で準備する。自分が使ったものは自分で片付ける。それだけでよい。甘えと厳しさが同居していること。
    p50
    お母さんが夕飯を準備している横で知らんぷり。お皿やお箸に並べるようなお手伝いをしていない子が増えている。食事の準備を手伝わない子は成績も伸びません。
    準備することの大切さを教えられる。
    片付け,ふきんで拭く、献立を確認して、必要な食器を並べる。家族がテーブルに着く前にご飯をよそっておく。
    1つ1つの作業は単純ですが、うまくやらないとお皿が足りない、フォークの方が食べやすかったなど小さなトラブルが起きる。失敗に戸惑っても、次第にできるようになる
    p54
    東大生の多くは大変な読書家。かばんにもいつも本。家庭でも小さいころからたくさんの本に囲まれているが、小さいころから自分の好きな本ばかり読んでいたという人が多い。
    延びる子は自ら本を選ぶ。本屋で子どもを自由にし、どんな本でも買ってあげる。漫画でもいい。興味があるものを読んで夢中になることが、学びたいという意欲につながっていく。
    読んできた本を並べるのも楽しい
    p76
    模試の結果が悪くて子どもが落ち込んだら、親はネガティブな言葉を出さない。落ち込んだ気持ちに拍車をかけない。
    逆に良くても、これはあくまで模試よとクールダウンするような言葉をかける。子どもは慢心せず、本来の目標に向かうことができる。
    p85
    ピンチから逃げ出そうとする子6割、ピンチをピンチだと気付かない子2割、残り2割がピンチと戦える子(東大)に入る子。
    塾、野球、サッカー、ピアノ。子どもにとってピンチは、今の実力以上の環境や課題と戦わざるを得ない状況。まあ自分はこんなもんだ、できなくて当たりまえ、などと負け癖をつけてしまいがち。でもピンチと戦える子は、そういう状況でも決してあきらめず本気で戦おうとする意欲がある。一人旅を経験させるのも手。やればできると自信を得る。小学生のうちに一人旅を経験させるとよい
    p93
    今日勉強した内容の60%を100%理解しなさいと言っている。
    全体の60%の内容を確実に、100%理解することを続けて行けば、確実に成績は伸びていく。
    10問のうちの6問を完璧に解ける実力を身につけて、その6問だけを相手にすることを続けて行けばいい。残りの4問はその時点でほっておいても、自分の理解力が高まっていけば、自然に解けるようになる。
    p94
    延びる子は、塾で難しい応用問題の解説が始まっても、「今の自分にその問題は無理だ」と判断し、自分で切り捨てる潔さがあります。親も、現時点で理解できない内容があることに対して非常に寛大。すべて理解しようとして全部中途半端になる人がいる。
    p97
    勉強の積み残しのように、成績優秀の子の親ほど、子どもの端緒をありのままに受け入れている。むしろそれをあえて治そうとはせず、笑いとばすようなおおらかさがある。短所は、成長とともにしっかりみについてしまったもの。それをむりやり変えようとするのは、その子の生き方を否定することにもつながりかねない。萎縮、自己否定、プライドが傷つく。東大生の多くは、自分の短所をネタにする。「自分にはこういうところがあるけど、仕方ないじゃん」と言い切れる強さ。小さいころから親が,その短所とうまくつきあっていくように仕向けた結果。
    p115
    親夫婦の意見がすりあわせられない人が多い
    母親がイニシアティブをとるとうまく行くことが多い。
    p117
    日記をつけさせると、大変だから、続けることがつらいことだと認識させてしまう。習慣は、誰かに強制されなくてもできること。
    p119
    小学校低学年の子どもは毎日5分の計算ドリルや漢字ドリルを習慣化するといい。短い時間だけど、子どもにとっては大変で、習慣化するとしめたもの!
    いろんな種類のものを並べて好きなものをやる、とすると変化がついて続く。とにかく継続させることが重要。
    継続力さえつけば、少しづつ負荷をかけていくこともできる。気が付けば5分が10分。
    p132
    成績が伸びる子は、成功しても失敗しえも、自分で選んだ目標に対する責任を自分で負える子。自分で決めるという段取りをきちんと踏むこと。
    p134

    ダラダラの1時間より集中の5分。いかに密度の濃い勉強をさせるか。
    p138
    手が勝手に動くほどの集中力をつける。簡単にできる問題をスピーティーにとくこと。手の動きが止まらないような勉強。漢字ドリルや計算ドリルの優しい問題を解いていく

    p141
    東大生は、休むことの大切さを教えられてきている
    ゲームに夢中な子の親が、週に1回だけゲームをとことんやっていい日を作ったら、集中してやるからだんだん時間が短くなった。
    p150
    リビングで家族それぞれが静かに集中して作業をする。集中している人の邪魔をしないというマナーも学べる。孤独にさせない。
    p179
    一日に2時間の勉強、としてもまとめて2時間にこだわらず、朝食前の10分、出る前の5分、…と隙間時間を活用する。東大生講師も、隙間時間にこまごまとした雑務をするなど、処理能力にたけている。短い時間でも頭を切り替えて取り組める集中力。
    p184
    スマホでいつでも調べもの
    p196
    模試の日に本番と同じ朝食、弁当、服装で動く
    本番はいつものでりらくすできる

    p200
    受験は戦争ではない。勝ち負けではない。受験に挑んだという経験は無駄にならない。


    最後は感動すらする。良本。

  • 個人的には凄く読みやすく、ハマった本。自分は父親としてそこまで息子に構えていないような気がしているが、余裕を持って支えたり、導いていければと思う。競争を楽しむ、というのは確かに大事な概念。

  • しっくりくる内容が多かったです。「大事なのは挑戦するというプロセス」。周りを見ても、中学受験してる人達は地頭がいいように思っているので、中学受験に挑戦するのもいいのかな…と思うようになりました。

著者プロフィール

CAA Base Limited FIFA公認選手代理人/JFA仲介人。進学塾VAMOS代表取締役社長。幼少期をスペインで過ごし、その頃よりサッカーを身近に感じて生活する。帰国後は京都大学を卒業し、2008年に東京・吉祥寺に進学塾VAMOSを設立。その後、進学塾の運営と並行して個人でのサッカー選手代理人としての活動をスタート。18年、最大手のエージェンシーの一つCAA Baseに入社、唯一の日本在住スタッフとして吉田麻也、板倉滉、田中碧、町田浩樹、田川亨介、斉藤未月、荒木遼太郎など多数の選手を担当している。

「2023年 『代理人が日本サッカーを強くする』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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