- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784906388011
感想・レビュー・書評
-
2021/1/16
来月から2ヶ月間、文学作品を中心に読んでいこうと思ってるので文学理論に踏み入る。
一冊目としてはちょっと難しかったかも知れないが、テーマごとにかなり細分化された構成で、それぞれ4p程度で解説されるので、文学について広く浅く知るにはかなり有効だった。テクストへのアプローチ方法がこんなにもあるのか!と。
月並みだが、文学を読むことは今まで気にもかけなかった「言葉」を考えさせられるきっかけになると確信。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
テクスト論や記号論のキーワード集というべき内容の本です。
執筆者の一人である石原千秋が後年の著書のなかで、本書の叙述が時代的な雰囲気を帯びていることを回想しているのを目にしたことがありますが、なるほど文学テクスト論が隆盛を誇っていたころに刊行された本という印象を強く受けました。
とはいえ、現在でも本書の簡潔にして明快な説明は有益だと思います。すこしざんねんなのは、巻末でかなり詳細な文献の紹介がなされているのですが、いまとなってはやや古いものがめだってしまうことです。この部分だけでもアップデートしてほしいと思う一方、やはりこの当時ならではの企画であるのも事実であるようにも思います。
ともあれ、テクスト論の概要を知るとともに、よりくわしく学ぶための手引きとなってくれる良書であることはまちがいありません。 -
1991/6/26
-
読みます....
-
読みやすい。
-
『読むための理論』が凄いらしい、と聞いて、本書を読み進めるうちに、「物語」を巡る、学問的な議論に惹かれていった。
本書は、まず、「テクスト」の定義から始まる。そして、「自我」、「物語」、「文体」、「近代と伝統」、「文学史」と続き、物語の最小構成要素から、文学を巡る歴史、政治までと、本書の扱う内容は、幅広い。
そして『魔女の宅急便』が、文学理論の強い影響下に有ることを、読み解く楽しさと共に、私に気づかせてくれたのが本書であった。