魔女は真昼に夢を織る

著者 :
  • 聖学院大学出版会
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本棚登録 : 87
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784907113209

作品紹介・あらすじ

別タイトル:Witches Weave the World   カバーイラスト:佐竹美保
第Ⅰ部には、そのタイトル〈Witches Weave the World〉から想起される、みずからの手で世界を紡ごうとする異端の〈魔女〉たちをヒロインとした創作ファンタジー3作を、第Ⅱ部「語りの魔法に魅せられて」には物語世界に表象された〈魔法〉をめぐる論考とコラムを収録。神話や伝説、古典的名作から、映画、ライトノベルに至るまで、さまざまなファンタジー作品を取り上げながら、言葉の持つ魔法の力を検証し、現代人がファンタジーを必要とする理由を解き明かす。

人はみな美しい嘘に騙されたい。
永遠は呪い、嘘は夢。いつわりの言葉があなたを魔法にかける。

『リューンノールの庭』や『8分音符のプレリュード』の松本祐子が創作ファンタジーをあなたに。

感想・レビュー・書評

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  • 3つの短編を集めた第1部「Witches Weave the World」と、魔女と魔法に着目したファンタジー論からなる第2部「語りの魔法に魅せられて」で構成される。
    タイトルと佐竹美保による美しいカバーイラスト、さらに冒頭の詩に惹かれて読みだすと、良きにしろ悪しきにしろだいぶ予想外の手ごたえが感じられるかも。

    残念ながら物語部分は物足りない。特に「魔女の森」と「氷姫」は「語りの魔法」が薄かったように思う。冒頭の素朴で謎めいた、輪となって閉じるおとぎ話のようなせっかくの詩が宙に浮いてしまった感じがした。なんだかもったいない。
    何よりしっくりこなかったのが、ヒロインを救うことになる王子様的な男性の扱い方。いささか都合が良すぎるように思えてしまった。彼らがヒロインに惹かれている描写に、もっと魔法を効かせてほしかったかな。気持ちよく騙されるには色々足りていなかった気がする。

    論文部分はわりと楽しめた。間違いなく本編はこちら。
    いい読書案内にもなると思う。『魔女と呼ばれて』はいつか読んでみたい。

  • 前半の物語部分は、アニメっぽい映像が思い浮かんだ。

  • 物語部分が面白かった。お姉さん視点で語られるシンデレラは新鮮。シャーラの話も良い。

  • 話やファンタジーって
    魔法の力や 不思議な現象に
    色々裏側に意味を含ませて
    物語に酔わせながらも
    しっかり 釘をさしてくる感じが
    面白いですよね
    ファンタジーの創作と考察二本立ての本でした

  • 8分音符のプレリュード の松本祐子さんの作品。2部構成で第一部が魔女の物語。二部は魔女を考察する論文集。装丁も素敵なのでクリスマスのプレゼントとして演劇に打ち込む高校卒業を控えた娘に送った。何か刺激、ヒントを得てくれればと思っている。きっと何かをつかんでくれるはず、そういうことを予感させる本。渡す前に私も読んでしましたた。

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著者プロフィール

松本 祐子
早稲田大学第一文学部英文科卒業、日本女子大学大学院文学研究科英文学専攻博士課程満期退学。聖学院大学・児童学科教授。児童文学作家。
1992年、ティーンズ向けの小説『虹色のリデル』(早川書房)を上梓。以後、ティーンズ向けのレーベルで作品を発表するが、児童文学に路線変更し、2002年刊『リューンノールの庭』(小峰書店)で、第1回日本児童文学者協会・長編児童文学新人賞、第19回うつのみやこども賞を受賞。

「2016年 『魔女は真昼に夢を織る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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