はだかの起原―不適者は生きのびる

著者 :
  • 木楽舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784907818470

作品紹介・あらすじ

「裸は適応的な進化だったはずがない」。では、ヒト科のただ一種だけの例外的な形質、生存の保温保水に圧倒的に不利な裸化は、なぜ、いつ起こったのか。同じく例外的に裸化した小型哺乳動物はそれぞれが独特の生態を身につけた。では、人類が獲得した生きのびるための術とは?自然淘汰説を超え、遺伝学・生物学などを参照しつつ現代人類の起原を探る。

感想・レビュー・書評

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  • 人間が裸でいる理由、自然の厳しい環境の中でどう考えても裸でいることが有利とは考えられない。突然変異的に無毛担った動物の種類はそれぞれの種に1種類はいたりするが、人間は一種類ではなかった。なぜ?その理由を紐解くと、ダーウィンは変だという結果に。新しい生物学の見方にドキドキしながら読み終えた。サスペンスを読むようだった。ダーウィンやネオダーゥィヌストとの決別から、持論は一気に実り始める。裸になって、偶然が重なり言葉を発することのできる口蓋の形成、その二点は、同時期に同じ容量の大きな前頭葉を持つ毛を持つネアンダール人と10万年過ごしその後半は、一気にネアンダール人を駆逐。それは家と焚き火なしでは生存できない種族な為、死への大きな恐怖から特別な社会構造を作り、生きる為に言語を確立し、文化を発展させていった。自らの文化を家畜とし、野生種のネアンダール人よりも、脳容量を小さくし、その技術革命で他を圧倒し絶滅に追いやる。神の子として、戦いを繰り返し、自然も破壊し、原子力を産み、、、、人はどこへ行くのだろうか。

  • ダーウィニズムと決別したというので、ダーウィンに対する厳しい批判が書かれていたが、一方、筆者の説に対しても、説明不足、証拠不足という点が多々見られる。ダーウィンの進化論では進化で現在生き残っている種が最適のものであるとは言っていないのではないか。あくまで結果論であり、その過程では外因によっては、そうならなかったこともあったと思う。筆者の説も本質はそう変わらない。

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著者プロフィール

1946年下関市彦島生まれ。東京大学理学部卒。理学博士(京都大学)、マダガスカル国五等勲位シュヴァリエ、雑誌『孫の力』監修。1978年(財)日本野生生物研究センターを創設、主任研究員を経て、国際協力事業団(JICA)派遣専門家として2001年までマダガスカルに6年3か月滞在。アイアイなどを上野動物園に送り、2002年より日本アイアイ・ファンド代表としてマダガスカル北西部アンジアマンギラーナ監視森林の保護管理を行って、現在にいたる。2012年、ルワンダ共和国でマウンテンゴリラの名付け親となる(日本人初)。ANAグループ機内誌『翼の王国』にて阿部雄介氏とともに『日本水族館紀行』(2007~2012年)、『どうぶつ島国紀行』(2012年~)を連載。『はだかの起原』(木楽舎)、『親指はなぜ太いのか』、『戦う動物園』(編)、『孫の力』(3冊とも中央公論新社)ほか、著書、論文・報告書多数。

「2004年 『はだかの起原 不適者は生き延びる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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