ニホンという滅び行く国に生まれた若い君たちへー15歳から始める生き残るための社会学ー
- 白馬社 (2017年3月3日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784907872144
作品紹介・あらすじ
新論壇のカリスマ書き下ろしロングセラー!
「君たちが対峙する脅威とは、外国資本の傀儡と化した自国政府であり、生存権すら無効とする壮絶な搾取であり、永劫に収束することのない原発事故であり、正常な思考を奪う報道機関であり、人間性の一切を破壊する学校教育であり、貿易協定に偽装した植民地主義であり、戦争国家のもたらす全体主義である」(本書「まえがき」より)
刊行時にあまりに刺激的なタイトルのため、左右を問わず、批判を浴びた本書だったが、異例のロングセラーとなった。刊行から6年を経た今、二ホンは本書が指摘したとおりの展開となり、当初の批判がいかに的外れだったかが証明されたかたちである。
本書はいま、この国の真実を知るための基本的かつ重要なテキストとなっている。
感想・レビュー・書評
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極端な現在認識と、未来予測が書かれているが、不思議と暗くない。人類は方便のためお金を発明したけれど、いまやお金に支配されているなあ。
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ちょっと前ならこういう本は見向きもされなかったかもしれない。あの原発事故が起きる前までは特にね。
でも、今は違う。
日本という国がどうしてこうもおかしなことばかりやっているのか。
なぜおかしいという声が届かないのか。
なぜおかしなことを平気でやっている政党を支持している人が未だに多いのか。
正しいことを知りたいだけ。
良かった。この本が本屋にあって。 -
他のレビュアーの方も書かれてますが
ちょっと極端な内容であると感じた一方で
これぐらいのインパクトを持って語られた方が、響くものがある。ひとまず、大前提として、思考停止している脳に一撃喰らわされた。でも、語られている社会構図としては、遠からず。タブーに蓋をせず、言い切ってくれている。若者は読んでおいて損はないと思う。まずは疑え!鵜呑みにするな!当然、この著の内容も。 -
この著者の著作を初めて読んだ。秋嶋亮という名前に改名して新たな著作を書いているようだが、この人の存在自体を知らなかった。
かなり攻撃的で、ん?と思う箇所や、STAP細胞のことなど、私が知らないだけかもしれないが、根拠は確かか?と思う箇所も無きにしも非ずではあったが、一貫して衆愚政治を企む権力者への憤りが真っ直ぐで好感が持てた。
2017年初版の本だが、今、堤未果の著作で話題の「ショック・ドクトリン」についてすでに指摘しているところなど、先見の明があると思う。
統一教会の問題が出る何年も前に世俗化についてかかれているところもなかなかすごい。
「レッセフェール」(なすがまま 1%の金持ちの為に99%を貧しくしようとする構想)
「モボクラシー(衆愚政治)」(民度を引き下げることで国を治めようとすること)
「ポリアンナ症候群」(根拠のない希望や楽観に満ちた考え方)
これらは題名にしてすぐにでも誰かが本を出しそうだと思う。
「ダス・マン」「アドホック」
「共訳不可能生」(知識の格差によって現実や認識の共有ができなくなること)
これは著者が痛烈に感じていることだ。
「投企」(このような世界においてすら自分を信じてよりよく生きようとする決意)
「テオリア」(深い思索を経て本当になるべき自分になり、心から望むことを果たしていく状態)
これらの最後の若い人に対してのアドバイスは、的を射ているのではないか。
過激な書きぶりで嫌う人もいそうだが、このくらいの勢いがあるものが書かれ読まれてもいいと思う。日本は同調圧力が強すぎるので。 -
現政権に、あまりにも国民がバカにされているなと腹が立ってきたので
でも高校の公民政治経済も一問一答を覚えるような
受験勉強としてしか学んで来ず、全く知識もないため、
一体何が起きてるかを知りたくて購入。
読むだけなら1日でいい。
じゃなくて、この言葉が何を指してるのか
本書に書かれた以外だとどんな事例があるのか
色々調べてみて、書いてまとめたりするのが
正しい使い方だと思う。
社会のあり方や政治経済を学び直す人が
はじめに読む目次みたいな。 -
極端な考えが書いてあると思いましたが、日本人の民度が低いには共感しました。
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あゝ・・攻撃的国民的な新しい国に住みたい。
誰か早くヨルムンガンドを起動させてはくれないものか。
自分自身テレビ番組や新聞など、マスメディア情報は信じないしそもそもに触れないので、全てに疑ってかかる姿勢は絶対的に必要だと思います。
報じられてる事は正しい、決まり事やしきたりや長年続いてきた事は常識だと思い込んでる人ってのは脳死してて私には理解出来ない。
とは言え私には特別に授けられた力も金も権力も無くてぶっちゃけお手上げなので、その分普段接する、関わる人たちのことを信じて思いやった生活で生き抜きたい限りです。 -
ニホンという滅び行く国に生まれた若い君たちへ 響堂雪乃 白馬社
素晴らしい内容でした
若者に向けた箇条書きによるメッセージ
政治と経済と組織に関わる裏と表
本音と建前について端的に書き留めた
218項目の伝言書である
信頼にはまず疑った上での客観性を
伴わなければ盲信に過ぎないと言う内容に
同意できるのだけれど
そのまま読めば
冷たすぎて人間らしいウイットがなく
面白みに欠けてしまうだろうから
少し皮肉を込めて読めばいいかもしれない
出合う物事を俯瞰しながら愛情を込めて
部分と全体の関係から見るのが良さそうだ
大見出しの「章」が7項目あるのだけれど
これを七から順に遡って読むことをお勧めする
特に7と6が特に基本となるので
後はランダムに好きなところから読めばいい
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これは典型的な悪書です。ターゲットにしている中高生は読んではいけない本で、自ら情報を探索し、自ら知識を得る判断力を持った大人が、アンチテーゼの知見を得るために読む「単語集」です。そういう観点では面白い点もあります。
まず「君たちを想って」「君たちを子ども扱いせず」、それ故に「専門用語を使う」と自尊心を刺激し、「専門用語を使う」ことは「研究者が使っている」「反証が困難であることを意味する」と考える意識を減退させるまえがきである時点で思想論説としては最悪の出だしです。通常あり得ません。
しかも、その後に展開されるニホンの政治・社会批判は反証が可能であり、作為的な誤用もあり、独善的であり、とても人を説得するものではありませんでした。
この本の狙いはただ1つ。
YouTubeやTwitterに流れる刺激的な陰謀論や世界の真実論を無条件に信じる人のあぶり出し、つまり自分たちの活動に便利な人を見つけるのが目的の本です。
ですので、もう一度書きますが、子ども達に読ませてはいけない悪書です。 -
構成はすごくよい。読みとばしやすい。
ただ、原発・放射能・STAP細胞あたりの根拠を示してないのに断言してる感がすごく嫌。年金運用で何十兆円も失った??とにかく放射能への恨み辛みがすごい。放射能に親でも殺されたのか?
反体制派、かつ反アメリカであるのはよくわかるけど、一度も中国批判していない。自民批判するけど共産党批判もしていない。資本家と奴隷の関係だとか、政党が違えどみんな仲良ししてるって書いてるなら平等に批判してほしいところ。
書き方ルーチンなんだろうけど、最後の「○○」と言います。という部分がイラッとくる。
集団的自衛権、特定秘密保護法、派遣法、移民政策、自由貿易協定…著者はとにかくこのへんが嫌いらしい。なんでもネガティブに捉えてるような…?
191で「鵜呑みしてはいけません。もちろんこの本書の内容についても疑わなければなりません。」と書いてる。
197はいいこと書いてる。「学び続けよう」
その他、政治の仕組み、アメリカ支配、広告の力など、共感できるところがややあるのでややこしい。全部批判できないけど、批判するばかりで提案がない。だからこうしていこうがほぼ無くてふわふわしてる。生きづらそうな著者なので、友達にはなりたくない。
楽しく生きろ。