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- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784907965082
感想・レビュー・書評
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様々な自己啓発的テクニックを漫画を描くことにむけて再編成したものと思われた。
「カタルシス」は「「期待が満たされ、それ以上の満足できる結果」が与えられること」(p.145)とされている。脚本で、いかにカタルシスをつくりだすか、が「カタルシスプラン」である。
そして、「どんなに面白いシーンであっても、作品の求めるカタルシスプランとは違う方向性だと判断されるなら、そのアイデアは却下すべきなのだと自己判断できるようになるはずです。(p. 159)」そして、「最初に立てたカタルシスプランは決して途中で変更しないこと。違うプランの方がいいと思ったら他の作品でやりましょう。(p.160)」
デザインワークにおいて、一貫性を担保する「コンセプト」にあたるものだろう。
漫画の場合は、それがカタルシスをうみだすプランだというのである。それを変えるということは違う作品になるということだ。
第4章のコマ割り論が私には面白かった。
かつては、まず俯瞰で全体を見せてから、そのシーンの会話を始めるというのが普通だったのだが、現代では読者とキャラを同じ目線にたたせるアイレベルの構図が多用されるという。
ぺージがめくられ、縦書きの文章が進んでいく右から左への流れが、時間の流れであり、キャラが左向き=前向き=正義、右向き=後ろ向=悪事というのもおもしろい。丁寧に左右を反転させたページを用意して、それを示すのも親切だ。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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