- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784908170300
作品紹介・あらすじ
英国の離脱が決まり、崩壊の瀬戸際にあるEU。
ポピュリスト、ナショナリストが各国で台頭し、
中道政治が消失しつつある欧州政治の「いま」を分析するとともに、
コロナ禍で加速するEU崩壊の行方を読み解く。
そこに、統合から分断へと向かう世界の潮流を見る。
感想・レビュー・書評
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● EU内の南北対立。イタリアスペインに対してドイツやオランダがルーズな財政規律を非難する。反対に北川がケチすぎるからいけないと反論。また旧ソ連圏の東欧諸国は、せっかく入ったのに何かと干渉される割には恩恵が少ない。またハンガリーとポーランドを中心に、独裁的国家主義者たちが台頭してくる。
●初代EEC委員長ハルシュタイン氏は言った。欧州統合が目指すところは政治統合なのであって、経済統合ではないのだと。
●現在のEUをアンバランス化させている2つのもの。ポピュリズム(大衆迎合)とナショナリズム(国家主義)。ここではポピュリズムを「大衆扇動」にしたほうがいいと考えています。
●ナショナリズムはエリート主義型ナショナリズム。(1984)。ポピュリズムは反体制型ポピュリズム。そしてこの2つが合体してポピュリズム型ナショナリズム。
●ルペン氏が「今や右派も左派もない。あるのはグローバルと愛国の対決だ」と言った時、マクロン氏すかさず、「対決はグローバル対愛国にあらず。愛国対国粋なり」と逆襲しました。
●ハンガリーのオルバン首相は、「自由なき民主主義」を提唱。2020年3月にはコロナ対応と言うことで、非常事態法が成立しました。その一声で全てが決まってしまうやりたい放題。