少女まんがは吸血鬼でできている:古典バンパイア・コミックガイド

  • 方丈社
3.33
  • (0)
  • (2)
  • (0)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 40
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (376ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784908925382

作品紹介・あらすじ

380頁怒涛の全編フルカラー!
少女まんがの黄金時代を築いたのは「吸血鬼」たちだった!
私設の少女まんが図書館「少女まんが館」を運営する著者が、6万冊の蔵書から吸血鬼まんがを厳選。
『ポーの一族』(萩尾望都)や『夢の碑』(木原敏江)などの名作を総ざらいし、
ユニークな評論を加えた、本邦初の少女まんがガイドブック。
『ポーの一族』など連載当時の扉絵を多数掲載。さらに、《吸血鬼まんがの傑作》と言われる「のろわれた花嫁」(絵・高橋真琴、文・小川真理)を収録。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 読むコトが出来ない(流通していない)本も一杯ありそう、、、

    方丈社のPR
    エドガーは、なぜここにいるのか。
    怪しく光芒を放つ50〜70年代の吸血鬼(バンパネラ)の
    名作・奇作153点を読みとく。

    少女まんがの黄金時代を築いたのは、吸血鬼たちだった! このテーマのもと、『ポーの一族』(萩尾望都)や『夢の碑』(木原敏江)などの吸血マンガを総ざらいする前代未聞の少女まんがガイドブック。
    手塚治虫『リボンの騎士』、池田理代子『ベルサイユのばら』、いがらしゆみこ『キャンディキャンディ』などの「健全」な名作が、少女まんがの代表として語られてきた。だが実は、男性社会にあまり認知されてこなかった萩尾望都『ポーの一族』、木原敏江『夢の碑』のような、ある意味「不健全」な名作こそが、少女まんがのほんとうの主流だ。
    新時代の女性まんが家第1号、里中満智子のデビュー作『ピアの肖像』(1964年)は、可憐な吸血鬼少女の悲しい物語。少女まんがの黄金時代の幕開けを飾ったといえるこのエポックメーキングな作品が、実は吸血コミックだったことはあまり記憶されていない。彼女は『薔薇にくちづけ』(1974年)という吸血コミックも描いている。
    少女まんが史上最高傑作といえる萩尾望都『ポーの一族』(1972-1976年、2016年)は、14歳の美少年吸血鬼の愛と孤独の物語。この作品は実は、石森章太郎の少女まんが『きりとばらとほしと』(1962年)に着想を得た。
    80年代を代表する少女まんがのひとつ、池野恋『ときめきトゥナイト』(1982-1994年)は、吸血鬼の家系のラブコメディ。
    そして、ジャパニーズ・ファンタジーまんがの巨匠、木原敏江の大作『夢の碑』(1984-1997年)は、和風吸血鬼を軸とした物語。彼女はまた『いとしのアンジェル』(1970年)や『緋色のロマンス』(1971年)、『銀河荘なの!』(1974年)、『花伝ツァ』(1980年)等の吸血コミックをデビューの翌年から描いている。吸血コミックの巨匠と言ってもいい。
    山田ミネコ『最終戦争シリーズ』(宇宙吸血鬼といえる存在が登場する未完の超大作)や、青池保子『吸血鬼』『ドラキュラ館は大騒動』、ささやななえ『深いむらさき色の』、山本優子『彼女は吸血鬼』、新谷かおる『吸血鬼はおいや』、杉本啓子『暗やみの紅いバラ』、河あきら『ニンニク賛歌』、水速零『とげのないバラ』、飛鳥幸子『美しき吸血鬼』、早合操『トランシルバニア・レクイエム』、しやま礼『ドラキュラくん』、神奈幸子『青い夜の誕生日』、伊丹理央『クレージーハウスの同居人』『ミス・ドラキュラ参上』、山口明日香『吸血鬼のアダムへ』、城章子『血を吸うバラ』、松本洋子『きみの血を…』、倉多江美『メニュー』、青木庸『ドラキュラ伯爵夏の休日』『ドラキュラ伯爵春の訪問者』『ドラキュラ伯爵ものおもいの季節』など、吸血少女まんがは枚挙に暇がない。
    本書はこれら吸血コミックをあまねく紹介するガイドブック。広くかつ深く、吸血コミックと吸血鬼の魅力を語る。少女まんが館の蔵書をフル活用して、吸血コミック画像をふんだんに掲載する。
    http://hojosha.co.jp/menu/667079

  • 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

中野 純
<プロフィール>
体験作家、闇歩きガイド。一橋大学社会学部卒。闇をテーマとした文筆活動やナイトハイクの案内の傍ら、夫婦で少女まんがの専門図書館「少女まんが館」を運営。主な著書に『「闇学」入門』(集英社新書)、『闇と暮らす。』(誠文堂新光社)、『庶民に愛された地獄信仰の謎』(講談社+α新書)、『闇を歩く』(光文社 知恵の森文庫)、『月で遊ぶ』(アスペクト)、『少女まんがは吸血鬼でできている』(大井夏代との共著、方丈社)など。東京造形大学非常勤講師。

「2022年 『闇で味わう日本文学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

中野純の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×