ザ・マンガホニャララ 21世紀の漫画論

  • クラーケン
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本棚登録 : 80
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784909313041

作品紹介・あらすじ

「私たちも、マンガホニャララで紹介してもらうのが夢でした!」
──コナリミサトさん(『凪のお暇』)、鶴谷香央理さん(『メタモルフォーゼの縁側』)熱烈推薦!

名企画「宝島社の『このマンガがすごい!』で一票も入らなかった中から選ぶベスト漫画」をはじめ、多くのマンガ家からも愛されてきた「週刊文春」の好評連載5年分+αを一挙収録!
小学館漫画賞選考委員も務める著者がマンガとマンガ評の未来をかけて放つ、圧巻の400ページ!

感想・レビュー・書評

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  • ブルボン小林こと長嶋有による、『週刊文春』連載のマンガ評の書籍化第3弾である。
    あとがきにも著者プロフィールにも「長嶋有」の名はまったく登場しない。そのへんの徹底ぶりはこの人らしい。

    書籍化第2弾『マンガホニャララ・ロワイヤル』が売れなかったため、この第3弾は文春から出してもらえなかったそうだ。

    『週刊文春』のマンガ評コーナー自体が先ごろ終了してしまったので、このシリーズの書籍化もこれが最後だろう。

    まあ、マンガ評論の本は元々「売れない」ジャンルであるうえ、いまやマンガ自体が売れない時代なのだから、無理からぬことだろう。

    私は、第1弾の『マンガホニャララ』はその斬新な切り口に感心したが、第2弾『マンガホニャララ・ロワイヤル』でダラダラした内輪受けの雰囲気にガッカリし、評価を下げた。

    この第3弾は、「ロワイヤル」よりは復調しているが、連載開始当初のような新鮮さはもうない。
    初めての子どもが生まれたことがくり返し強調されたり、ブルボン小林が自分のことを書きすぎ。「自分語り」がウザい。

    とはいえ、私の知らなかったよい作品もいくつか教えてもらったし(たとえば、『オーイ! とんぼ』はゴルフ・マンガだから、本書でくり返しオススメされなければ私は読まなかった)、一読の価値はあった。

  • 漫画賞の選考委員を務めたこともあるコラムニスト、ブルボン小林の漫画評論。2008年からの週刊文春上の連載のうち、2013年から2018年のものに書下ろしを加筆したもの。
    物書きとして、型をつくり、数ページにまとめたものだが、継続は力なりを地でいく本。新田たつお『静かなるドン』推しが強く、108冊を死ぬまでに読むべきかどうか悩む。あと、前著2作が売れなかったので、本書は版元が変わっており、本の売れ行きを気にされている描写がよく見られた。頑張れ。

    読むか、読み返しを検討したもの
    新田たつお『静かなるドン』、瀬戸内寂聴・柴門ふみ『美は乱調にあり』、長谷川町子美術館監修『いじわるばあさんカルタ』、鳥山明『“銀河パトロール ジャコ』
    いましろたかし『永遠のケツ』、ほしよりこ『逢沢りく』、池辺葵『プリンセスメゾン』、入江亜季『乱と灰色の世界』、和泉晴紀『インテリヤクザ文さん』、小林エリカ『光のこども』、土作彰『明日からできる速効マンガ 6年生の学級づくり』、かわさき健 、 古沢優『オーイ! とんぼ』、岡田屋鉄蔵 『MUJIN 無尽』、(11) (ヤングキングコミックス) 、荒井 清和『べーしっ君』、中沢啓治『広島カープ誕生物語』、久世番子、『パレス・メイヂ』、ジョージ秋山『浮浪雲』

  • 3

  • 別記

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著者プロフィール

ブルボン小林(ぶるぼん・こばやし)
1972年生まれ。「なるべく取材せず、洞察を頼りに」がモットーのコラムニスト。2000年「めるまがWebつくろー」の「ブルボン小林の末端通信」でデビュー。現在は「朝日新聞」夕刊(関東、九州、北海道)、「週刊文春」、「女性自身」などで連載。小学館漫画賞選考委員。著書に『ジュ・ゲーム・モア・ノン・プリュ』(ちくま文庫)、『増補版ぐっとくる題名』(中公文庫)、『ゲームホニャララ』(エンターブレイン)、『マンガホニャララ』(文春文庫)、『マンガホニャララ ロワイヤル』(文藝春秋)など。

「2018年 『ザ・マンガホニャララ 21世紀の漫画論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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