ホホホ座の反省文

  • ミシマ社
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本棚登録 : 234
感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784909394224

作品紹介・あらすじ

「ていねいな暮らし」「セレクトショップ」「夢を持とう!」
そういうものに疲れてしまったすべての人へ。

2015年4月、京都・左京区に「ホホホ座」浄土寺店が開店。
その後、全国に10店の「ホホホ座」が誕生。
それらは支店でも、フランチャイズでも、のれん分けでもない。
店名を共有しているだけで、全く別の店…。
その関係性の不思議さと店が「続く」謎を、二人の半生を通して探った、反省の書。

感想・レビュー・書評

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  • 「ホホホ座」は本、雑貨、食品、音源、イベントを企画、制作、販売するグループ。正規メンバーは著者二人を含む四人で、うち三人は元々京都の個人書店主であるらしい。全国に10店舗が存在するが、支店でもフランチャイズでもなく、業態も異なる全く別の店が店名を共有している。店舗同士は「親戚」のような関係性で、全国に10店舗を展開する実績による説得力を労せず得られることがメリットとしている。本書では著者二人の前身である店舗経営からホホホ座をなんとなく立ち上げるに至るまでの経緯と現状などが綴られる。ほか、巻末には著者二人の対談、中盤には山下氏ともう一人の正規メンバーである加地氏との対談も掲載する。

    タイトルにある「反省文」が意味するのは「自分のことは棚にあげない」コンセプトで、「反省」というよりは都合の悪い点も含めた著者の等身大を、出版という形で晒す宣言であり、著者二人の屈託も端々に感じさせる。それだけに、著者たちの過去を含むかなり個人的な内容に寄っている。

    著者がホホホ座のメリットとする「労せず全国展開の説得力を得られる」点については、どこかの店舗で悪評が立った場合に実質関係のない店舗まで悪評を被ってしまうデメリットと表裏ではないだろうか。また、読んだ限りでは「ホホホ座」として活動したことによる具体的な成果もいまひとつ見えず、とりたてて有用なノウハウや知識を提示するでもない。いわば現象の途中経過報告のように思えた。前述のようなコンセプトから内輪ノリも強く、著者や実店舗を個人的に知っている読み手が最大の対象読者かもしれない。

  • ホホホ座の反省文
    2020年2月15日読了

    経営者の本にありがちな苦労話や経営秘話が書かれた本なのだろう、そう思って読み始めました。
    でも、その予想は良い意味で裏切られました。

    著者でありホホホ座の初期メンバーである、山下さんや松本さんの等身大のエピソード。現代の潮流のひとつである「ていねいな暮らし」系の分析とその狭間で揺れる心情。モノを売る仕事の面白さと難しさと心構え。…などなど、あくまで「ホホホ座」を軸に置きつつも、お二人の人生観を垣間見たように思います。

    『買い物は投票、1つの意思表示』

    あたりまえのことかもしれないけど、自分がいいなと思えるお店には、できる限り出向き買い物をする。自分が住みやすい町をつくるために、お金を使っていきたいなあ。

  • 出会いって突然で
    その出会いをひとつひとつ大切に生きようと思えた1冊

  • かまんよ文庫で借りた本
    ガケ書房は閉店してたのか
    知らなかった

    等身大の本屋の話だと思った
    ていねいな暮らし系が苦手というのもわかる

  • ホホホ座の裏話
    どのようにしてホホホ座の屋号が増えていったのか

    世の中の片隅の裏話を知れて楽しかった

  • 暮らし系、へのアンビバレントな感情あるある〜。最近は落ち着いてきたけど一時期白い本ばっかりやった。

  • 現代版徒然草

  • 思わず吹き出してしまう箇所有り。外出時に読む時はちょっと気をつけた方がw 『 ホホホ座 』マジで通おうと思う。遠方の方はオンラインショップありますよヽ(´▽`)/

  • 2020/4/3購入
    2020/9/29読了

  • 知性が滲み出てて粋

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著者プロフィール

山下賢二(やました・けんじ)
1972年京都市生まれ。21歳のころ、三島宏之と写真雑誌「ハイキーン」を創刊。その後、出版社の雑誌部、印刷工、古書店、新刊書店勤務などを経て、2004年にガケ書房をオープン。目立つ外観と独特の品揃え、店内音楽ライブなどで全国のファンに愛された。2015年4月1日、ガケ書房を移転・改名し、ホホホ座をオープン。著書に『やましたくんはしゃべらない』(岩崎書店)、『喫茶店で松本隆さんから聞いたこと』(夏葉社)、共著に『ホホホ座の反省文』(ミシマ社)、編著に『わたしがカフェをはじめた日。』(小学館)がある。

「2021年 『ガケ書房の頃 完全版 そしてホホホ座へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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