- Amazon.co.jp ・本 (136ページ)
- / ISBN・EAN: 9784909394880
作品紹介・あらすじ
*** 6/9(金)リアル書店先行発売! ***
衝撃のデビュー作『わたしを空腹にしないほうがいい』から5年。
小説、エッセイ、絵本、児童書、歌集…多方面で活躍する気鋭の作家が、
満を持して、2作目の「食エッセイ集」を解禁。
日経新聞「プロムナード」(2022年7月〜12月)に掲載されたエッセイに、
書き下ろしをたっぷり加えた、珠玉の41編。
感想・レビュー・書評
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くどうれいんさんの41編の食エッセイ集です。
『虎のたましい人魚の涙』読了後のレビューに、「瑞々しい文章」「自分〝素〟を晒し、人物像がリアルに立ち上がる」と記しましたが、本作も同じ印象です。
歌人で季語に詳しいからか、食材の旬・色・形状・調理法、そして食感に至るまで、そして今と昔の食にまつわる話題が盛り沢山です。
「好き」「美味しい」「うれしい」に代表される感情を表す言葉、「はふはふ」「つやつや」などの擬音語・擬態語を多用することで、読み手の想像が掻き立てられます。
加えて、料理や仕事のちょっとした失敗など、事実や感情も晒しますが、陰鬱さは感じられません。
そこに表現される一話一話は、紛れもなく誇張も虚飾もないありのままの姿で、この辺が〝等身大〟と云われ、身近に感じられる所以なのでしょうね。
あとがきに「文章を書くことも菜箸を持つことも、わたしがわたしを取り戻すために必要な行為」と記したくどうれいんさん。
「食」は、私たちの健康や栄養に留まらず、人の記憶や生きる姿勢などにも深く関わり、「食」によって人生は豊かになるのですね。まさに、「食べることは生きること」を、飾らない言葉で感じさせてくれる一冊でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
くどうれいんさんのエッセイに外れなし。カリカリ梅、買って帰ろう。
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美味しいもので溢れている。
平凡な日常も、美味しいご飯と一緒に食べる人がいれば、それだけで幸せ。
味っていろんな事を思い出させる。
ねずみおにぎり今度やってみよう。
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ベスト『桃を煮るひと』 | 教文館ナルニア国
https://onl.sc/YiFpfQgベスト『桃を煮るひと』 | 教文館ナルニア国
https://onl.sc/YiFpfQg2023/07/03
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エッセイってこんなに笑えるんだ。
エッセイあんまり読まなくて、話題になってた本だったから読んでみたら思いっきり笑えました。
羨ましいぐらい言葉を巧みに使いこなしていて、書き方が面白いから笑えるのかな??
全部ユーモアがあるわけではなく、しみじみしたお話しもあり大変おいしくいただきました!
↓一部お気に入りの会話
「キャベツとレタスの違いってなに?」
「思い切り投げてよく飛ぶほうがキャベツ」 -
くどうれいんの食エッセイ。相変わらずテーマに対しての切り口がユニークで、その食材をそんな目線で見るのか!と新鮮な思いで読んでいた。同じ出身県である私にとっては、岩手ネタは色々と懐かしく、冷麺が無性に食べたくなった。最近の季節を、「春はもはや冬の下巻で、秋はもはや夏の下巻」とは、言い得て妙!
会社を辞めて専業作家となったくどうさんの日々にも興味があった。退職した後の心もとない感覚…妙な焦りや、慌ただしくも充実していた日々への未練、自分も経験したなと懐かしくなる。帯文句にもなっている「家事なんかしてる暇ないくらい忙しい自分と、いきいきと夕飯を作る自分をどうしても両方やりたい。」この欲張りなところがくどうさんらしさだなと思う。そんな逡巡を経て、今後どう変わっていくか。これからのくどうさんが、どんな作品を生み出すのか楽しみ。 -
するする読めて、時にはクスッと笑える食エッセイ。くどうれいんさんの文章は、とても心地よかった。
なるほどと思ったのは、梅干しを例に、「時に、あるものを溺愛している人よりもそれを嫌いな人のほうが本質をしっかりみているように思うことがある。」ということ。確かにそうだと思った。
おいしそうなものがたくさん出てきて、岩手の瓶ウニなんて間違いないはずだし、食べたくなった。手巻きシーザーサラダやもずく酢のサラダは、是非試してみたいと思った。
おいしいもののことを考えながらの読書。楽しい時間だった。おなかがすいてきたけれど。
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2024/04/24
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2024/04/24
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同世代として、働く人間として、
わたしは、くどうれいんのエッセイをどうしてもどうしても必要としている。
虎のたましいから待ち焦がれて、この大きな桃!嬉しすぎる。
くどうさんのエッセイを読んでいると、なんでか少し切なくてたまらない気持ちになる。
少しなみだぐんでしまう。
目の前にただ存在しているものを愛している、くどうさんの日々へのまなざしが大好きでたまらない。 -
こんなエッセイを書ける人になりたかった。どうやって自分を磨いたら、こんな文章を書けるようになるんだろう。
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感性が跳ねている。
という感じ。
ゆるやかな清流に、とびはねる川魚
という感じ。
その感性がかわいくてしょうがない。
「梨西瓜西瓜梨」の感性が好き。