ルポ 日本異界地図 行ってはいけない!? タブー地帯32選

制作 : 風来堂 
  • 清談社Publico
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本棚登録 : 82
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784909979551

作品紹介・あらすじ

松代大本営、アブチラガマ、新宿ゴールデン街、飛田新地、福島第一原発、
香川・豊島、軍艦島、成田空港、東京・山谷、釜ヶ崎、長島愛生園 etc.……

「禁断」の土地の歴史と真実に迫る旅

“聖と俗”の境界線上に生きる人々が、重い口を開く……

2万字インタビュー:宮台真司氏「“異界”は、なぜ存在し、なぜ必要とされるのか?」

異界は日本の社会から失われつつあります。

「生き物としての場所」は力を与えます。
異界は「悪所」「裏共同体」「人ならぬ者の界隈」に共通して
「生き物としての場所=力が湧く時空」です。

今なぜ異界の回復が必要か。
生きることが過剰につまらないからです。

異界を含めた「生き物としての場所」の記憶がない
若い世代だけでは作れない。
バラックや廃墟の記憶を持つ世代の助けが不可欠です。
――宮台真司(特別インタビューより)

感想・レビュー・書評

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  • 2024年2月読了。

  • 法外を知らない御仁が安全や「社会は~こうあるべき」と主張すると、もともと法外と法内の円環で回っている社会が崩壊する。これには大賛成。
    しかし宮台氏のいう、「眩暈や異界を知らない若者像」については一若者として間違っていると主張する(せざるを得ない)。私自身の経験からすれば、眩暈や異界なるものは、神への信仰に目覚めた経験と言い換えれられる。もちろん目覚めたというほど大げさなものではない、神の気配といった方が適切である。信仰による回復と治療によって法内で生きて行ける。
     眩暈、異界、法外による連帯がすべて同じ意味を示すとすれば、これらは何も特別なものでもなんでもない。いわゆる「若者」であっても、意識的に行える人は稀だが、無意識に行っている人は当たり前にいる。眩暈感覚は、児童らの遊戯空間では当たり前にある。ただ子どものときにあった眩暈感覚が、大人になるにつれて現行の社会システムとミスマッチを引き起こし(例えば、中学、高校、大学と進むにつれて)結果、劣化したクズを装うことになるということはあると思う。この意味で「眩暈や異界を知らない若者像」は間違いである。つまり知ってはいる。
     そしてそれを回復する方法は、それこそ終わりなき日常を生きるということであろうが、もっとシンプルに本を読むということであると思う。小説から数学書までなんでもよい。そこにはごく自然に法外の連帯を感じさせるような祝祭と性愛、あるいは暴力による回復が描かれている。それらの最も分かりやすい現れが信仰だと思う。
     推し活は法外の連帯か。

  • 宮台真司氏の部分が不要だったような。分かりやすいルポルタージュだけにしておけばよかった。余計な考察は不要で、読む人がそれぞれ考えられるようにした方が良い。

  • おもしろかった!
    西表島はマングローブがすごかったけれど、そんな歴史があることすら知らなかった。
    学校では教えてくれない歴史。
    よかったです!

  • 2024/4/7 読了
    よく知ってる地域の知らなかった過去が紹介されていた。定義温泉、ぬるめの温泉とのこと。行ってみたかったな

  • アンダーグラウンドな世界に興味があり、これまでに何冊か読んできたが、結構ガチ目な本で、ボリュームが多かった。知っている場所が多かったが、詳細な説明によって関心を持って読めた。自分にとっては気持ちが乗らない場所があったり、細かすぎて必要性を感じない記述があるところがマイナス点である。

  • <目次>
    第1章  戦争、闇市
    第2章  色街
    第3章  産業、交通
    第4章  ドヤ街
    第5章  隔離施設
    第6章  自然

    <内容>
    そんな怪談チックな本ではなく、巻頭・巻末インタビューの宮台真司氏のインタビューからわかるとおり、至極真面目なものだ。宮台氏の話がかなり堅く、大枠で、「禁断」の土地は、制度も残していかないと、人間社会はダメになる、と読めたが、後は難しかった。各章の話は、知っているものもあったが、そうではない話も(定義温泉とか)ちらほら…。大阪の飛田新地は、健全な色街なんだね…

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著者プロフィール

宮台真司:1959年宮城県生まれ。社会学者、映画評論家。東京都立大学教授。1993年からブルセラ、援助交際、オウム真理教などを論じる。著書に『まちづくりの哲学』(共著、2016年、ミネルヴァ書房)、『制服少女たちの選択』(1994年、講談社)、『終わりなき日常を生きろ』(1996年、筑摩書房)、『私たちはどこから来て、どこへ行くのか』(2014年、幻冬舎)など。インターネット放送局ビデオニュース・ドットコムでは、神保哲生とともに「マル激トーク・オン・ディマンド」のホストを務めている。

「2024年 『ルポ 日本異界地図』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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