トスカーナ・オルチャ渓谷のテリトーリオ : 都市と田園の風景を読む

  • 古小烏舎
0.00
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 12
感想 : 0
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784910036038

作品紹介・あらすじ

◇◆◇この書籍の小売店頭価格は、4500円+税です◇◆◇

世界を魅了する「屈指の景観」。

「21世紀らしい美」の成り立ちを読み解く。


イタリア・トスカーナ、オルチャ渓谷の田園風景。都市と田園が織りなす、人間と自然とが作り上げた「ありきたりの風景」は、2004年、傑出した文化的景観として世界遺産に登録されました。
この出来事は、都市文明のパラダイムから解かれ、田園や農業が再評価される時代の到来を象徴しており、まさに「21世紀らしい美の誕生」と言えます。

この屈指の空間の成り立ちを、自然条件や大地を活かした人間の多様な営み(産業)、まちや田園にある居住地や建造物(の類型)、それらを結ぶ道のネットワーク、長年蓄積された歴史や伝統、文化、そして現代のセンスによる再生など、様々要素から「空間人類学」的に読み解き、テリトーリオが育んできたアイデンティティを描き出します。


*「『テリトーリオ』とは、一般に領土と訳される英語のテリトリーとは概念がかなり異なり、実にイタリアらしい言葉である。(中略)土地のもつ自然条件、あるいは大地の特質を活かしながら、そこを舞台に人間の多様な営みが展開してきた。農業、牧畜、林業、諸々の産業が営まれ、町や村の居住地ができ、田園には農場、修道院が点在し、これらを結ぶ道のネットワークもできる。長い時間の経過とともにそこに独自の歴史や伝統が蓄積され、固有の景観や地域共同体が生まれてきた。こうして成立する社会経済的、文化的なアイデンティティを共有する空間の広がりとしての地域あるいは領域が「テリトーリオ」なのである。(中略)風景とは様々な要素からなるテリトーリオの特徴が視覚的に表現されたものである。」
(陣内秀信「はじめに」より)

著者プロフィール

陣内秀信(Hidenobu Jinnai)1947年福岡県生まれ。東京大学大学院工学係研究科博士課程修了。イタリア政府給費留学生としてヴェネツィア建築大学に留学、ユネスコのローマ・センターで研修。専門はイタリア建築史・都市史。現在、法政大学特任教授。著書に『イタリア海洋都市の精神』(講談社)、『ヴェネツィア―都市のコンテクストを読む』(鹿島出版会)、『都市のルネサンス〈増補新装判〉』(古小烏舎)ほか多数。主な受賞にサントリー学芸賞、地中海学会賞、イタリア共和国功労勲章(ウッフィチャーレ章)、ローマ大学名誉学士号、アマルフィ名誉市民、ANCSAアルガン賞ほか。

「2022年 『トスカーナ・オルチャ渓谷のテリトーリオ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

陣内秀信の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×