- Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
- / ISBN・EAN: 9784910214283
作品紹介・あらすじ
回復に導く詩の言葉
ハン・ガンによる詩60篇を、著者の小説を手掛けてきた翻訳家きむ ふなと斎藤真理子の共訳により刊行。
巻末に収録した翻訳家対談では、韓国における詩の受容や詩人としてのハン・ガンなど、広く深みのある話が繰り広げられており読者を韓国の詩の世界へ誘う格好のガイドとなっている。
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ハン・ガンの小説は美しく、同時に力がある。
繊細さだけではなく強さがある。
その元にあるものがこの詩にあらわれている。
――斎藤真理子
ハン・ガンにとって詩は
内密な自分自身の声に正直なもの。
詩を書くことで、心身のバランスや
問いを直視し続ける力を回復していく。
――きむ ふな
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感想・レビュー・書評
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『引き出しに夕方をしまっておいた』読了。
安心感が得られるような内容でした。生きること、死ぬこと、それは必然的なことであり、辛いこと苦しいことがあったとしても、前に進んでいるのだと。自然界に存在する生命力が私の中に宿っていくような錯覚に陥る。情景が浮かぶ沢山の言葉に生かされているような。
2023.3.13(1回目) -
孤立無縁に在るかのような物の厳然さ、物のようにある身体と決して逃れられない心、それらの圧倒的な無関係さとしての密接な関係、が、もろい世界の、生活のなかに、生きていかねばという力強さとして立ちあがる感覚。「翼」がすごく好き。
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文学ラジオ空飛び猫たち第87回紹介本 https://spotifyanchor-web.app.link/e/j6DfYNIXhwb ハンガンさんの言葉は傷ついていたり、苦しみを感じている人には響くと思う。 そっと深夜や朝方、言葉に浸かりたい瞬間があると思う。そんな人は1冊、この本を枕もとにおいておていもいいんじゃないかと思う。 気持ちがどうも落ち着かないときに、この詩集のどこかを読めば、心をどこか飛躍させてくれて、一瞬このままでいいんだと思わせてくれるかもしれない。
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今年はいろんなジャンルの本に挑戦しようと思い、詩集である本書をラインナップに加えてみた。案の定、詩を読む経験がほとんど無かったので、読みながらもどう消化して良いのか戸惑いを覚えていた。
しかし、巻末の対談(訳者あとがき)において、「ひとりの詩人の詩集を読んでも全部わかるということはなくて、読んでいて『あ、いま、何か来た』と思える一編があれば、もしかしたらそれでも十分・・・」という記述があったのでホッとした。
「極端な話、一行でもそういうものがあればいい」とも書いてあったので、私の心の中に残った一行を。
知っている?すべての苛酷さは長く続くから苛酷なんだって。 -
タイトルにひかれました。
引き出しに夕方。
http://k-bo...
http://k-book.org/yomeru/20220701/