- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784910976006
作品紹介・あらすじ
時を超えて。生まれ育った京都へのおもい。こぼれだす笑い。
『乙女の密告』で芥川賞を受賞。
2017年に早逝した著者によるエッセイ55 篇。岸本佐知子との「交換日記」併録。
日常を描いていながら、想像が羽ばたき、 ことばで世界を様変わりさせていく。 ここに生きている人たちがいとおしくて、読んでいると、 ふしぎと気持ちがあたたかくなる。初のエッセイ集にして、マスターピース。
感想・レビュー・書評
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なんだか一時期、すごく頻繁に本書のことを目にしたものだから、気になって気になって図書館で予約してみたら、まぁすごい数の予約が入っていた。で、やっとこさ借りることができた。
とりあえず余計な情報を入れずに読み始めた。「ズコーッ」という感じだった。あの、昭和の、ずっこけシーンの「ズコーッ」が頭にまず浮かんだ。面白い。なんなんだ、この人は。というか、この人の家族は。桃を買ってきて包丁で切って「おぎゃー」という声を発するおじいさん。娘が血を吐いて入院しているというのに、「ベレー帽を買いに行く」というお母さん。大正生まれのおばあさんの口癖が「何くそっ!」というのは、面白さとともに苦労が偲ばれてなんだか胸がいっぱいになるし。
で、ご本人も面白すぎる。教習所で右折がなかなかできないとか、編み物が趣味だというから、こちらもそのつもりで読み進めたら、手袋の右手が5つ(あれ、4つだったかな。まぁ、どっちでもいいか)できたとか。「なんでやねん」だ、本当に。わりと不器用で名を馳せている私でもぶっとんだ。
途中、気になって、著者のことをググってみた。芥川賞を受賞していた。若くして亡くなっていた。
それを知ってから少ししんみりしながら読んで、気づいた。「ズコーッ」はいっぱいなんだけど、なんとなく淋しさ、切なさ、哀愁、郷愁があるのだ、このエッセイは。たまに出てくる小児病棟の話は、どの視点で書かれたものなのか。結局最後までわからなかった。そのずっこける感じと哀愁漂う感じがなんとも不思議にミックスしていて、なかなか他にはないエッセイだと思う。たぶん、記憶からこぼれ落ちて読んだことや内容が忘れ去られてしまう読書にはならないんじゃないかと思う。
それでもやはり「面白かった」と言える。関西人でもない私でも、むしろ関西には避けられているんじゃないかと思うほど関西に縁がない私でも、「なんでやねん」と何度もツッコんでしまった。いつもバスタオル一枚しか身に着けていない留学先のドイツ人て、なんやねん!なんでやねん!
スパンスパンスパンと短い文章が、とても心地よい。説明がたりないはずなのに、わかってしまう文章。どちらかというと長い文章を書きがちな私にとってはとても新鮮だった。「今、私は短歌を読んでる?え?詩かしら?」なんて思ったことも。こんなふうにも文章を書いてみたい、そう思った。だから、このレビューでも意識してみた。
あぁ、この先、赤染晶子さんの作品が増えることはないのだと思うと、とても悲しい。
好みは分かれるかもしれないけれど、読んで損はない本だと、太鼓判を押します。ドン!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あの、「岸本佐知子」さんと交換日記を渡り合える方がいるとお聞きして、どんな方なのかと読んでみたら・・・想像以上の強者でした。
エッセイの内容は、笑いだけで無く、多岐に渡っており、それぞれの笑いの嗜好にもよりますが、とりあえず、通勤電車など人の多いところでは、決して読んではいけない本だということは分かりました。おそらく無意識に吹き出してしまいます。そんな瞬間的殺傷力に関西ならではの味も加わった、この独特なムードには、どこか愛おしさも感じさせられて、それが今の私に大きな励ましをくれたようで、読んで良かったと思いました。
「赤染晶子」さんは、京都府舞鶴市生まれで、京都外国語大学卒業後、北海道大学大学院博士課程中退。その後は京都のパスポート窓口で働いていたそうで、そこでの新人離れしたおっちゃんが客に絡まれる様子も可笑しかったりと、中には妄想もあるが、基本的には、日常の中で起こった可笑しみを、あっけらかんとぶっちゃけてくれるところに、親しみやすさがあって、それが心地好い。
その中でも、特に私の心を打ったものとして、赤染さんが家族と共に築き上げてきた思い出があり、その中の家族の有り様を見ていると、それぞれがとても個性的でありながら確かな絆も感じられるようで、それは、赤染さんが笑いに持っていこうとする部分が、実はそれぞれの細かいところを、よく見ている証であるのと同様で、とても人情味溢れる愛を感じさせられた、家族の喜怒哀楽の記録だと思います。
そして、それは、書道の先生が雅号をつけてくれた時、それまでの「茉莉華」、「華久」、「翠華」と、皆「華」という字が付けられる中、付けられた雅号は『生盛』であり、最初は相撲の高見盛や平家の末裔みたいな名前が嫌で、本名で書道会に作品を出品したそうだが、ある日、先生に雅号を使うように注意されて、泣く泣く『生盛』で出品したら、書道会の選者の評価が一変した、練習で人の名前を書くときに「村上弘明」が好きな、お母さんの「書道ガール」のエピソードで見られる、一つの中に様々な感情が散りばめられた末にもたらされる、可笑しみのような自然体に、私はとても惹かれるものがありました。
更に、お母さんのエピソードとして鉄板なのが、「ビキニ・デビュー!」であり、保育園に通っていた頃、洋服の下に金太郎の前掛けをしていた赤染さんは(しかもその色合いは、ピンク、オレンジ、花柄と多彩)、プールの時間が嫌で、いつも憂鬱だったことを知り、ついにお母さんが手紙を書いたときのその文面が、『金太郎さんと呼ばないでください。これは信念のもとに着せています』であったが、そのきっかけである祖母に聞いても、どこか曖昧に返される中、ついにお母さんは娘の為にミシンでビキニを作ってくれて、その時の台詞『最新の流行やよ!』には、そんなお母さんの優しさを感じられた事に加えて、その洋裁は他のエピソードから、おそらく、その職人であった祖母から教えてもらった事が推測できて、その後、保育園でとても評判になった赤染さんも含めて、その家族同士の繋がりの、決して簡単には切れない絆の素晴らしさ、素敵さが、私にはとても眩しく感じながらも、笑えて面白い、そんな独特な温かさも魅力でした。
そして、最も印象深かったのが、祖父の「伊八郎」さんであり、おそらく、本書のエピソードに於いて、一番多く登場するのは、それだけ、赤染さんにとっても愛すべき人柄であったことを窺わせる、その素顔は、「桃に願いを」の、天候不良で毎年七夕の空を見ることが出来なかった孫のために、「今年はまかせろ」と張り切り、笹を切ってきて、短冊には「待ってます」と書き、それを細く折りたたんで笹に結び文をしたら、「こうやって恋するふたりは逢引するねん」と言って完成したのは、てるてる坊主と結び文がしてある怪しい七夕飾りであったが、その後、「桃が流れてくるかもしれんから」と言って、曇り空の中出て行き帰ってきたら、本当に桃を三つ拾ってきて(勿論、買ってきた)、「今年は桃太郎で我慢しろ」と言いつつ、台所で桃を切るときには、「おぎゃあ!」と自ら冗談を言ってみせる、なんとも素敵なおじいちゃんです。
また、そうした可笑しみとは対照的だったのが、「昭和の家」で、戦前、六畳の間が二つあるだけの小さな平屋で海軍の宿舎だった、その祖父の家で祖母にプロポーズし、戦後、大蔵省から払い下げになってからは、その家をもっと立派にしようと自ら日曜大工をすることで、町内で一番早く二階建てになった事を自慢にしながら、それを「東京タワー」と呼ぶ姿に、赤染さんは、彼の中では『戦後』がやっと終わったのだと感じ入ったのだそうです。
そして、やがて年老いたとき、祖父は認知症になり、家族の顔さえ分からなくなったとき、大津からかつての戦友が来ると聞き、彼は紙に「戦友来る」と書いてそれを大事にしながら待ち、その当日は忘れないように何枚も写真を撮り、また会おうと約束したが、別の日に戦友から電話がかかってきた、その日は祖父の葬式の翌日だったそうで、そんなことを、2009年の昭和の日を前にして、赤染さんが思い返した時、祖父の家はこの町内で一番古い家となっていることに気付いたが、そこにあったのは決して悲しみだけではなく、伊八郎さんが長い人生に於いて、その家と共に築き上げてきた、彼の面影の詰まった、思い出深い歴史の記録であることを物語っていたのだと思うと、そこには、赤染さんが抱いていた祖父への敬意も感じられるようで、感慨深いものがあります。
このように本書は、まるで赤染さんの、家族の思い出を追体験させてくれるような温かみを感じさせる一方で、京都人ならではの素顔も見せてくれたのが、また印象的です。
それは、「底冷えの町で」の、京都の人の遠慮の時間が日本一長いことと引き換えに、赤染さんの祖母の作った服しか着ない、人情味ある家の裏のおばちゃんであったり、「弘法さん」での、京都のバスや電車でよく聞く言葉の『座らしてもらう』の謙虚な優しさであったり、更には、小説の舞台を必ず京都にしている赤染さんが、そのイメージとして、北海道が「光」に対して、京都を「影」としているのは、地下鉄の列車内にずらりと吊された風鈴がいっせいに鳴り出す、北海道のような明るさは無いものの、昼間でも暗い夏の京都の家で、軒先にポツンと吊されて、めったに吹かない風によってようやく「ちりん…」と鳴る、闇の中での救いの音が恋しかった彼女にとって、そんな京都の「影」が好きだったのです。
更に極め付けは、岸本さんとの交換日記の中にある、赤染さんの替え歌、『さそり座の晶子』であり、それは、なんとも痛快で爆笑ものでありながら、岸本さんが密かに恐れを抱いていたのは、その歌詞にあった『ぶぶ漬け』であり、このぶぶ漬け伝説に対する岸本さんの妄想も面白いが、それを受けての、赤染さんの返しがまた凄まじく、それは、京都タワー本来の意味である『灯台』を、多くの京都人は『お東さん(東本願寺)のろうそく』と理解している事に、京都タワーの本当の意味は、こうして古都の景観にねじふせられてしまうことに擬えた、記号論の愚かさを訴えていることに、京都人ならではの、変わらないものと変えていきたいものとの間の対照性を感じつつ、赤染さんの思いの深い京都愛もしみじみと実感させられましたが、そのマスコットキャラクターは「たわわちゃん」という、灯台の原型を全く留めていない、ゆるキャラと知ると、京都の別の魅力である、その混沌とした果てしない深みにも触れたようで、なんともまた痛快であり、それは、そんな町で生まれ育った赤染さんの深みでもあるように、私には思われたのです。
赤染晶子さんは、2010年に『乙女の密告』で、第143回芥川賞を受賞し、2017年9月に永眠されたとのこと。
改めて、ご冥福をお祈りいたします。
ほぼ私と同世代の方だと知り、とても残念です。
他の作品も是非読みたいと思います。 -
「岸本佐知子さんとの交換日記」に惹かれて手に取りました。
「交換日記」と言っても雑誌社の企画によるもので、お互いに面識はなかったみたいです。
「往復書簡」だとキャッチボールをするような堅苦しいイメージなので、
もっとゆるく散歩しながら頭に浮かんだことを話す感じがいいなと、
岸本佐知子さんが提案して「交換日記」としたそうです。
「交換日記」は、3回のやり取りだけで終わってました。
岸本佐知子さんは普段より控え目なのに、赤染晶子さんは返事を書くのに精いっぱいといった感じを受けました。
これ以上「交換日記」を続けるのは難しかったのでしょうね。
日記の中で赤染晶子さんが「なぜ翻訳家のあなたがそこまで面白おかしくある必要があるのでしょうか。」と書いてしまいます。
「師匠と呼ばせてください。」とも。
赤染晶子さんは、京都の人なので主に京都新聞に掲載していたエッセイが収録されています。
会話での京都弁がいい味を出していて、柔らかい雰囲気を作っているので和みます。
ほとんどが実話のようですが、さりげなく盛って微笑ましさを出しているようです。
デビュー作は、本人曰く笑える昭和路線だったらしく、このエッセイ集にも昭和の情景がちょくちょく出てきます。
デビュー作は、2004年の「初子さん」で、「うつつ・うつら」という本に併録されています。
昭和の情景として、牛乳配達の話題が出てきました。
昔はほとんどの家の郵便受けの近くに、鳥の巣箱みたいな木でできた牛乳箱がありましたよね。
赤染さんの家にはなかったみたいですが、我が家にはありました。
配達するのはビンに入った牛乳なので、配達する人は重労働でしたね。
あと、ハエ取り紙も家にありました。
ハエがハエ取り紙に捕まる瞬間を見たいと思ったのは私も赤染さんと同じです。
学校の教室の天井からぶら下がっていたかどうかは覚えていません。
昭和路線の「初子さん」は70ページ程の短編らしいので敷居は高くなさそうです。
ちょっと気になっています。 -
このエッセイを読んでいる間ずっと考えていた。
この人の目でこの人の日常を短歌にしたらどんなにか素敵な歌ができるだろう。
『乙女の密告』で芥川賞を受賞した赤染晶子さんのエッセイ集である。
ユーモラスで、出会う人々への愛情に満ちている。
ときには、関西人のサービス精神?と作家の妄想力で日常をワンダーランドにしてしまう。
文章のテンポも小気味よいリズムで、まるでタップダンスを踊っているのを見ている感じ。
ラストの翻訳家岸本佐知子さんとの交換日記も、どこか同じ匂いのする二人が、お互いに気を使いつつも、仲が温まっていく。
もっともっと続けて欲しかったと思った。
クラシックで慎ましやかな装丁も好ましい。
読み終わると、読み始める前より、ひとが好きになっているのに気づいた。-
たださん、しずくさん、こんにちは。
たださん
赤染さん、私もブクログで紹介されるまで存じ上げなかったんです。
何となく気になっ...たださん、しずくさん、こんにちは。
たださん
赤染さん、私もブクログで紹介されるまで存じ上げなかったんです。
何となく気になっていたんですが、たまたま、通っている図書館に入荷されていて、読むことができました。
そうなんです。たださんの書いてらっしゃるとおり、お人柄や感性に、惹かれるものを感じました。
ちょっと、羨ましさも感じます。
こんなふうに身の回りの出来事を捉え、こんな風に表現してみたい、と、思う方がまた増えました。
岸本さん、交換日記で妄想力爆発されているので、お読みの際には巻き込まれないよう、お気を付けください。笑
気がつくと、人間なんて…私なんて…と、なってることもあるので、たまには他人の目で世界を見ないといけないな、と思います。
しずくさん
しずくさんは『乙女の密告』読んだことがあるのですね!
文庫本があるみたいなので、買おうと思ったら中古でも価格が高騰、えー、と思って図書館でネット検索してみたら、単行本があって、ホッとしました。
しずくさんも好きな作家さんと書かれていて、期待大です。
岸本佐知子さん、面白い方ですよ〜。
機会がありましたら、エッセイでも是非♪
そうなんですよね。2017年9月に永眠と書かれています。
でも、『じゃむパンの日』の中で、生きています。今にもエッセイから飛び出してきそうです。
早世されたのは本当に残念ですが、素晴らしいものを残してくださったことに感謝です。
2023/01/23 -
5552さん、お返事ありがとうございます。
岸本さんの妄想力は、以前読んだエッセイで既に知ってますので(笑) 久々に岸本さんも読みたくなり...5552さん、お返事ありがとうございます。
岸本さんの妄想力は、以前読んだエッセイで既に知ってますので(笑) 久々に岸本さんも読みたくなりました。
他人の目で見ないといけない、よく分かります。
世界は単純では無いことの嬉しさったら、ないですよね(^^)2023/01/23 -
たださん
本は世界に通じる窓、他者に通じるドアですね。
世界は自分の思っているより、ずっとずっと広くて複雑。
肝に銘じたいです。たださん
本は世界に通じる窓、他者に通じるドアですね。
世界は自分の思っているより、ずっとずっと広くて複雑。
肝に銘じたいです。2023/01/23
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2017年に永眠された赤染晶子さんのエッセイ集。
55篇plus岸本佐知子さんとの交換日記。
ユーモアたっぷりに描かれた日常が、ついこのあいだのことのような気にさせる。
温もりを感じさせるエッセイ。
とくに印象に残った3篇。
〈書道ガール〉雅号が「生盛」とは立派以上のものを感じてしまった…でも「村上弘明」がしっくりくるなんてお母さん最高だわ。
〈新記録〉確かに私も一時期よく編んだ。もちろんマフラーに始まり手袋もベストにセーターまで。
模様編みに凝りすぎてめちゃくちゃ毛糸を使用して、ずっしり重かったベスト。
編むのも着るのも肩が凝るので、今は編み棒を持つこともないが…。
「手袋の右手、四つ」には笑ってしまった。
〈いずこへ〉美術館へ行くたびに気にはなっていたイヤホンガイド。借りたい気持ちはあるのに借りる勇気がない。(ここに出てくるおっちゃんの勇気⁇なんて真似もできないことだが)
まぁ、いいか〜と思ってしまう。
だけど次回、足を運ぶことがあればぜひ借りようと思った。
岸本佐知子さんとの交換日記もとても楽しめた。
中学時代に男子と交換日記をする同級生がとても羨ましかったことを思い出してしまった。
過ぎ去った青春の日々…。
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まさに珠玉のエッセイ集に間違いない♪
芥川賞を受賞後、油が乗ってくるであろう7年後に42歳で早逝された著者の真骨頂がここに凝縮している感ですね。
どれもこれもが笑わせられたり唸らせられたり膝を叩く連続のキラキラしたエッセイばかりでした。
亡き著者の類い稀な才能に惚れ込んだ方が小さな出版社を立ち上げて出版に及んだものだと言う。
この作品を教えて下さった皆さんや労を惜しまず世に出して下さった皆さんに感謝します。
京都は舞鶴で生まれ育った著者ならではの感性とユーモアセンスと素敵な視点が詰まったエッセイの数々に拍手です。
いやあ良かった! -
じゃむパンの日 | ダ・ヴィンチWeb
https://ddnavi.com/book/4910976000/
作家・赤染晶子さん死去 芥川賞「乙女の密告」で「巧みな小説」と絶賛 | HuffPost(2017年12月10日)
https://www.huffingtonpost.jp/amp/entry/akazome-akiko_jp_5c5d538be4b0974f75b179f6/
じゃむパンの日 赤染晶子(著/文) - palmbooks | 版元ドットコム
https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784910976006-
【今週はこれを読め! エンタメ編】赤染晶子のエッセイ集『じゃむパンの日』が最高だ! - 高頭佐和子|WEB本の雑誌
https://www....【今週はこれを読め! エンタメ編】赤染晶子のエッセイ集『じゃむパンの日』が最高だ! - 高頭佐和子|WEB本の雑誌
https://www.webdoku.jp/newshz/takato/2023/01/16/130558.html2023/01/17
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話題ということもあり、初読。
図書館に予約したら大変待たされた。。
エッセイらしいエッセイもあれば、白昼夢のようなエピソードもあり、不思議な味わいもあり楽しめました。
何くそっ!@祖母のエピソードが一番好きです。 -
『乙女の密告』で芥川賞を受賞。 2017年に早逝した著者によるエッセイ55 篇。岸本佐知子との「交換日記」併録。
おもしろくて、温かくて、切なさもある。日常生活が愛おしくなるようなエッセイ。
著者が働いていたビルのトイレットペーパーが異常に速く減る話がおもろかった。めっちゃ笑ってしまった。外では読めない。
一番印象的だったのは、「影の町」
北海道の「光」それに対して、京都の路地の「影」の情景が浮かびあがる。
岸本佐知子さんとの「交換日記」もおもしろかった。大人の交換日記。自由だなー。 -
何とも不思議なエッセイ。芥川賞受賞作家のエッセイ。と、期待したのですが、どこか馴染めない生活ぶり、事実と妄想の混ざり具合が気味が悪い、気色悪い。相性が悪い作家もあるんですな。