- Amazon.co.jp ・本 (157ページ)
- / ISBN・EAN: 9784924684485
作品紹介・あらすじ
のろまでドジだけれど気持ちの優しい、子猫のラン。
池の魚と仲よしになって、いつしか二人は心を通わせ、ともに成長します。
ところがある日、魚がほかの兄弟猫に見つかって、魚とり競争が行われることに。
前の晩、魚は静かな声でランにこういいます。
「きみにたべられたいんだ
…ともだちのきみになら
<たべられる>のじゃなく
<ひとつになる>気がするんだ」
ランが悩んだ末、心に誓った哀しくもたくましい決意とは?
感想・レビュー・書評
-
物語の終わりが近づくにつれて、涙が流れて止まらなくなりました。
ゆれる すすきたち
そんなことが
おう! おう! おう!
そんなことを
ああ! ああ! ああ!
なぜなのだ?
なぜ? なぜ? なぜ?
わからない
ない! ない! ない!
(すすきたちは、ない!ない!ない!と首をふりつづけ、そのさまは、まるで、野原にしぶきをあげる波のようだった)
、、、ラストでタイトル「ねこはしる」という言葉の意味を知り、心に稲光が走った。
ランというこねこと、小魚との、温かくて切ない友情の話。
最後の3行が、たまらない。涙止まらない。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
-
2021/08/13
-
にゃんこまるさん
今日(8月20日)「ねこはしる」購入しました。今レビュー書いたところ。もう涙でいっぱい。凄い感動作でした。
紹介頂き、あり...にゃんこまるさん
今日(8月20日)「ねこはしる」購入しました。今レビュー書いたところ。もう涙でいっぱい。凄い感動作でした。
紹介頂き、ありがとうございました!読めて良かったです!2021/08/20 -
2021/08/20
-
-
あるねことある魚の友情物語。
あるところにねこの家族がいてその中にねこらしいことができない猫がいてお母さんも心配していたが...。
ぼくはこの本は詩みたいだなと思いました。
いやねこすごすぎ!と思いました(笑)✨
-
ミニ本番。詩集かと思いきやフィクション。
魚とドジなネコの話。
短いのに、起承転結素晴らしく、どちらにも心を奪われる、温かく、寂しい、友情の物語。
読めてよかった。
-
主人公黒猫のランと小さな池で出会った魚との友情を描いた作品。詩的な文章で読みやすく、また動物だけでなく昆虫や山、吹き渡る風も命を宿し、言葉を介して物語を進めてゆく。
ラストに思わず胸が詰まる。
ネコ、走る。なのか、ネコは、知る。なのか。 -
児童書には、収まらない。
猫のランと魚の友情を描いた童話なのだけど、この静けさと力強さは一体なんだろう。
数ページごとに、他者からの視点が入り込む構造も面白い。
ランと魚に入り込ませない。
常に引き戻され、客観視させられる。
と同時に、二匹の周囲に世界を感じる。
温かいまなざしが包む世界。
でも、食物連鎖という確固たる原理が存在する世界。
ランはきっと、強く生きている。 -
魚とねこのランとの友情、考え方に心温まりました。
-
うん。これは泣いちゃうね。
電車で読んじゃいけないやつだった。
でも終わり方が爽やかというか、
なんだろうこれは、
「そういうものなんだね」と思えた。
はんぶん詩集のような、でも小説のような本。 -
簡単に言えば子猫のランの成長期。
詳しく言えば、世界は一つ一つの人生の重ねあいだということをいろんな生き物の視点から実感することができる、ちょっぴり悲しくて、ちょっぴり前向きな物語。
とてもいい本でした。図書館で借りて読んだのですが、自分で購入してずっと持っていたいです。