本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
- Amazon.co.jp ・本 (84ページ)
- / ISBN・EAN: 9784938628208
感想・レビュー・書評
-
放課後の理科室。いつもは教師がもったいぶって見せてくれない鉱石や化石の標本、惑星の模型や生物図鑑を戸棚から取り出して、好きなだけ実験台の上に並べた。黒板にひしめく暗号めいた数式を、世界を統べる呪文のように唱えながら仮想のロケットに飛び乗って数億光年先の宇宙を翔け抜けたり、架空の潜水艦に乗り込んで古生代の海に潜ったりした。空が水紅色に暮れなずみはじめる頃、天体望遠鏡を肩にかついで屋上まで上り、金属めっきされた三日月を捕まえる方法を思考したあの日の少年。
神秘と偶然に名前をつけて分類する以前の悪戯っぽい科學。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
まるで少年がこっそり理科室に忍び込み、実験器具や標本を熱心に眺めて空想しているような世界観。
顕微鏡の木箱にぴたりと収められた地球儀(天球儀)や世界地図に
挟まれた分度器、整列したプレパラート、壜に閉じ込められた鉱石。
一枚一枚につけられた題名も魅力的。「小さなたくらみ」「捕らえられた三日月」「博士の結論」「移動遊園地」「直立する光学記憶装置「不眠症のメアリ・シェリー」…など。
-
少年が棚の奥にしまいこんだ標本箱の世界。
-
プレパラートに限りなくときめきます。
星図盤、カブトガニ、鉱物標本・・・ああ!
全4件中 1 - 4件を表示