発達障害の子どもがぐんぐん伸びるアイデアノート

著者 :
  • メディカルパブリッシャー
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784944109074

作品紹介・あらすじ

授業中、席におとなしく座っていることができず、教室内をウロウロ歩き回ってしまう。

ちょっとからかわれただけで大声を上げて泣きじゃくり、パニックを起こしてしまう。

学校の勉強についていけないわけではないけれど、周囲の子が当たり前にやっていることが全くできない。

「うちの子、ちょっと変かも」
そう悩んでいるお母さん、もしかしたらお子さんは発達障害かもしれません。

発達障害というのは、先天的な脳の器質異常によって起こるもので、共感性に乏しいとか、落ち着きがないといった症状が現れますが、知能や肉体的な発育には問題がないことが多く、症状が軽度の場合、そのほとんどが見逃されてしまいがちです。

近年、大人の発達障害が注目されていますが、現在、成人している発達障害者のほとんどは、子どもの頃に療育などの適切なケアを受けることなく大人になりました。
彼らは、ずっと「どうして私は当たり前のことが当たり前にできないのだろう」という劣等感を抱え、社会に馴染めない自分を責め、悩んできたのです。

じつは本書の著者も、その中のひとりで、コミュニケーション不全、強い不安と恐怖、激しい劣等感、虚弱体質、慢性疲労などの諸症状に苦しみました。
そこで著者は、発達障害の知識の習得に取り組み、あらゆるアスペルガー改善法を研究します。
そして、それらの改善法を自分自身で試したところ、「典型的な症状」が半減、26歳で社会復帰します。
その噂を聞きつけた同じ障害で悩む人たちが口コミで相談に訪れるようになり、著者の改善プログラムは、発達障害に悩む多くの人の間で評判となりました。

発達障害の改善は、大人になってからでも可能ですが、子どもの頃から適切な対策を行ったほうが、はるかに有効です。

著者の発達障害の改善プログラムは、何か特別なことを行うのではなく、普段の生活習慣を一つひとつ修正していくことに主眼が置かれています。
ただし、生活習慣を変えることは、一日や二日でできるものではなく、著者のセッションを何回か受ける必要がありますが、それは時間的にも費用的にも、子育て中のお母さんには大変なことです。

「子どもの時期に対策をしてほしい。しかし、そう何度もセッションを受けられない人もいる」

著者のこのようなジレンマが、本書を書くきっかけとなりました。
あくまで本を通じての間接的なセッションなので、実際のセッションように個別サポートを受けることはできませんが、本書では発達障害を持つ子どもに起こりがちなトラブルや、親御さんの気持ちの持ち方について、事例を交えつつ、できるだけ具体的に解説してあります。

本書で紹介している改善法は、今日からできることばかりです。
子どもの頃に発達障害の対策をしておくことで、その子の長い人生がずっと楽に生きられるようになります。
ぜひ、本書を参考にして取り組んでみて下さい。

感想・レビュー・書評

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  • トークンエコノミー、ブロークンレコードテクニックなど有効なアイデアや言葉掛け、対応の仕方が載ってある。

    職員が問題行動を起こした児童に疲弊しているのは、多分すべて"言葉"で解決しようとしているからだろう。真っ向勝負してもどうにもならないときはあるから、押してダメなら引いてみるアプローチを用意しておくことが必要なのだと感じる。

    教育的無視って方法はシェアしていきたい。認知の歪みをなくしていく。行動が起きる根本的な原因が「かまってほしい」「注目してほしい」ならば、その部分を潰す。行動を起こしても何も望んだリアクションがなくなる状態を作り、結びつきをなくしていく。簡単なようで、つい反応してしまうが、ここが辛抱どきなんだろうな。俺らがうまく付き合ってゆくのです。

    【読了時間:2時間 / 1日】

  • 2023/7図書館

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著者プロフィール

発達障害カウンセラー。幼い頃より自閉症、アスペルガーの症状に悩まされる。発達障害の知識の習得に取り組み、あらゆる改善法を研究し、試した結果、数年で典型的な症状が半減。26歳で社会復帰。同じ症状に悩む人たちが口コミで相談に訪れるようになる。個人セッションの他、教育、医療、企業、NPO、公的機関から相談を受けている。

「2023年 『イラストでわかる シーン別 発達障害の人にはこう見えている』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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