ユーコン漂流 (mont‐bell BOOKS)

著者 :
  • ネイチュアエンタープライズ
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本棚登録 : 69
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784990806774

感想・レビュー・書評

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  • 恐らく彼の出した本の9割以上は持っていると断言できます。一部のビジュアルブックとか、デビュー前に書いたガイド本とかは持っていないものもあるかも。ハーモニカとCDが入っているボックスセットまで持っているのでマニアとしてはかなり上の方にいると自負しています。
    そして既に持っているけれどこのビーパル版も買いました。野田さんの本の中でもトップクラスに名著である本書。大きい盤で読めるのはとてもうれしいです。
    野田さんと言えばユーコン川と四万十川の印象が強いですがその一端は間違いなくこの本の影響でしょう。
    川旅の中で出会う人々との交流。ひりひりするような孤独とガクとの対等な関係。今読んだらどう思うのかなと思いながら読みましたが、やはり心に湧き上がる憧憬は健在でした。やはり素晴らしい本です。
    早い所彼の雑誌に発表している文章をまとめてくれないかなあと一日千秋の思いで待っています。便乗ビジネスでもなんでもいいので彼の本が読みたいです。

  • 野田さんの訃報を機に手にとった。著者の本は「少年期」以来。
    文章がうまいからぐいぐい引き込まれる。アラスカでのインディアン、白人、旅行者たちとの出会い、酒、読書、ガクとのつき合い方。言動がいちいちかっこいい。一端のアウトドアマンよろしくユーコン下りを疑似体験できた。

  • 20年ほど前に文春文庫版を読んでいた。しかし、著者が亡くなったことをきっかけにモンベル版を再読。
    アマゾンを覗くと「この本を読んで冒険したくなった」といった感想もあるが、私はまったく逆。熊よけで鉄砲をバンバン撃つし、カモも撃って食べるし、現地の人が仕留めた熊の解体を手伝うし、嵐の中を10時間以上カヌーを漕ぐし、ハード過ぎてぜんぜんやりたいと思えなかった。むしろ著者である野田さんは、別次元・別世界に生きる人だと感じた。
    だからといって本書がおもしろくない訳ではない。興味深かったのは、「自由とはなにか」を考えさせられること。自由を求めて世捨て人になった人がたくさん登場するが、みんな話相手に飢えている。つまり束縛はされたくないが、人とのつながりは必要ということ。そのバランスは人それぞれなので、自分はどうしたいのかを久しぶりに考えるきっかけになった。やはり野田さんから教わることは深い。

  • アラスカのめちゃくちゃデカくて長い川をボートで漕破した著者の日記。
    酒と読書と相棒犬ガクとともに漂流した記録を読んで、アウトドアの厳しさと楽しさにどっぷり浸かった。
    その場で喰うイクラやムース最高。
    現地のインディアンの人情も最高。
    外で読む本も最高。

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著者プロフィール

熊本県生まれ。早稲田大学文学部英文学科卒業。在学中、ボート部で活躍。卒業後ヨーロッパを放浪。帰国後、高校の英語教師、旅行雑誌の記者を経て、エッセイストに。傍ら、カヌーによる川旅に打ち込む。これまでに日本の一、二級河川約200を漕破。さらに北米、ニュージーランド、ヨーロッパにまで活動範囲を広げている。長良川河口堰問題や川辺川ダム建設反対運動、吉野川可動堰問題などにかかわり、講演などを行う。

「2008年 『イギリスを泳ぎまくる』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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