未来は今 [DVD]

監督 : ジョエル・コーエン 
出演 : ティム・ロビンス  ポール・ニューマン  ジェニファー・ジェイソン・リー 
  • パイオニアLDC
3.53
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本棚登録 : 61
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988102717216

感想・レビュー・書評

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  • 展開が早過ぎてちょっと乱暴かなとも思うけれど、古いコメディ風ではある。まあファンタジーだしね。テンポも重要でしょう。
    会社組織への皮肉が含まれているけれど難しく考えずに観るのがお薦め。笑えるかというとベタ過ぎてそれほどでもないけれどニヤッとする所はあると思う。バカ映画まではいかない、上品な作風(B級好きには物足りないです)

  •  これってSF?
     コーエン兄弟制作の冴えない青年の成り上がりを描いたSF映画。TSUTAYAの棚ではSFだった。米サイトBuzzfeedが選んだ「25歳になるまでに見るべき映画25本」の中の一本なので見たが、そこそこ面白かった。コメディの雰囲気を取り戻し、暗さを抑えたからだろう。

     あらすじ
     主人公、ノーヴィル・バーンズは大学出の冴えない青年。ニューヨークに仕事を探しに来たが、経験者採用ばかりで働き手がない。やっと見つけた仕事は、ハッドサッカー社の郵便の仕分け係。一方その頃、ハッドサッカー社の社長、ハッドサッカー氏は豪快な飛び降り自殺を行っていた。
     社長の死により、一般開放される全体の九割に近い株を持て余した役員たち。役員の一人、シドニー・J・マスバーガーは一計を案じ、敢えて無能な男を社長に据え、株価を下落させてから開放される株を安く買い叩こうとする。作戦の要である、無能な男に選ばれたのは、入社したばかりのブルーレターをマスバーガーに届けに来たバーンズだった。バーンズの社長就任に注目した新聞社。ピューリッツァ賞を受賞した敏腕女記者エイミー・アーチャーは茶番でバーンズに取り入り、新聞社に入り込む。マスバーガーたちの思惑通り、ハッドサッカー社の株は下落。事を案じたバーンズは、「フラフープ」なるものを開発をする。マスバーガーの予想を外れ、フラフープは大ブームを巻き起こす。バーンズは一躍時の人となり、多額の利益を生み出す。だが驕るバーンズにエイミーは怒り、マスバーガーも姦計を企てバーンズに濡れ衣を着せる。どん底まで陥れられたバーンズは、ビルの四十四階から飛び降り自殺を試みるも、恐怖で足が竦んでしまう。死神の後押しでビルから落下するバーンズ。だが突如時が止まり、亡くなった筈のハッドサッカー氏と対面する。
     氏の助言により、会社の九割の株を手に入れたバーンズ。ブルーレターを受け取ったシドニーはショックの余り自殺未遂をし、サナトリウムに収容される。社長としての地位を確固たるものとしたバーンズは、新たな商品「フリスビー」を開発する。

     ハッドサッカー社のモデルになっているのは、「Wham-O」という会社で、フラフープとフリスビーを販売している会社である。Wikipediaによると、フラフープのようなものは紀元前から存在したらしく、バーンズの発明は独創的なものとは言えない。Wham-O社の成功は偏に「フラフープ」という商標登録にこそあったという。フリスビーも零から生まれた商品ではなく、『バック・トゥ・ザ・フューチャー Part3』でも描かれていたように、フリスビーという名前の会社のパイ皿が元である。Wham-O社はまたもや「フリスビー」という商標登録によって大成功を収めたという。これら二つの商品が現実世界で大ヒットした理由はネーミングに尽き、そこから「所詮はただの円じゃないか」という発想から円のデザインを至極大切にする酔狂な青年という主人公像ができたのだろう。確かにデザイン上はただの円に過ぎないが、万人を虜にした発明には違いないのだから侮れない。
     映画としては大部分が並である。特に秀でた部分はない。だが大学を出たものの就職難を経験し、やりたい仕事は経験者採用ばかり。郵便の仕分けのアルバイトもしたことのある自分にとっては、主人公の境遇には同情してしまった。
     総合的に見て、面白い映画ではあるが、普通のコメディである。主人公が鮮やかにヒロインをディスる様が笑えたり、ヒロインのサバサバとしたところがカッコ良かったりするものの、特に尖った点はない。

    キャラクター:☆☆☆
    ストーリー :☆☆☆
    世界観   :☆☆☆
    テーマ   :☆☆☆☆
    映像    :☆☆☆
    台詞    :☆☆☆

  • 一般的評価はあまり高くないようですが、私はコーエン兄弟作品の中でダントツで好きな映画です。フラフープを発明して販売する会社のお話なのですが、どことなくフランク・キャプラの「素晴らしき哉、人生」を彷彿とさせます。しかしそれを差し引いても楽しめる映像もとても美しいファンタジー。この作品にサム・ライミも脚本に参加しているのは最初に見た時から知っていました。今思うと「死霊のはらわた」を見た時にホラー・コメディとして楽しんだことを思い出します。彼らの人生はまさにアメリカン・ドリームのようなものなのかもしれませんね。私にとっては素直に楽しめる大人の御伽噺。世間の評価と私の評価は逆のようですがまったく気になりません。私がコーエン兄弟で一番好きな作品です。

  • コケたそうで期待してなかったんですが、
    バカバカしい方向性のコーエン兄弟作品ということで、
    途中まではバカバカしさがすっごいよかったです。

    ただ、ラストといい基本になる話がちょっとベタすぎて・・・。
    『素晴らしき哉、人生』みたいな感じかなとか思ったんですけど、
    わりとそういう感じで・・・。★は3と4の間ぐらいかなあ。

    ちょっと前に、『リーサル・ウェポン』とか『ラスト・ボーイスカウト』とか
    ジョエル・シルバー作品をかなり観てたんですが
    (もちろん『ダイ・ハード』は大好き)
    彼とコーエン兄弟につながりがあったなんて!
    この映画はコケてますけどねw
    『ビッグ・リボウスキ』の時は、コーエン兄弟がジョエル・シルバーに
    色々と相談してたみたいです。

    これを観た理由は、ジェニファー・ジェイソン・リーが出てるから。
    最近はジェニファー・ジェイソン・リー祭りです。
    この映画でもめちゃくちゃ面白かった。


    あと、サム・ライミとの合作でもありますよね。
    ブルース・キャンベル出てるし。
    ライミ本人も出てるようですが、クレジットを観ると
    影絵で商品名を討論してる男なのかな?顔は出てないのでは・・・。

  •  スチーム・パンクというかちょっと「未来世紀ブラジル」っぽいです。
    書類を入れた筒を空気圧で送る装置で、昔のラブホテルを思い出しました。

  • 観たはずなのに内容を思い出せないから再度観た。
    コーエン兄弟の中でも単純明快でアメリカっぽいコメディ映画
    悪くはないけど深くもない。おもしろいけどシニカルな表現の深さにはちょっと欠ける。コーエン好きなのに、内容を忘れていたのは毒に欠けていてアメリカっぽすぎたからかも。でも単純なコメディとしてはそんじょそこらの監督の映画よりは断然おもしろい。
    ただの男が社長になって、浮かれて転落しかけてまたのぼる、というアメリカンドリーム映画。
    未来は今 という言葉はいいな
    未来は今なんだな

  • 「ニューヨークの時間が止まるとき、信じられない奇跡が起こる」


    ニューヨーク、雪の降りしきる1958年の大晦日の夜。
    ハッドサッカー産業の44階の外壁にへばりつき、今にも身を投げ出さんとしている男、ノーヴィル・バーンズ(ティム・ロビンス)がいた。
    時は遡り、彼が故郷のインディアナ州マンシーからこの街にやって来た日に戻る。大学を卒業したノーヴィルは就職活動に臨むが、仕事の口はない。彼は、手にした新聞に偶然ついたコーヒーカップの丸い染みで囲われた、ハッドサッカー産業の郵便室の求人広告を見つける。一方、重役会議の席上でハッドサッカー社長(チャールズ・ダーニング)はやおら机に乗り、助走をつけて44階(中2階をいれると45階)の窓から飛び下り自殺をした。社長は遺書も残さず相続人もおらず、このままでは彼の保有株87%が、年明け1月1日に市場に開放されることになる。キレ者の重役マスバーガー(ポール・ニューマン)は、デクの坊を社長の座に据えて会社の評価を落とし、株が底値になったところで重役たちで買い占める作戦を立てた。メールボーイの職を得たノーヴィルは、トップ重役間の緊急極秘通信、通称ブルーレターを運ぶ役目を仰せつかる。重役室を訪れたノーヴィルの天性の間抜けぶりに目をつけたマスバーガーは、彼を傀儡社長に据える。正体不明の新社長出現に、敏腕女性新聞記者のエイミー・アーチャー(ジェニファー・ジェイソン・リー)は陰謀の臭いを嗅ぎつけ、取材に乗り出す。彼と接触し同郷人だと偽って秘書になった彼女は、「新社長は無能」と記事を書く。株価はマスバーガーの思惑通りに下がり始めるが、エイミーは純朴なノーヴィルの人柄に触れるうちに、良心の呵責を感じるようになる。ある日、調査の途中で時計台の機械室に迷い込んだ彼女は、時計の運行を管理している黒人モーゼズ(ウィリアム・コブス)に会う。彼はなぜか全てを見通しており、真相を知ったエイミーはノーヴィルに同情し、株主たちを招いたパーティーの夜、初めて口づけを交わす。
    株価の急落に責任を感じていたノーヴィルはエイミーに勇気づけられ、かねてより思案していた“輪っか”の商品化を重役会に提案する。“フラフープ”と名付けられたこの商品は始めは売れなかったが、やがて全世界に波及する大ブームとなった。ノーヴィルは一躍、時代の寵児に祭り上げられ、エイミーの心配をよそにモデルと浮名を流して遊びほうける。一方、筋書きを覆されたマスバーガーは、ノーヴィルのアイディアが盗用だというスキャンダルを流して彼を失墜させる計略を立て、しかも彼にエイミーが新聞記者だということを教えた。
    世間から見捨てられた上に彼女にも裏切られたと思い込んだ彼は死を選び、44階の窓の外に出る。
    ところが、落下した彼は空中で宙釣りになり、大時計の針は午前零時24秒で止まったまま。この世の時の進行を司っていたモーゼズが、時間を止めたのだ。
    さらにノーヴィルの前に天使の姿をしたハッドサッカーが現れ、ノーヴィルがマスバーガーに渡しそこねたブルーレターを読めという。そこには、持ち株の全てを時期社長に譲る旨が書いてあり、未来の社長のために第二のチャンスを与えるとあった。
    時が再び戻ったがノーヴィルは無事で、彼はエイミーの元に急いで彼女を抱きしめた。マスバーガーは失脚し、ノーヴィルは温情豊かな社長として活躍し、新たなアイディアに挑戦した。

  • ちょっぴりSFテイストなおとぎ話…とおもって観てもらえれば、ちょうど良いのではないでしょうか。
    当時ティムロビンスが何者かも知らずに観たのですが、なかなか良い役者ですよね。

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