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- / ISBN・EAN: 4523215005142
感想・レビュー・書評
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主題歌が、もちろん知っていました。でも、なぜか本編は観ないでいました。理由はありませんが、主題歌に持っていたイメージとは違いました。もっとシリアスなストーリーを勝手に想像していましたが。とても心地良い映画でした。私が気になったのは、主人公ももちろんですが、ブレンダですね。ヒステリックに夫や子供たちを叱責する前半と後半の優しい笑顔が、好きです。全くのアカの他人が家族のようになっていく、その姿がいいです。それと砂漠の景色が美しい。折々に見せてくれる空が美しい。もっと早く観るべきでした。
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観終わると不思議とじんわりと温かい気持ちになれる作品。けれど、それだけでなく、孤独の多様性と奥深さを改めて知った気にもなった作品。
アメリカ旅行の道中、夫婦喧嘩の末に夫の運転する車から一人降りて、モハーヴェ砂漠にあるうら寂れたカフェ兼モーテル「バグダッド・カフェ」に逗留することになったドイツ人女性ジャスミン。
カフェには、オーナーであるアメリカ人女性のブレンダとその家族と従業員、数名の個性的な常連客がいた。
夫婦喧嘩の末に夫が家出をしていたブレンダは、常にイライラと誰かに怒鳴り散らしており、訳あり感の強いジャスミンとも最初は全く打ち解けなかった。
けれど…。
ジャスミンは、訳あり感と孤独な雰囲気をまといながらも、マイペースなのに環境適応能力が高くて、なんだか包容力までにじませ、不思議とチャーミング。
ブレンダも、怒鳴り散らしているけれど、悪い人ではないのが良くわかる、なんていうか、とても素直で裏表のない正直な人。
彼女たち二人を取り巻く人々も、平凡なのだけど、それぞれの個性が際立っている。
なんの変哲もない場末のカフェで育まれる、「オバチャン」と呼ぶしかない女二人の友情を軸とした日々が淡々と描かれているのだけど、それを眺めるのがとても心地よい。
ジャスミンの存在を契機として、登場人物たちが、基本的にはお互いの柔らかい心の内には不用意には踏み込まず、否定することもせずに、時間と場所を共有しながら、互いの孤独や喪失感を慰めて癒していく…そんな関係性の描き方がうまい。
だからこそ、それをはっきり否定してカフェを去る一人の客の姿にも不思議と説得力と現実味がある。
互いの孤独の存在を認識することは認めながらも、それを共有したり癒したりすることは望まず、一人抱え続けることをよしとする人もいるのだ…ということに気付かされたシーンには、本当にハッとした。
「仲良すぎるわ」
脇役な筈の彼女のセリフが一番忘れられない。
ラストシーンのジャスミンのセリフも印象的。
「ブレンダに相談するわ」
これは、二人の友情の深さを示すものなのか。それとも、まだ誰にも明かしていない秘めた孤独の存在を意識しながら、逃げを打ったものなのか。はたまた、揺らいでいるのか。
観る人によって解釈が違いそう。
淡々としているのだけど、なかなかに奥深いつくりの作品です。-
5552さん、こんにちは。
バグダッド・カフェは5552さんにとって、素敵な思い出のある映画だったんですね。
改めて見直したら新たな発見が...5552さん、こんにちは。
バグダッド・カフェは5552さんにとって、素敵な思い出のある映画だったんですね。
改めて見直したら新たな発見があるかも??
5552さんのレビューいつも楽しみにしています。
これからも素敵なレビューを書いてくださいね。2019/12/24 -
これ良かったですよね〜
心地良い映画っていうのでしょうか。
タイトルも今となってはすごく心に響く感じで不思議です。これ良かったですよね〜
心地良い映画っていうのでしょうか。
タイトルも今となってはすごく心に響く感じで不思議です。2020/01/05 -
かわぞえさん。
そうですね、この映画は、劇的ではないけれど、その静かな展開が心地よい映画、というのにぴったりだと思います。かわぞえさん。
そうですね、この映画は、劇的ではないけれど、その静かな展開が心地よい映画、というのにぴったりだと思います。2020/01/05
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魅力的な登場人物、ウェルメイドなストーリー、映像もグッド、ホリー・コールトリオ「calling you」の気だるい感じが荒涼とした田舎町の雰囲気にあってる。今見ても古びた感じがしなくて、しばらく経ったらまた見たくなるような映画。そうか、手品で店を盛り上げていくんだったっけか。つまりマジックでミラクルを起こすってことだな。ファンタジーではないけれど、ファンタスティックな魅力にあふれた作品。
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大好きです!マジックで周りを変えていくジャスミンも彼女に影響されていくブレンダもイイ!最後のブレンダの歌も、砂漠をバックに流れるCALLING YOUも最高ですね。
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正反対な二人が互いを認めながら友情で結ばれる。何でもないことのようだが、 ‘また会える’ のは本当に幸せなことだと気づかされる。
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くたくたに疲れた休日前日に、強めのお酒と適当なつまみと一緒に、電気を消した部屋でぼんやり観たくなる。
昔、誰かが、中年女性が砂漠の真ん中にあるボロボロのモーテルに住み着いて、馴染んでいくだけなのになんであんなに癒されるんだろうと言っていたのがキッカケで観て以来、くたくたになった時のお供になっている。なんで癒されるって、ジャスミンによって立て直されていく生活に安心し、登場人物の笑顔に希望を抱けるからじゃないかな。私は多分そう。
うまくいきすぎているけど、淡々と話が進むところや、途中で「仲が良すぎる」というセリフが出てくるところに、程よい距離感を感じるのも好感。
あと、主題歌が特徴的で耳に残る。 -
♪こーーりんぐ ゆーー ♪ この映画の歌だったのか。。
マリアンネ・ゼーゲブレヒトの巨体あっての映画、ストーリーと言う気がする。スタイルのいい美人だったらこれほどの味わいは生まれなかった気がする。冒頭の夫との喧嘩の場面、1人砂漠の道を行く場面からして画面に導入される。
絵描きさんの描いたジャスミンの絵がまたいい。だんだん衣服を脱ぎ取っていく様もいい。ただ、後半すんなりハッピーでちょっと気抜けした。けどこうなったらいいよね、という希望だからね。
マリアンネ・ゼーゲブレヒトは「シュガー・ベイビー」をレンタル開始後すぐくらいにみていた。こっちもけっこうよかった。
1987西ドイツ
2019.7.19レンタル -
ぽてっと太ったドイツ人女が砂漠(アメリカ)の真ん中にあるカフェ兼モーテルで二度目の人生をはじめる話。
登場人物や設定のアンバランス感が絶妙で、くせになる。
DVDのジャケットにもなっている、給水塔をスーツで洗うシーンとか映像が洒落てます。
コーヒーマシーンも壊れているようなさびれたカフェでバッハの平均律を弾く黒人少年、とか。
これ、観に行きましたよw
これ、観に行きましたよw