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- / ISBN・EAN: 4988135549167
感想・レビュー・書評
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先日、『間違えられた男』を観て、「アルフレッド・ヒッチコック」監督作品を観たくなり、押入れから『ダイヤルMを廻せ!(原題:DIAL M FOR MURDER)/1954』のビデオテープを取り出してきました。
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「F・ノット」が自身の舞台劇を脚色した、ヒッチコック・ミステリー。
若く美しい妻「マーゴ(ケリー)」の不倫を知った「トニー(ミランド)」は、彼女の殺害を企む。
自分は「マーゴ」の不倫相手「マーク(カミングス)」とパーティへ出かけ、その間に旧友の悪党「レズゲート」に妻を殺させようというのだ。
だが計画は失敗、「マーゴ」が逆に「レズゲート」をハサミで刺し殺してしまった。
思わぬ展開に焦りを隠せない「トニー」は、実は「マーゴ」が不倫をネタに脅迫されており、そのために「レズゲート」を殺したというシナリオに変更する事にするのだが……。
元が舞台劇だけに、ほとんどの舞台となるアパートの造りを上手く利用した構成は巧みで、鍵をはじめとする小道具の使い方もお見事。
元々は3D(立体)映画として作られており、それゆえに画面から突出してくるような絵造りが至る所でされている(最たるものはやはりハサミであろう)が、日本の劇場では通常版が公開されただけである。
「ミランド」好演、「ケリー」はいつもながら美しく、事件の“鍵”を見つける警部に扮した「J・ウィリアムズ」がいい味を出している。
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犯人を先に明示し、犯人が追い詰められる姿を描いた作品、、、
元プロテニスプレーヤーの「トニー」は、妻「マーゴ」の不倫を知り、彼女の殺害を企てるが失敗。
しかし、臨機応変にシナリオを変更して妻が死刑になるように仕向け、作戦は成功したかに思えたが、「トニー」が、最近、大口の清算をしたことが刑事に発覚し、そこから綻びが生じる… アパートの鍵が物語の鍵になる終盤の展開が面白かったですね。
犯人のトリックが見破られ、一件落着… と一瞬安堵したあと、、、
あれっ… これで良かったんだっけ? と考え直しちゃいました。
犯罪者の「トニー」は、元々は不倫の被害者… そして、事件の解決によって救われるのは、不倫した「マーゴ」と「マーク」なんですよね。
そして、結果的に、警察はそれを手助けしたことに… アンモラルなエンディングでしたね。
原作が戯曲らしく、本作品も舞台をロンドンのアパート内に限定しているのですが、ショットが工夫されているので、あまり閉ざされた空間での展開って感じはしませんでした。
そんな展開なので、「ヒッチコック」は、「トニー」が何回か手にする同窓会の記念写真の中で登場します。
映像的には、「レズゲート」にハサミが突き刺さるシーン… 背中を刺された「レズゲート」が仰向けに倒れ、ハサミが深く背中にめり込むシーンが印象的でしたね。
それにしても、「グレース・ケリー」が美しいですね。
ちなみに、『ダイヤルMを廻せ!』の"M"は"Muder"の"M"です。
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監督:アルフレッド・ヒッチコック
原作:フレデリック・ノット
脚本:フレデリック・ノット
撮影:ロバート・バークス
音楽:ディミトリ・ティオムキン
出演:
レイ・ミランド
グレイス・ケリー
ロバート・カミングス
アンソニー・ドーソン
ジョン・ウィリアムズ
パトリック・アレン詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
不倫妻を殺そうとする夫。
鍵の形自分の家のとの違い気付かん?っていうのはあるが、面白かった。 -
1954年のヒッチコック作品。カラーです。
完全殺人を目論んで計画を立てる主人公。どこまでが,計画通りに進むのか,進まないとすれば,どのように次の策を考えるのか。このあたりが本映画の見どころですね。
妻の不倫相手の推理小説作家と刑事とが,主犯人である夫の「完全犯罪」を暴いていく。そのかけひきが面白いです。
そうそう,本映画にもちゃんとヒッチコックが出てきます。ヒントは,写真! 見つけてみてね。
《NHKプレミアムシネマ》の解説を転載
巨匠アルフレッド・ヒッチコック監督がグレース・ケリーと初めて組んだ傑作サスペンス。
ロンドンのアパートで暮らすトニーとマーゴは、一見仲のよい夫婦だったが、関係は冷えきっていた。ある日、マーゴの浮気を知ったトニーは、妻を殺害する完全犯罪を企てるが、想定外の事態が発生、犯罪計画は思わぬ方向へ…。
ブロードウェイの舞台劇を映画化、アパートの一室という閉ざされた空間を生かしたヒッチコック監督の演出がさえる。 -
ゲスい内容が好き。
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(1954年作品)
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ヒッチコックミステリーのなかでは一番良かった。良くできてるなぁ。