タンポポ [DVD]

監督 : 伊丹十三 
出演 : 山崎努  宮本信子  役所広司  大滝秀治 
  • ジェネオン エンタテインメント
3.86
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感想 : 93
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988102033330

感想・レビュー・書評

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  • 1985年公開。

    今は亡き
    伊丹十三監督の最高傑作にして、
    日本映画史上に残る
    コメディ映画の金字塔♪


    トラック運転手の男たちが
    つぶれかけたラーメン屋の未亡人タンポポに惹かれ、
    日本一の店にするために奮闘する
    人情コメディです(^_^)

    でコレ、
    なぜか日本より
    アメリカで
    カルト的人気を誇る作品なんスよね〜(笑)
    (一躍ラーメンブームが起こったそう)


    自分はこれを観ると、
    いても立ってもいられないくらい
    とにかく激しくラーメンが
    食べたくなります(笑)!!


    日本一の店にするため奮闘する
    タンクローリーの運転手ゴローに扮するは
    山崎努、


    仲間の運転手には
    若き日の渡辺謙!


    しがない女ラーメン屋の店主タンポポには、
    もちろん宮本信子♪



    実は本編とは関係ない
    食べ物をめぐる
    サイドストーリーが
    めちゃくちゃ面白い映画で(笑)、

    冒頭の正しいラーメンの食べ方のシーンなんて
    何度も真似したなぁ〜♪


    他にも
    フランス料理店での
    笑えるエピソード、

    死にかけのお母さんが作る
    チャーハンの話
    (泣けます!)、

    津川雅彦の
    スーパー店長VS
    なんでも揉み揉みするおばあちゃんの話
    (爆笑です!)、

    チキンライスにオムレツを乗せ、
    中を開くと
    トロトロの卵が出てくる
    タンポポオムライス、

    グルメなホームレスや
    食べることが大好きなご隠居などなど、


    印象的な名シーンが
    ズラリ!!(^O^)



    ラーメンと
    ウェスタンを繋げた発想が
    とにかく素晴らしく、
    まるで西部劇の名作
    『シェーン』のように目的を遂げ
    またブラリと去っていく男たちに
    シビれること間違いなしです!(>_<)



    あとコレは
    伊丹監督がかなり確信犯的に撮っていると思うけど、

    全身白のスーツに身を包んだ
    まだ若き役所広司と
    黒田福美の、
    卵の黄身を使った
    エロチックなラブシーンに代表されるように、

    実は食べることって
    エロティックだと教えてくれたのも
    この映画でした(笑)(^_^;)



    食べ物が出てきて
    幸せになれる作品が好きなら、
    是非是非♪

    • まろんさん
      安全地帯から、危険をかえりみずに、飛び出していく勇気。。。
      そんなすばらしい意志が込められたお名前だったとは!

      でも、それこそ円軌道の外さ...
      安全地帯から、危険をかえりみずに、飛び出していく勇気。。。
      そんなすばらしい意志が込められたお名前だったとは!

      でも、それこそ円軌道の外さんらしいネーミングだなぁ、
      と、すごく納得してしまいました(*^_^*)

      ちなみに、円軌道を体感しようと、
      説明してくださった通りに右足を軸に回転しようとして
      よろけて、猫たちに白い目で見られたのはヒミツです。。。
      2012/05/29
    • 円軌道の外さん

      あはははははは(笑)
      ↑笑いすぎ?


      分かるなぁ〜それ(^O^)



      自分はクイックルワイパー
      ダンス大会なる...

      あはははははは(笑)
      ↑笑いすぎ?


      分かるなぁ〜それ(^O^)



      自分はクイックルワイパー
      ダンス大会なるものがあれば
      絶対優勝する自信あるくらい(笑)
      あの掃除道具を持つと
      マイクスタンドや
      ギターに見立てて
      必ず踊ってしまいます(^_^;)


      お気に入りの
      ノリノリロックかけて、
      クイックルを
      ギターに見立てて
      腰をフリフリ
      ワンマンショー♪


      それを
      ウチのヤミクロが
      (黒にゃんこです)

      冷たぁぁ〜い視線で

      『なぁーに
      やってんだかっ(-_-;)』

      って
      アクビしながら見てます(笑)


      変なヤツ〜って
      思ってんやろなぁ〜(汗)


      2012/05/31
    • まろんさん
      ぜひ、円軌道の外さんの「クイックルダンス♪」を
      YouTubeにアップしてもらいたいなぁ!

      もちろん、冷たい視線を投げかける
      ヤミクロちゃ...
      ぜひ、円軌道の外さんの「クイックルダンス♪」を
      YouTubeにアップしてもらいたいなぁ!

      もちろん、冷たい視線を投げかける
      ヤミクロちゃんの映像つきで♪
      2012/06/01
  • BSで鑑賞。
    『タンポポ』が放送されるってことでここ数日めちゃくちゃ楽しみでした。
    昔、中学か高校の頃観て、すごく面白かったんだけど
    当時は『くっそえろい・・・』とかそんな感想しかなかった。
    10代男子ってそんなもん。
    伊丹作品って大概エロシーンがあるもんね。
    ラバースーツ切ったりとか(笑)。

    小学生の頃は伊丹作品全盛期で、さんざん『○○の女』シリーズを観た。
    (今はもう忘れちゃってるけど。エロいとこ以外)
    面白いんだけど「好き」ってのとはちょっと違って
    何だろな、あの頃のバブルの空気感が嫌いなのかも。
    でも監督が死んだ時はショックでした。

    だから『あまちゃん』の宮本信子はほんと最高なんです。
    ババァ役でも美しい。
    蟹江敬三をいそいそと待つ夏ばっぱ・・・かわいすぎるやろー!!
    宮本さんの演技ってクセがあって、首が動くんだけど
    そういうとこもかわいい。
    ブレイクが40前後なので、当時からおばちゃんだったけどね。


    この『タンポポ』は'85年で、バブルに入るか入らないかの時期。
    日本のひとつのターニングポイント。
    『美味しんぼ』は'83年から始まってるんだけど、
    一般的なグルメブームはたぶんもうちょっと後。
    だから目線が庶民的で、そこが良い。

    この映画についてよく言われるのが
    性欲と食欲は同源だから云々・・・ってことだけども、
    ちょっと正確ではない。
    「恋愛は変態の第一歩」っていうタモリの名言があるんだけど、
    欲求だけなら動物と変わらない。
    動物は生命維持のためだけに食物摂取して交尾するだけ。

    料理ってのは食材を「いかにして美味しくするか」ってことで
    それを性欲に置き換えるなら、恋愛=変態行為=フェチズム
    ってことになる。
    料理≒セックスじゃなくて料理≒フェチズムなんです。
    だから作品中には直接的な性行為は無くて
    フェティッシュな行為と隠喩が出てくる。(まあ、わりとモロですけどねw)
    いやらしい意味ではなくて、恋愛=服を着飾ることもフェチ。
    だから宮本信子の衣装換え→デートシーンもある。
    要するにウキウキするってこと。

    そのラストシーンがセックスの結果生まれた赤ちゃんと
    食の根源の母乳ってとこがほんと素晴らしい。
    『ニューシネマパラダイス』にも通じるなぁ。
    大人になって観返した今、そう感じます。


    この映画は日本よりも海外で受けたそうだけど、
    確かにそうだよね、観ながら思いました。
    ポール・ハギスの『クラッシュ』とか
    ソダーバーグの『トラフィック』とか
    『パルプフィクション』とか、外国人の方が好きそう。
    今なら日本でもウケると思うけど。

    個人的に好きなシーンは、ノッポさん(高見映)の話と
    イノシシの話のとこで傍に赤い豚の像があるところ。
    そして特訓シーン!!!!


    この映画に関わった方、かなり亡くなりましたね。
    冒頭のラーメンの先生こと大友柳太朗さんは
    直後に自殺されてこれが遺作。
    伊丹監督も、大滝秀治も、力也さんも死んだ。
    彼らは死の間際に、どんな映画を観たんでしょうか。

  • 観終った後にじわじわ良いものを観たなぁーという気分になった。
    お金持ちもホームレスも、着飾っている大人もいじめられっ子も、
    どんな人も生きている間は「食べる」ことから逃れられない。
    エンドロールの映像を見て、そのメッセージはとても強く伝わった。
    話の本筋とは関係ない細かいエピソードにもこだわりを感じる。

    それにしてもこんなにお腹の空く映画だと思わなかった。
    とりあえず今日のお昼はラーメンにします。

  • 他の人のレヴュー見てて、この映画を見つけ、あ、そういえばオレも見たことある、って思って、ブクログに登録した。

    これは、「ラーメンウエスタン」っていう設定が、冗談ぽくて、おもしろかった。

    TVでもグルメ番組みたいなのが増えて、日本全国でグルメにうつつをぬかす人たちが出現した時代だったと思う。

    食べることについての風刺が効いていた。

    山崎努が良い演技してた。

    印象的なのは、イタリアンレストランで、食事マナーみたいなのを教えてる最中に、同じレストランの隅っこで、イタリア人が、マナーに反する下品な食べ方をしてたり。
    男と女が、口移しで生卵の黄身を崩さず何度もやりとりするカットは、エロティックなものを表現しているんだということは分かったけど、オレは、全く何も興奮しなかった。


    伊丹十三の死は、本当に痛ましい。

    大島渚や、他の友人たちが証言してる通り、彼は殺されたのだ。

    誰が伊丹十三を殺したのか?

    彼のような勇気のある芸術家を殺すなんて、絶対に許されることではない。絶対に許してはならない。

  • ラーメンの物語だとしか知識はなかったが、
    西部劇だったとは!w

    食と性、生と死。
    人間の果てしなく本質的な欲求を、
    こうもコミカルに、
    しかし象徴的に、
    面白おかしく真剣に映画として昇華できることに、
    伊丹十三がいかに唯一無二かというのが感じられ、
    今回も堪能できた。

  • 雨の降る夜、タンクローリーの運転手、ゴロー(山崎努)とガン(渡辺謙)は、ふらりと来々軒というさびれたラーメン屋に入った。店内には、ピスケン(安岡力也)という図体の大きい男とその子分達がいてゴローと乱闘になる。ケガをしたゴローは、店の女主人タンポポ(宮本信子)に介抱された。彼女は夫亡き後、ターボーというひとり息子を抱えて店を切盛りしている。ゴローとガンのラーメンの味が今一つの言葉に、タンポポは二人の弟子にしてくれと頼み込む。そして、マラソンなど体力作り、他の店の視察と特訓が始まった。タンポポは他の店のスープの味を盗んだりするが、なかなかうまくいかない。ゴローはそんな彼女を、食通の乞食集団と一緒にいるセンセイという人物に会わせた。それを近くのホテルの窓から、白服の男(役所広司)が情婦と共に見ている。“来々軒”はゴローの提案で、“タンポポ”と名を替えることになった。ある日、ゴロー、タンポポ、ガン、センセイの四人は、そば屋で餅を喉につまらせた老人を救けた。老人は富豪で、彼らは御礼にとスッポン料理と老人の運転手、ショーヘイが作ったラーメンをごちそうになる。ラーメンの味は抜群で、ショーヘイも“タンポポ”を町一番の店にする協力者となった。ある日、ゴローはピスケンに声をかけられ、一対一で勝負した後、ピスケンも彼らの仲間に加わり、店の内装を担当することになった。ゴローとタンポポは互いに魅かれあうものを感じていた。一方、白服の男が何者かに撃たれる。血だらけになって倒れた彼のもとに情婦が駆けつけるが、男は息をひきとった。--やがて、タンポポの努力が実り、ゴロー達が彼女の作ったラーメンを「この味だ」という日が来た。店の改装も終わり、“タンポポ”にはお客が詰めかけ、行列が続いた。ゴローはタンクローリーに乗ってガンと共に去っていく。
    伊丹十三監督が、「食」にこだわって作ったラーメンウェスタン映画。
    タンポポが経営するラーメン屋をトラック野郎のゴローとガンの指南で評判の良いラーメン屋にしていく奮闘を描くメインのストーリーと、「正しいスパゲッティの食べ方教室」「食べ物にいたずらをするお婆さんと被害にあった店の店長の攻防」「女を愛撫するように食にこだわる白服の男」など「食」にまつわる奇妙なサイドストーリーが絡み合わないので、間延びした語り口に思える。
    伊丹十三監督の「食」へのこだわりが見えるグルメ映画。

  • わーこんな映画だったんだっけ?

    覚えているところは、最後に全員がスープを飲み干すところと、生卵の黄身を行ったり来たりさせるところ。

    いったいいつ観たんだろう。

    宮本信子がかわいい!
    役所広司が若い!
    あ、あれ洞口依子だったんだ!

    いろいろ発見もあった。

  • 制作年:1985年
    監 督:伊丹十三
    主 演:山崎努、宮本信子、役所広司、渡辺謙
    時 間:114分
    音 声:日:モノラル


    雨の降る夜、タンクローリーの運転手、ゴローとガンは、ふらりと来々軒というさびれたラーメン屋に入った。
    店内には、ピスケンという図体の大きい男とその子分達がいてゴローと乱闘になる。
    ケガをしたゴローは、店の女主人タンポポに介抱された。
    彼女は夫亡き後、ターボーというひとり息子を抱えて店を切盛りしている。
    ゴローとガンのラーメンの味が今一つの言葉に、タンポポは二人の弟子にしてくれと頼み込む。
    そして、マラソンなど体力作り、他の店の視察と特訓が始まった。
    タンポポは他の店のスープの味を盗んだりするが、なかなかうまくいかない。
    ゴローはそんな彼女を、食通の乞食集団と一緒にいるセンセイという人物に会わせた。
    それを近くのホテルの窓から、白服の男が情婦と共に見ている。
    “来々軒”はゴローの提案で、“タンポポ”と名を替えることになった。
    ある日、ゴロー、タンポポ、ガン、センセイの四人は、そば屋で餅を喉につまらせた老人を救けた。
    老人は富豪で、彼らは御礼にとスッポン料理と老人の運転手、ショーヘイが作ったラーメンをごちそうになる。
    ラーメンの味は抜群で、ショーヘイも“タンポポ”を町一番の店にする協力者となった。
    ある日、ゴローはピスケンに声をかけられ、一対一で勝負した後、ピスケンも彼らの仲間に加わり、店の内装を担当することになった。
    ゴローとタンポポは互いに魅かれあうものを感じていた。
    一方、白服の男が何者かに撃たれる。
    血だらけになって倒れた彼のもとに情婦が駆けつけるが、男は息をひきとった。
    やがて、タンポポの努力が実り、ゴロー達が彼女の作ったラーメンを「この味だ」という日が来た。
    店の改装も終わり、“タンポポ”にはお客が詰めかけ、行列が続いた。
    ゴローはタンクローリーに乗ってガンと共に去っていく。

  • 「人間ってさ、死ぬ間際にさ
    短い映画みたいなの見るって言うじゃない?
    一生の出来事をさらぁっと走馬灯みたいにさ。
    その映画、俺 楽しみなんだよな。」
    その映画を楽しみに見れるような、やりきった、悔いのないような人生を送りたいものです。

    「おい兄さん、喧嘩売るならどうだろう、
    俺に直接売ってくれねぇか。」
    たんぽぽに暴言を吐き続けるピスケンへ鳴門一閃
    怒りを噛み殺し笑顔で機械的に話す、
    カウボーイハットの山崎努、カッコいいね。

    食を共通テーマに、グランドホテル形式で、
    様々な人間達の人生のヒトコマが描かれます。
    隣り合わせに他人の人生がある
    様々な人生がある。

    サラリーマン達のフランスレストラン接待ランチ
    マナー教室でスパゲッティを食べる講師と生徒達
    ホームレス達の野外の宴
    歯の痛い男と自然食だけで育てられる幼児
    鴨南、天ぷらそば、お汁粉を食べる老人
    桃やカマンベールを捺す癖の老婆
    北京ダックを頬張る東北大学教授を騙る詐欺紳士
    最期の炒飯をつくる母と食べる家族
    白服の男/美味なる情婦、卵の黄身/生牡蠣

    飯食ってクソする造糞機じゃないんだからさ。
    どうせ毎日食べるなら、
    食を楽しみたいものじゃない?
    多分 豊かな人生に繋がるんじゃない?

    身なりやお金じゃない
    着飾ったり、偉くなったりもいいけど、
    食は生き物の本質だからね。
    行き着くところは食なのかも。
    豊かな食を送るものは、豊かな人生を送る
    豊かな食とは、美味しく頂く術を知ること
    美味しく頂く術とは、食べる幸せを感じること
    「美味しいラーメンつくってんだろ?
    だったら幸せそうな顔しろよ。」
    食べてるときって幸せ感じるよね。
    まるでうっとりと母乳を食む赤ん坊のように。

    「俺たち、やったな。」
    「あぁ、やった。達者でな。」

    何度観たことか。何度観ても面白いことか。
    思春期 夜中にこっそり よく観たものよ
    ほとんどのセリフが頭に入っている。
    すべてのシーンが印象に残っている。
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    これはラーメン・ウエスタンだ!
    ある町にフラりとやって来た男が、
    ラーメン屋の美しい未亡人を助け、
    その店を町一番のラーメン屋にして去っていく物語
    つまりシェーンのラーメン版
    それがタンポポだ。

    ずらり勢揃いした、色とりどりの男、男、男
    (フルーツアラモードみたいだ)
    そして可愛い女たち
    蓋を開けると美味しそうな男と女がぎっしり詰まっている。
    (幕の内弁当みたいだぁ)
    それがタンポポだ!

    鴨南蛮、海老の躍り、北京ダック、
    炒飯、生牡蠣、オムライス、
    百合根の味噌汁、焼き肉、納豆、スパゲッティ
    ものすごい食欲!

    初めての本格食べ物活劇 「タンポポ」
    (お腹を空かせて観に行こう!)
    ひとコマ、ひとコマ 丹念に味つけしました
    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
    食へのこだわりと、こだわり過ぎることの愚かさ
    食という生けるものにとって当たり前の行為を
    楽しもう、慈しもうと、
    原始時代から脈々と続けられる人間の創意、工夫
    そんな人間達の滑稽さを感じると共に、
    素晴らしさを感じさせられた作品でした。

  • 「ラーメンウェスタン」というジャンルであることを予告編で学び、一瞬ほほぅとうならされたがとはいえこんなに美味そうな映像の並ぶウェスタンはありえない。1985年の作品ということは阪神が強かった頃だ。


    本筋とつながりがあるのかと思わせてほぼ関係ないサブストーリーがばんばんオムニバス形式で埋め込まれているのが伊丹十三がすき放題にやった感じがあってよい。(その数なんと13本とのこと。あ!十三!!)この形式のお陰でここ数年本作以前に発表された作品を通して認識した大友柳太朗、岡田茉莉子、中村伸郎、津川雅彦、原泉、大滝秀治といった往年の名俳優陣に会えることとなり大感激。このラインナップでは黒田福美、役所広司、渡辺謙といったラインは青さがまだ残る。さらに加えて個人的にタイミングのよい「雨あがる」で拝見したばかりの井川比佐志、「スワロウテイル」で拝見したばかりの洞口依子、「続・男はつらいよ」で拝見したばかりの山崎努ときて、そしてオオトリ「眉山」で約10年ぶりの銀幕復帰姿を拝見したばかりの宮本信子とくればその満足度は最高潮に達した次第。

    それにしても長崎で敢えてチャンポンを押さえて巡りあった「ねぎそば」のモチーフがここにあったとは! なんという伏線。また行こう。

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著者プロフィール

1933年生まれ。映画監督、俳優、エッセイスト、テレビマン、CM作家、商業デザイナーなど、興味のおもむくままに様々な分野の職業に分け入り、多彩な才能を発揮。翻訳も多数手がけた。1997年没。

「2020年 『ちょこっと、つまみ おいしい文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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