尼僧物語 [DVD]

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監督 : フレッド・ジンネマン 
出演 : オードリー・ヘップバーン  ピーター・フィンチ  エディス・エバンス 
制作 : ロバート・アンダーソン 
  • ワーナー・ホーム・ビデオ (2005年11月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988135563934

尼僧物語 [DVD]の感想・レビュー・書評

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  • キリスト教の知識がある人ほど、いろいろと考えさせられてしまう作品だと思う。
    オードリーが演じるシスター・ルークは今の社会で言う「デキる女」。そんなデキる女がコンゴで医療活動に従事したいがために修道院に入るところから物語が始まります。

    前半はとにかく修道院の戒律の厳しさと、どうしてそのような戒律を重んじる生活をするのか?という部分が描かれていて、話でしか聞いたことがないシスターたちの修道院での生活にとにかく見入ってしまった。
    目立つことが許されない、控えめで謙虚な姿勢が正しいとされる修道院生活の中で、なかなか服従の掟を守れずに葛藤するシスター・ルークがとてもかわいそうだった。でも、院長のシスターが言っていることも一理ある深い言葉ばかりで・・・私はシスターの道を志しているわけじゃないけど、積極的に行動したいという気持ちと謙虚なことが大切だと説く他のシスターの間で悩んでしまう彼女の気持ちがとてもよく分かる。だって、どちらも大切なコトだもの。どちらかをすぐに選べるわけがない。

    この映画のいいところはシスター・ルークが最終的にどちらかを選ぶまで長い時間を要しているところだと思う。すぐに答えを出したり、現代映画っぽく「型破りなシスターが掟を遵守する仲間たちの意識をを変えていく」というようなストーリー展開にしていないところがいい。そのおかげでシスター・ルークの悩みや葛藤、自責の念が綺麗ごとや嘘に見えないし、見ている側も彼女と一緒に悩み苦しみ、感情を共有できる。

    後半のコンゴでの活動も衝撃的な事件がいっぱい起こって、目が離せなかった。自分の仲間を殺した人やナチスですら愛さなくてはならないキリスト教独特の厳しさと隣り合わせの愛など、とにかくキリスト教というものの真髄の一部を見せられた気がする。

    「マザーたちの目はごまかせても、神と自分はだませない」
    この言葉がすごく印象的。
    私は心が弱いからどこまで自分を制することが出来るかわからないけれど、この言葉をこれから迷ったり悩んだりしたとき思い出そうと思います。

  • 信仰心と自分の意思とのせめぎあいで苦しみながらも努力する…。自分には真似できない。心は尼ではなく看護師だったという話。

  • な、長い・・・・
    物語が動き出すのが2時間後とはこれいかに。
    結局、世俗での看護活動を経験し、ジレンマを抱えていた彼女にとって、父を殺したナチに憎しみを抱くなと言うのは無理な話で、やがて修道院を去る。

    しかしオードリーにぴったりな役だと思う。
    本当に尼僧役が似合い、美しい。

    【以下引用】
    前半は、後半の理解のために必須だと思う。
     私心や自尊心を捨て、謙譲と服従を学び、キリストへの愛に生きること。
     それが、ガブリエラに課せられた、課題だ。
     修道院での教えの中に、問題の核心は、出尽くしている。

     修道院での修行というのは、人間性を削り落としていく作業である。
     そこでの倫理は、世俗の倫理を完全に逆立ちさせたものだ。
     ある意味で、それは人間であることをやめなさい、という教えである。
     だから、世俗倫理しか知らない者には、決して受け入れることはできないし、ばかげたものにしか見えない。

     だからこそ、修道院では、希望者に何度も何度も確認するのだ。
     本当にいいんですか、修道女になるということは、生半可なことではありませんよ、と念を押すのである。

     修道僧は、神と一対一で向かい合うために、世俗のしがらみを断ち切る。
     世俗の生活の中にいては、それがむずかしいので、志をともにする人々で、物理的に隔離した空間を作ったのが、修道院のはじまりだと思う。

     だから、本来的な修道院は、一度入ったら生涯を修道院で暮らすという形をとるだろう。
     可能なかぎり、世俗との接触をしないことが、必須だと思う。
     そうでなければ、戒律を守りつづけることは、むずかしい。
     人間は、愛憎やら利害やら、もともと人と人との関係を求めるものだからだ。

     ところが、現実には、多くの修道士や修道女は、一定期間の修養のあと、信仰の一環として、慈善や奉仕活動のため、世俗の中に出ていく。
     その結果、何が起こるか。
     破戒や堕落が、起こる。
     なぜなら、まったく異なる倫理規範がぶつかれば、そこで葛藤が生まれるのは、避けられないからだ。
     純粋で、真面目で、思索的な修道僧ほど、その葛藤は激しくなる。

     信仰の倫理と世俗の倫理を、上手に使い分けなければ、精神的に破綻する。

     信仰の倫理をしっかり身につけた修道女は、世俗の人間からは、世話を受けても、どこか冷たく感じられるだろう。
     情愛に満ちた、思いやり深い修道女は、信仰の倫理との葛藤に苦しめられるだろう。

     慈善や奉仕などのチャリティは、本来、在家者のものだと思う。
     修道院の信仰生活とは、まったく別個のものだ。
     それは、仏教でも同じである。
     シスター・ルークが直面する問題は、本来なら完全な世捨て人になるべきなのに、三年間の修養期間のあと、ふたたび世俗と接触する生活に戻ることにある。

     世俗倫理の良識を代表するのが、医師フォチュナティである。
     フォチュナティは、シスター・ルークは修道女に向いていない、と言う。
     感受性豊かで、探求心旺盛で、思索的な彼女は、矛盾を敏感に感じ取るからだ。
     逆に、そういう彼女だからこそ、患者たちからは、慈愛あふれる、親しみのある修道女として慕われる。

     この映画が、まれに見る深い感銘を与えるのは、ジンネマン監督の、冷静で、透徹した思索に裏打ちされているからだ。

     修道院の倫理は、首尾一貫している。
     鐘が鳴ると、一切の作業を中断して、信仰の規則に従う。
     それは、信仰の厳格さの象徴である。
     しかし、その厳格さが、修道院の中と同じように、世俗の世界で適用されたとき、どういう問題が起こるか。それを、ジンネマン監督は、象徴的に描いてみせた。

     その矛盾を一身に背負ったのが、シスター・ルークである。

     第二次大戦下のベルギー。
     父をナチに殺害されたガブリエラが、修道生活を離脱し、レジスタンスに身を投ずるのは、人間として自然なことだ。反ナチの戦いは、正義の戦いでもある。
     しかし、同時に、修道院が、レジスタンスを禁止するのは、これもまた当然なのだ。なぜなら、それこそキリストの教えの核心だからである。

     問題は、この二つの倫理が、決して折り合わないことにある。
     それは、私には、原理的に不可能だと思える。

     シスター・ルークは、みずからの身をもって、根源的な矛盾を、体験する。
     私は、この矛盾が、ガブリエラの精神を破壊するのではなく、逆にいっそう強靱な精神を鍛え上げることを願ってやまない。
     それは、かつてイエス自身が背負った課題であり、また、キリスト教世界のすぐれた思索者たちのすべてが、命がけで格闘してきた課題でもある。

     この映画のオードリーは、いちばん素顔に近いオードリーではないだろうか。
     シスター・ルークという人物像は、オードリー・ヘップバーンという人間の深い内面を、そのままあらわしていると思う。

  • [1959年アメリカ映画、TV録画鑑賞]

  • 第2次大戦の少し前、ベルギーの街で、一人の女が修道院を訪れ、修道女となる。コンゴでの医療活動を目指して、修道女になった彼女だったが、そこには苦難の道が待っていた。

    宗教的な背景を共有していないから、共感できないのかなあ、と思った。
    ほかのオードリー・ヘプバーンの作品とは、少し異色の作品。

  • オードリーヘプバーンの細さと可愛さだけが印象に残った。

  • ブルージュ、フランスなどを舞台とした作品です。

  • カトリックのシスターがどんな生活を送っているのかがよく分かりました。
    強い良心を持ったがゆえに「従順」の掟に従えないシスター・ルーク。
    そのことで自分は罪を犯している偽善者だと葛藤する。
    悩みながらも、必死で生き抜いている姿にとても共感ができました。
    強い女性。彼女は還俗はしたけれども、聖女ですね。

  • 映画「時をかける少女」のラストはこれの影響かな…?オードリーヘップバーンは美しいだけの人とか思ってたからびっくりした覚えがあります

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