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- / ISBN・EAN: 4988105046368
感想・レビュー・書評
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桃井かおりの悪女っぷりがとことん良い。
そしてその正反対でもある岩下志麻もまたしかり。
特にこれといった劇的な展開で謎解きや真実が発覚するわけではない。
淡々と法廷で裁判が進んでいく。それがまたとてもリアルに感じた。
劇的な展開を排除したことにより、真実味と説得力が増している。
何より、出演している俳優陣が素晴らしい。
昭和というカタルシスを見事に表現していた作品。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
松本清張原作でもちろんストーリーはいいんだけど、なんといっても桃井かおりの悪女っぷりが素晴らしい。下品で卑しく、頭もそれほど良くない感情的な女性でありながら男を手玉にとる小悪魔という難しい役がとてもハマっている。一方の才女であり冷徹、夫婦生活は破綻してしまっている女弁護士役の岩下志麻の迫力や表情もいい。映画ではこの正反対ともいえる二人のやりとりがメインとなっていて、被疑者とその弁護人という関係にもかかわらず女同士のバトルが繰り広げられる。どちらの女性も強く、それ故に弱い部分を隠して必死に生きている感じがして寂しく見える。
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富山県新港湾埠頭で車が海中に転落、乗っていた地元の財閥、白河福太郎(仲谷昇)は死亡したが、後妻の球磨子(桃井かおり)はかすり傷ひとつ負わずに助かる。やがて、夫に3億円の保険金がかけられていることが判明、球磨子は逮捕される。球磨子の弁護人として佐原律子(岩下志麻)が選ばれるが、二人はことあるごとに衝突した…。
被告人・桃井かおりの悪態ぶり、弁護人・岩下志麻の敏腕っぷりが秀逸ですし、二人のぶつかり合いも強烈で度肝を抜かれます。証言台に立つ目撃者の森田健作、クラブのママ・山田五十鈴、被告人の元愛人・鹿賀丈史ら脇役の好演、次第に事件が解明されていく展開も相俟って観応え抜群の法廷劇になっていると思います。 -
お話そのものももちろん面白かったですが、球磨子と佐原弁護士の心理的なやり取りが何と言っても面白かったと思います。
http://momokyo.blog.jp/archives/34328957.html -
この作品の見所としてもちろん岩下志摩と桃井かおりの演技に圧倒されたのですが、ストーリー脚本も良くできていてミステリー好きの自分も最後の最後まで真相がわかりませんでした。またラストの二人が対峙するシーンはきっと一生忘れることがないだろうと思えるほどにインパクトがありました。
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桃井かおり、岩下志麻の演技が秀逸。
堕落した女、エリートの女、境遇は大きく異なるが、一人で汚い世の中を生き抜いていく必要があるという点で共通しており、二人のタッグは見物。
主人公が時折見せる悲しい表情や涙が、やはり一人のか弱い女であることを物語る。 -
幼い頃に観た時、球磨子の悲鳴と「おえー」が怖かった。
次に観た時、味方とは思えない見下すような態度の弁護士が怖かった。
色々な場面が強烈すぎて忘れられない映画の一つになっていた。
久しぶりにこの歳で観ると、どっちが勝ち組の女?と考えてしまったw
下品で負け組みのような人生の球磨子だけど、好き勝手生きて最後はニヤリ。
律子は弁護士だけど、夫に浮気されもっさりした女に子供までも奪われる。
内容は普通のサスペンスなのに、桃井かおりの暴走ねっとり演技と、
岩下志麻の存在感ある演技で、普通のサスペンスじゃなくなってる。
今こんな女優達いないと思う!絶対いなーい! -
登場人物すべて嫌。
でも、見入ってしまう。
ストーリー、演出がイイからですね。
裁判モノで、オチも読めるんだけどね。
疑問を最後の最後までひっぱります。