ザ・ハイロウズ、2017年現在で、唯一のベスト盤ですね。ヒロトとマーシーの音楽史上で言いますと、ブルーハーツ時代のベスト盤が、ブルーハーツ~周年、など毎に、定期的にリリースされ続けているのに比べ、ハイロウズ時代のベスト盤は、未だにこの1枚のみ。うーむ。ある意味、潔い、とは言える気がします。
収録曲は、まあ、なにしろ、ヒロトとマーシーを心の底から愛してますのでね、そらもう全部最高、としか言いようがないのですが、なにしろハイロウズへの入門には、ピッタリですね。そらもう、ベスト盤ですから。熱烈なファンからすれば、アレも入ってないコレも入ってない悲しい!ってなるのですが、そらもう、しゃあない。
ただただ、ハイロウズを聴いたことがない、って人に、「まずはコレ」と言って差し出すことができる一枚がある。それだけで、良いのではないでしょうかね。それが、このアルバムの存在意義だと思う次第なのです、うんうん。
基本的には、彼らの活動期間のシングル曲を、リリース順に並べただけ、という至極シンプルな構成。ただ、全てのシングル曲が収録されている訳ではない。
となると、このアルバムに収録されなかったシングル曲は、どないな理由で収録されなかったんだろうなあ?ってのは、ちょっと気になりますね。単純に、シングル盤の売り上げの問題だろうか?或いは、このアルバムの収録曲の選別に、メンバーが関わっているとするならば、メンバーの好みの問題だけ?うむ。気になりますね。
ちなみに、収録されていないシングル曲は、
「グッドバイ」「Happy Go Lucky」「真夜中レーザーガン」「FLOWER(というか、「不死身の花」?」「フルコート(「十四才」との両A面シングル)「ニューヨーク」「一人で大人 一人で子供」「砂鉄」「スパイダー・ホップ」
というところでしょうか?
「真夜中レーザーガン」「FLOWER(というか、「不死身の花」?)は、是非とも収録して欲しかったなあ。個人的に大好きなので。それだけの理由ですが、、、ベストに入るべき名シングルだと、思うのですよねえ~。あ、「フルコート」も、好きですね。分かりやすくキャッチ―ですよねえ。
まあ、収録曲はどれもこれも素晴らしいです。聴いておくれ!というのみ、なのですが、敢えてアレコレ言いたいなあ、というと、個人的に名曲中の名曲だと思う「日曜日よりの使者」について、でしょうか。
2017年現在、今や、ハイロウズの代表曲、というだけではなく、ニッポンのロックンロールを代表する超絶名曲、フェスじゃ絶対に欠かせねえぜ、あらゆる世代からリスペクトされちゃうぜ、oasisでゆうたら「don't look back in anger」RCでゆうたら「雨上がりの夜空に」に匹敵するぜ、的存在になっている感のある「日曜日よりの使者」という曲だと思うのですが、言い過ぎ?言い過ぎですかね?いやでも、マジで、とんでもねえ名曲だと思うのですが、
この曲、コードで言うと、「C、F、G」の3つのコードしか使われていない、究極にシンプルな構成なんですよね。いわゆる、スリーコード、ってヤツだと思うのですが、たった3つのコードだけで、こんだけ沢山の人々の心を奮わせる、励ます、誰かを勇気づけまくる、訴えまくる曲を、つくっちゃうなんてね。ヒロトは、やっぱ、とんでもねえなあ、と、シミジミ思う次第です。ギターで弾き語りしよう!って思ったとしても、とりあえず、Fコードのセーハさえなんとかクリアすれば、めっちゃこう、ヒロトになり切れますし。素晴らしいですよね。弾き語りにもってこいですよ。気分は即、ロッケンローラーです、うん。
ちなみに、ブルーハーツ時代のマーシーの大名曲、だと思っている「チェインギャング」も、同じく。基本は「C、F、G」のスリーコードなんですよね。同じコードを使いつつも、ヒロトの「日曜日よりの使者」は、激烈にホノボノ系の名曲であり、マーシーの「チェインギャング」は、身を切るように痛切な心底シンドいツラい系の名曲になっている。この差は、いったいなんなんだ?と、不思議に思うんですよねえ、、、人間性?いやあ、すっげえ不思議です。