DAYS JAPAN 2016年 10 月号 (化粧品のための動物実験)

  • デイズジャパン
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  • Amazon.co.jp ・雑誌
  • / ISBN・EAN: 4910164971060

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  • 表紙はBraian GUNN撮影。化粧品に使う成分の目への刺激や毒性を調べるために、首を固定され試験薬を点眼される実験ウサギ。この写真は秘密で撮影されたため、撮影場所と撮影日は明らかにされていない。

    特集は「化粧品のための動物実験」だった。EUでは全廃、日本では禁止規制はないらしい。

    今回個人的に注目した記事は、宇井眞紀子氏の「アイヌ返還遺骨を再埋葬 神への祈りと先祖供養」である。アイヌの人々が北海道大学を相手取り、墓地から掘り出されて盗まれた遺骨の返還を求めた訴訟で、今年3月、和解が成立。ようやく7月、アイヌの人々は再埋葬の儀式を執り行ったらしい。

    この記事では、いったいどの時代の墓を暴いたのか、一切言及がない。そもそも、それが明らかになっているのかさえもわからない。保管は杜撰だったらしいから、それさえも明らかになっていない可能性は高い。人類学者の収集も明治から1970年代まで続いているというから、ちょっと異様だ。考古学と民俗学に興味を持つ者として、もう少し詳しいことを知りたいと思う。アイヌの人々も、手探りで再埋葬の儀式を執り行ったらしい。そもそも、墓を暴くことはあってはならないことだから、そんな儀式の記録さえない。しかし、気持ちで想像力を働かせて執り行っている。その記録は、きちんと遺して欲しいと思う。

    いつか北海道を旅する時に、調べたいことがひとつできた。

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