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- Amazon.co.jp ・本 (171ページ)
感想・レビュー・書評
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モノクロの写真と短い文章で淡々と綴られている、宮崎県土呂久地区の暮らし。ここは全村が砒素鉱毒に苛まれ、健康を蝕まれ、人としての生活を奪われた土地である。写真の中の人々の笑顔とは裏腹に、土呂久の悲惨な現状が淡々と告発されてゆく。
長い長い裁判の末、鉱山側との和解が成立した。裁判の間、いったいどれだけの人たちが結審を勝訴を待ちわびながら、その短い人生を終えたであろう。
しかし、公害訴訟に限って言えば『和解』で救われるのは常に加害者側であり、被害者側が救われることは無い。失われた健康は、失われた生活は、失われた家族は決してもどってこないのだから。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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