都市政策の理論と実際―関一遺稿集 (1966年)

5.00
  • (2)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 2
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  関先輩は、戦前の名大阪市長。

     都市計画でも御堂筋の超過収用などで有名。

     別に橋下主義の本を読んだからではないが、大阪市の都市行政を関先輩の本で追ってみた。

    ①ハワードの田園都市論を批判して、「なお一国の経済上の発展にあたっては、全然大都市、少なくとも、今日まで発達した大都市が消滅もしくは縮小するとは考えられない。」(p142)

    ②(都市計画地方委員会制度について)理論上からも、市域外にわたりたる都市計画の認めて市外にわたりたる事業を施行する必要、特に、大都市付近の郊外町村の乱雑なる発達を統制する必要があり、町村がこの地域に事業を施行する能力なき場合に、町村の行政を市の行政となることは自治制度上許しがたいところであり、行政庁たる市長これを執行することは、法令発布当時にやむをえざる制度であった。(p123)

    ③用途地域の問題として近年、特に注目せらるものは、自由空地であって、大都市の暗黒面としてovercrowdingが顕著となり、保健、衛生の観点からも、犯罪統計、社会教化の方面からも、自由空地の必要を痛感するにいたり。(p115)

     自由空地の問題などは、今にも通じる課題。街路と建築物に偏って、市街地にある緑の空間、公園、農地などにもっとめくばりが必要と感じる。

全1件中 1 - 1件を表示

最近本棚に登録した人

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×