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- Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
感想・レビュー・書評
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死と眠りが同義であるのなら、死ぬことは夢を見続けることなのかもしれない。男は棺の中で夢をみる。一秒で数十年を過ごし、問いかける。「いまとは何だろう?」 いま〈ここ〉にいて、これが全てで、思い出しては忘れ、何をしても一瞬後の虚しさだ。戦場のような言葉の向こうにしか確かな景色は存在せず、その手前はもはや仮象の線である。全身から酔いが醒めて立ちあがる幽霊には地図のない手の平が残る。どんな終わりが彼を要求するかを知らないことが彼の悲劇。
眠る人よ、今夜はゆっくりと、おやすみなさい。
そして夢に目覚めるでしょう。また?詳細をみるコメント0件をすべて表示
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