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感想・レビュー・書評
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再読中。もう20年以上前の話ですが、少年ジャンプで連載している漫画に斉藤一が登場しているらしいと新選組おたくの間で話題になったので読み始めた「るろうに剣心」。その主要登場人物の一人である相楽左之助が少年時代に師と仰ぎその死後もずっと慕っている人物として設定されていたのが赤報隊の相楽総三。
人気漫画に非業のイケメンとして登場し俄かに脚光を浴びたおかげで、当時の歴史雑誌でも赤報隊特集が組まれたり、私が持ってるこの文庫も1995年におそらくその人気にあやかって絶版だったものが再版されたもの。もともとは昭和18年の出版、中公文庫の初版は1981年。
相楽総三は、いわゆる幕末の「勤王の志士」というやつですが、もともと武士の生まれでもなく藩のバックアップもなく、富裕な郷士の息子として江戸に生まれ、のちに薩摩藩の西郷隆盛や大久保利通らと面識を経て彼らと活動を共にするようになった「草莽」の志士。ひとかどの人物だったけれど結果いいように利用され、最終的にはその西郷らに裏切られるような形で「偽官軍」の汚名を着せられ斬首された悲劇的な人物。
上巻冒頭はまず、その相楽の子孫である木村亀太郎が祖先の「冤罪」「汚名」を雪ごうと奔走する「木村亀太郎泣血記」から始まる。そして幕末の総三の足跡を綿密に資料を辿っていく。小説ではなくドキュメント。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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