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- Amazon.co.jp ・本 (85ページ)
感想・レビュー・書評
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日本画家の兼島聖司さんという方宛のサイン入りの本やった。
いろんな詩の中で繰返し現れるモティーフやテーマがあって、それが、年齢や経験や境遇の違いはあるのに、今の私にとっても大事なもので、分かるな、いいな、と思いながら読みました。あと、微量のユーモアで読む声がすこし浮き上がったり。
「日々」、「海辺で」、「冬の道」などがとくに心に残った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ふとしたときに、なんでもないことから、強い感情に襲われることがある。
誰もがいつも心の底に抱えているものが、気まぐれに顔を出したような唐突さで
人は止まり続けることなどできないと知ってしまったときの、親しい淋しさのようなもの。
そんな感情が文字を追うごとに、じわじわと湧きあがってくる。
「日々」ではかかえるものが一斤のパンの軽さであるところが、そう。
「夜の猫」では夜道に浮かぶ白猫のイメージの硬質さが孤独感を煽る。
それだけでも良い詩集だけれど、孤独を嘆くのではなくそれを引き受ける潔さもあって
とても快い詩集だった。今となっては手に入りにくいのが残念だ。
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