- Amazon.co.jp ・本
感想・レビュー・書評
-
派手なトリックより巧緻なロジック。
ホント、おもしろかった。僕、大好きです。
著者、都筑道夫さんのエッセイで
「再読に耐えうるミステリを書きたい」という意の文章を読んだことがあるのですが、まさに二度読み、三度読みが楽しいです。
ああ、あの会話が、あの行動が、あの描写が。
さりげない伏線にニヤリとしながら、また違った読書が味わえます。
都筑さんは
「情緒を出来るだけ抑え、解決のプロセスに重点をおく」とも書いていましたが、『やる気のない探偵』物部(もののべ)太郎をはじめ、登場人物たちも充分に魅力的でストーリーも良かったです。
仕掛けはすごいけど内容がちょっと...ねぇ、って作品とは格が違いました。
山藤章二さんの表紙が素敵な、角川文庫版が気に入っています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
再読。各章の冒頭に各章の冒頭に小見出しをつけ、謎を解くすべてのカギを読者に提供するフェアプレイ精神に加え、解決に至る論理のアクロバット、美しさが素晴らしい。ド派手なトリックや展開のない地味な作品ながら、ロジックの面白さが堪能できる傑作。
-
やる気のない探偵役と、それとは対照的な行動力を見せる助手の、漫才のような掛け合いは楽しかったです。
各章に小見出しがついており、フェアとロジックにこだわった作品でした。 -
2010/7/20購入