プラハからの道化たち (1979年)

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感想・レビュー・書評

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  • 文章力や主人公ののめり込んでいく心情描写が稚拙な気がしたが、書かれている内容と主題、舞台設定は申し分なくリアリティがあってノンフィクションっぽいスパイ小説として楽しめた。
    ヨーロッパ小国の大国に翻弄される悲劇の国民性や心情がよく出ている。流石、駐独外務官僚だった著者だけにリアリティ感が半端ない。
    佐藤優氏の著作で本作が紹介されていて、外務省内で閲覧禁止になっていたとあったが、どの辺りが問題になっていたのかが最後までわからなかったなあ。

  • プラハからの道化たち/高柳芳夫:第25回大賞受賞。1979年。
    講談社文庫の全集に入れられなかった小説。本人の承諾がとれなかったらしい。何故なのかなあ。
    プラハの春の時代。ドプチェクが民主政権を立ち上げて、ソ連戦車がやってきて、一瞬で終わった時代。
    見果てぬ未来と他者のために犠牲になる。それが道化。相手の裏をかき、偽物を本物だと思わせるために死んでいく。それが道化。優秀な人材を安全地帯に逃がすために死んでいく。それが道化。
    主人公のみ、語り手として生き残るのが小説的。
    世界は、無数の名も知れぬ犠牲によって築かれているのかもしれない。私の幸福は彼らの上に成り立っているのかもしれない。
    ミステリーにするには重すぎる。

  • 乱歩賞第25回。プラハ事件を背景にした国際スパイもの。義兄の死に疑念を抱く日本人商社マンが、調べていくうち自由改革派と秘密警察の動乱に巻き込まれる。
    主人公はスパイじゃないので諜報戦術はまったくない。頭の回転が鈍く毎度落とし穴にハマりにいく姿は芸人かとツッコミたくなる(゜Д゜)主要人物たちの影が薄くラストはタイトルにも関わる読みどころなのに何の感動も起きない。決して話は悪くないのでもったいない。

  • この物語はこの著者でしか書き得ないものであるが、素人の私が読んでみても文章に魅力がないと思う。内容が良いだけにとても残念。

  • 82064.295

    乱歩賞をとっただけあって、申し分ない出来。

  • 江戸川乱歩賞(1979/25回)

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