法隆寺を支えた木 (1978年) (NHKブックス〈318〉)

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感想・レビュー・書評

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  • 西岡棟梁の話が聞けて嬉しかった。
    あらためて、すごい技術だとおもった。

    木だけみても、万葉集で語られいる美しい山も、取りつくされて廃山になってしまったし、質がどんどん落ちてしまった。
    技術もなくなっちゃうけど、もう法隆寺を五重塔を立て直す材料はないんだろうなと思った。

    とても悲しい。

  • (*01)
    法隆寺に限らず建材としてのヒノキを中心に、西岡の実録と小原の学術により書かれた概説書として読める。
    前半の西岡の部では、ライフヒストリー、宮大工という半組織、木材加工の道具の変遷について、建築や都市を考える上で示唆を与える識見もあった。後半の小原の部では、細胞から木材という一種の建築の構造を見ており、材の経年変化のプロセス、木彫の仏像を素材から由来を同定する方法など、研究成果の概要については面白く読むことができるが、その間に挟まれた木の文化(*02)について比較文化のはしりの様なコメントについては読み飛ばしてもよいだろう。
    いずれにせよ、現代に木を扱うにあたり幾許かの参考になる。

    (*02)
    文化とは言えないが、藤原京、平城京、平安京、鎌倉、江戸といった主要な都市の遷都を木材調達史として概観されている箇所については、都市がその材料である木を求めて遷移したと読んでみたい気もしてくる。

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