お登勢〈続〉 (1973年)

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感想・レビュー・書評

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  • 淡路島はなぜ兵庫県なのか
    テレビドラマの再放送が始まり、自宅の本棚にあった古い本を取り出して読んだ。

    幕末から明治の初期に身分の差を乗り越えて愛を貫き通した主人公お登勢の物語かと甘く見ていたが、骨太の奥の深い歴史小説で読み応えがあった。

    幕末、尊王派と佐幕派に別れた徳島藩とその臣下からの独立分藩を目指す尊王派である淡路島洲本城代の家老稲田家家臣との対立。その結果起こった庚午事変(稲田騒動)。
    池田屋騒動、蛤御門の変、長州征伐。京都から北越、函館までの戊辰の戦い。
    大政奉還、版籍奉還、廃藩置県。
    薩長閥による新政府の横暴。四民平等ならぬ新たな階級制度と変わらぬ差別貧困。
    北海道開拓の過酷で悲惨な実態。和人によるアイヌ差別。
    士族の反乱と西南戦争。
    新政府内における対立。自由民権運動と民選議員設立の建白。

    この動乱の時代の中で翻弄され生きた人々の波乱の物語。
    壮大な大河ドラマであり、全12回の放送ではとても網羅できない内容。

    本巻では、庚午事変の結果、徳島藩関係者は遠島処分、稲田家家臣は北海道開拓民として移住を申し付けられ、お登勢は荒涼とした新天地で困難に立ち向かうところまで。

    続・お登勢
    飢餓と戦いながら荒地を切り拓いて生きていくお登勢たち。
    野生の馬を捕まえて育てることで開拓の能率向上や生活の糧とし、徐々に安定していくが、新政府の北海道開拓政策などによる新たな苦労に次々襲われる。
    幾多の困難を乗り越え、ついに最愛の睦太郎と再会し安定した幸せを掴む。

  • 夫、津田貢に死なれたお登勢が、北海道でたくましく生き、加納陸太郎と結婚するまで。

  • 洲本などを舞台とした作品です。

  • こちらは、北海道に渡った後の物語です。前巻のラストでお登勢にとって悲痛な試練が待っているのですが、北海道の過酷な自然のなかで幸せを掴むまでの物語です。

    お登勢の物語はこの続巻があって完了するんだと実感しました。
    なので、ドラマの中途半端な終わり方は納得できない…。
    でも小説を知らないでドラマを見る分には十分か…。

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