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感想・レビュー・書評
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中学生の時に出会った。1976年末の出版だが、ありがたいことにまだ古書で入手可能。
「動力文化」というのは聞き慣れない言葉だが、「ものを動かすシステム」のこと、古くは手挽きの石臼、牛のくびきから、水車、帆船、風車、(のちには現代の電動自転車まで含まれるだろう)広いジャンルを覆っている。
しかし、牛のくびきと馬のくびきの用途、肉体構造の違い、などなどから違いが分かりやすく見え解かれている。
作者はカチコチの科学技術者ではなく、水力の項には「流れにはずむ妖精」、風力には「風に立つ巨人」というサブタイトルがついている、ロマンチストでもある。
出版の前後、特に前期、執筆されたであろう時期は「公害」の時代であった。私がこの本と出会ったとき「光化学スモッグ注意報」はなくなったが、隅田川の水は臭かったし、「江戸前の魚」は姿を消していた。
巻末の一文が心を打つ。
「もしも正しい技術の進歩を望むならば、世界的な規模で自然との調和を意識的、組織的にはかって技術の進歩を減速させ、つねに過去をふりかえる余裕を持つべきではないだろうか。・・・(中略)・・・だれもが「むなしい繁栄の中の不平等」よりも「みじめでない貧しさの中の平等」のほうを進んで選ぶにちがいない。ー私たちのかけがえのない子孫のためにも。」
34年も前の出版である。-
巻末の一文、まさに現代を予言していますね。
今もまだ私たちはここに留まっているわけですね。。
ううむ。
サブタイトルも詩的でキレイですね。巻末の一文、まさに現代を予言していますね。
今もまだ私たちはここに留まっているわけですね。。
ううむ。
サブタイトルも詩的でキレイですね。2010/09/25
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