黒猫・黄金虫 (1966年) (旺文社文庫)

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感想・レビュー・書評

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  • 推理小説の父と呼ばれるポーの作品を初めて読んだ。
    推理小説=殺人事件だと思ってたのだが、全く違くて驚いた。どこか薄暗い雰囲気に包まれた日常で起きる奇妙な物語。科学的に推理されて、ゾクっとするようなオチがあるので、最後まで楽しめる。雰囲気が漫画<ジョジョの奇妙な冒険>に似ていると思った。

  • 「黒猫」…完全犯罪などないのだ!!!調子に乗っている時こそ口を滑らせてしまう業。
    「赤死病の仮面」…怪奇小説の分野になるのかな。
    「アッシャー家の崩壊」
    「モルグ街の殺人」…犯人が動物、というネタバレが先走っている印象。犯人に至るまでがちゃんと理論が組み立てられてるんだよなぁ。
    「黄金虫」…冒険小説みたいだった。トムソーヤーの冒険を思い出す。
    「ウィリアム・ウィルソン」…ドッペルさん。ウィリアムウィルソンは本当にいたんだろうか…と思わせる。
    解説がいろいろためになった。

  • 江戸川乱歩の短編集の中にあったD坂読んだら、モルグ街の殺人も読まねばなという気になったので、積んでたやつ出してきた。ポーは新潮文庫のを既に読んでて、それでもういいやとか思ってたんだけど、そっちにはモルグ街の殺人載ってなかったので!
    すごいね、モルグ街は近代推理小説の出発点になるような作品なんやね。無能な(?)助手を介して読者も引き込みつつ、謎解きをしていくスタイルは画期的やったはず。

    乱歩先に読んどったせいでオチが分かった上で読んじゃったのが残念。

  • ポーの作品に触れるのは久々。収録作には既読のものが多かったが、細かい部分を忘れていたので、新鮮な気分で読めた。
    中でも「黒猫」は今でも衝撃的な作品。流石に初読の時のような恐怖は感じなかったが、あの結末にはやはり肌が粟立つ。
    また、昔は「小説の登場人物」として距離を置いていたため特に気にならなかったのに、今回は主人公の振る舞いにいちいちイライラしてしまい、そんな自分に驚いた。そのため読み終えた後は恐怖を感じたものの、一方で「因果応報だ」とどこかすっきりした気持ちもあった。
    「黒猫」を読むのは三回目くらいだが、「すっきりした」という読後感は初めてなので不思議な気分だ。昔に比べて猫好きになってきたのも関係あるかもしれないな。

    未読の中で気に入ったのは「赤死病の仮面」。
    短い話だが、全体に漂う陰鬱な雰囲気と、その空気とうらはらに鮮やかな色彩イメージが強く印象に残った。

  • 黒猫
    赤死病の仮面
    アッシャー家の崩壊
    モルグ街の殺人
    黄金虫
    ウィリアム・ウィルソン

    自分が持っているのはこの本の特製版

    黒猫や赤死病の仮面など容易く情景を描きやすくそしてじわじわと来る恐怖が秀逸。
    黄金虫は宝探しに行きたくなるね。

  • この雰囲気は、江戸川乱歩の原点ですね。
    えどがあらんぽ。

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