資本主義経済の歩み〈下〉―封建制から現代まで (1953年) (岩波新書〈第127〉)
- 岩波書店 (1953年4月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
感想・レビュー・書評
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購入: 1976年4月19日
廃棄: 2022年4月22日詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
商人が前より高い価格で売ろうと思って羊毛のために貨幣を支払ったときその貨幣を資本と呼ぶすなわち貨幣が利潤を生むあるいはそれを約束する事業や取引のために費されるときその貨幣は資本になる2ページ
利潤が生ずるのは労働者が賃金として受け取る価値が彼が生産したものの価値よりも少ないと言うことに基づく2ページ
マルクスの剰余価値理論
資本主義制度は売るための財貨つまり商品を生産する制度である
商品の価値はそれを作るために費される必要な労働時間によって決まる
労働者は生産手段、土地や道具工場などを持っていない
労働者は生きていくために彼が持っている労働力を売らねばならない
彼の持っている労働力の価値はそれを再生産するために必要な量例えば生活を維持するために必要な量となる
すなわち彼に支払われる賃金は生活を維持するために必要なものと等しい
かし労働者は1日の労働時間の1部でその量を生産することができる
残りの時間の間は雇い主のために労働している
労働者が賃金に受け取る価値と彼が生産する商品の価値との差が剰余価値となる
剰余価値は雇い主すなわち生産手段の所有者の手に入る
剰余価値は資本主義における労働搾取の尺度となる99ページから100ページ
空想社会主義者たちは、金持ちの援助をあてにしていた。102ページ
資本制社会の矛盾
生産はますます社会的になるのに、所有は私的なものになる=多くの労働者が生産活動にかかわるが、その結果生産されたものは資本家によって所有される。110p