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- / ISBN・EAN: 4560285900069
感想・レビュー・書評
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ネットで視聴(英語字幕)
数ある映画のリストの中で、いつもベスト5以内に入っているきわめて評価の高い映画だが、その理由は、この映画が数多くの革新的な技法をもたらしたので、映画監督や映画監督を目指す人、映画を教える人たち、そういった、いわば玄人の間でウケが非常にいいからだろうと思う。
じっさい見てみると、専門家ではない自分にとっては大した映画ではなかった。
まあ最後の部分はハッとさせられたし、冒頭のコールリッジの「クブラ・カーン」の引用はカッコよかったけれども、それぐらいかな、印象に残ったのは。
世評の高さと食い違うもうひとつの理由として、芸術作品(映画が芸術作品とすればだが。イマイチ確信が持てないが)の寿命ということがあるのではないか。
映画の寿命は、100年持たないのではないだろうか。
映画の場合は、オーソン・ウェルズがもたらした撮影技法(非常に効果的なのでいまでは誰もが使っており、その点でこの映画の功績は大きいらしい。門外漢のわたしにはどんなものかわからないが、それと映画の面白さは別だと思う)ばかりでなく、トーキーだとか、フルカラーだとか、ハードの部分も時間とともに大きく変わる。
いまから100年後の映画の形態は、ちょっと想像がつかない。
そういう条件下で作られるので、作品はすぐ古びてしまうのではないか。
映画よりも、音楽の方が、まだ寿命が長そうだ。
18世紀から19世紀はじめの古典派の音楽家たち、ハイドンやモーツァルトやベートーベンは、今でもクラシックの主流中の主流だし、17世紀のバロックだって、バッハやヴィヴルディらがいて勝るとも劣らない。
それより前になると、だんだんなじみが薄くなる。
それ以前の、たとえばルネサンス期や中世の音楽は、限られた愛好家はいるにしても、専門家の分野といっていいのではないか。
そうすると、音楽の寿命は、300~400年。
それより長いのは文学だろうか。
文字で書かれたものであれば、新約聖書にわれわれは感動することができるし、もっと遡ってギリシャ悲劇やイーリアスやオデュッセイアもある。
中国には詩経も論語もある。
口承の時代を含めるとすれば、文学は、絵画とともに、もっとも古くからある芸術の形態ではないだろうか。人類の起源とともにはじまったといってもいいかもしれない。
前評判との落差の大きさに、そんなことまで考えてみたのでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
眠かった…なぜ評価されているのか?モンタージュやカットアップ、照明のトリックなど思ったより実験的前衛的でそこだけ勉強になったが…。
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名作として名高いが、ストーリーとしてはあまり好みではない(後世の作品で同じような人物設定が多すぎるからかもしれないが)。第三の男のほうがおもしろかった。
ただ、役者の演技は本当によかった。オペラのシーンの独善的で病的なまでに強いまなざしは見事だった。歌の先生のくだりもちょっと面白い。 -
No.1の映画だということだけ聞き知っていて、やっと見られたけれど、いまいち…
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296-13
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メディアの恐怖
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どうしてこんなに後世まで残っているのだろう・・・?というのが正直な感想。
幼い頃に母親と引き離されて、望まなくして大金持ちになった悲しい男のお話。内容はいい話ではあるけれどこの程度のものなら他にもあるだろうと思う。けれどそれでも素人ながら言わせてもらうと、多分当時の撮影技術や撮り方からしたらすごく斬新だったり画期的だったりするのだと思う。もしかすると本当の映画通の人がこういうものを好むのかもしれない。