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- / ISBN・EAN: 4547462041258
感想・レビュー・書評
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ティム・バートン独特のファンタジーが大好きです。その映像もちょっとダークな世界観も。それに加えて、いつでも物語の主人公である父と脇役である息子、互いに理解し合えない親子を描いたとあっては、これ泣かない方が無理だよ自分!普遍的なテーマだけど、そういうのに弱いんです・・・。
以下は、いつもの長ったらしいネタバレ満載の感想文です。
いつでも夢みたいな体験談を話す父エドワードを、理解出来ない息子ウィル。その気持ちは良く分かったけど、合間に挟まれる父親自身や彼に関わった人の口から語られる現実なのか物語なのか分らないような体験談は面白かった!指輪を呑み込んだビッグ・フィッシュに巨人、幻の町、魔女の目に写った自分の死に方、サーカス団、狼男、・・・神話や民話の中では現実のそれが、エドワードの話の中でも現実として語られる。それの何が嘘で何が真実なのかを照らし合わせることで、本当の父親を知りたいと思うウィル。だけど父の死期は近く、ベッドに横たわる時間の多い父は言う、物語の中で危機に陥った時に口にした言葉と同じ「僕の死に方はこうじゃない」と。そして最後に、エドワードはウィルに物語を聞かせてくれと頼む。まだ語ったことのない、自分の死に方のついての物語。エドワードの物語を信じていなかったウィルの口から語られる、嘘みたいな夢みたいな、父親の最期。そこには巨人も狼男も幻の町の住人も、愛する奥さんも皆みんなが居て、笑顔でエドワードを見送る。そうしてエドワードはビッグ・フィッシュとなる・・・。
ここまでの持って行きかたが好き!そして最後の最後に、夢物語の住人達がエドワードの葬儀にやってくる。巨人は本当は人より少し大きいだけで、魔女は本当はエドワードに恋することで孤独となった元少女で、下半身の繋がった双子はそれぞれ自分の下半身を持っていて、サーカス団の狼男の団長もピエロも、強盗詩人も、幻の町の住人も、少しだけ誇張されていたけど、現実に存在する人達だった。
本編のストーリーも、エドワードの夢物語も、ありきたりと言えばありきたりなんだけど、映画への盛り込み方とか繋げ方とかが好き!そして俳優さんが大好き・・・!最後の締め方も好きだ。
A man teiis his stories so meny times that he becomes the stories.
They live on after him and that way, he becomes immortal.
笑った泣いた、素敵な作品でした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
学生時代映画館で見て、一番好きな映画になった。
ともかく素敵。表紙の、黄色水仙の花に囲まれているシーンの色鮮やかさ。想いでのきらびやかさ。幸せなウソの数々。
浴槽の中で抱き合う二人のシーンが大好き。
もう本当に最高すぎる。きれいで温かくて愛に満ち溢れている。大好きな映画。 -
あらすじを見て、あまり多くは期待してなかったのですが
すごくわくわくするファンタジーで、フィクションの持つ意味、
魅力を改めて感じました。おすすめです! -
グダグダしている時にみると人生は長いなぁと思う。ポジティブな方向で。美し映像、でも何よりティム・バートンなのに人の善意を感じる映画。水仙の花畑も素敵だけど、「恋をした瞬間は本当に時が止まる」のサーカスのシーンが一番好き
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癒し。可愛い。泣ける。考える。
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10年ぶりくらいに観たけどやっぱり最高。
疑うことと信じること、嘘と本当、いい人と
悪い人、現実とファンタジー、自分が大切な人を幸せにするなら全部どっちでもいいのかもしれない。うむ。 -
うそつきなお父さんの話は全部がうそじゃなかった。
うそと捉えるか、ドリーマーと捉えるか。
物事はすべて捉え方だとしたら、
少しラリった、遊び心をもったものの捉え方をして、
ニヤニヤ生きていきたいな。 -
ティム・バートン監督の作品。
なんか映画ならではって感じの話で意外とおもしろかった。
うそつき?というか話をおもしろくする為に盛って話しちゃうお父さんに嫌気が差した息子が真相を聞いて回る話?←ちょっと違う…
内容の大半はお父さんのうそ話を実現させた感じ。
んで最後に息子がお父さんの死に様を作り話で締めると。
スペクターで踊ってるときの照明がほんわかしてて良かった!
アリソン・ローマン(若き日のサンドラ・ブルーム)が可愛かった!
ユアン・マクレガー(若き日のエドワード・ブルーム)もアルバート・フィニー(エドワード・ブルーム)も良かった!
でっかい人は確かにでかいけどあれこそ盛ってるよね?笑
でも他のレビューだと号泣必至とか言ってたけどウルウルっとも来なかった…
やっぱ旅に出ることは良いことだね!!
ストーリー
死期が迫った父が、改めて息子に語り聞かせる人生の回想。巨人とともに故郷を出て、サーカスで働きながら、あこがれの女性と結ばれる。戦争へ行き、ひとつの町を買い上げる……。何度も聞かされた父の話は、どこまでが本当なのだろうか? 異才ティム・バートン監督が、独自のファンタジック&ブラックなテイストに、テーマとしてはストレートな感動に照準を合わせた快心作。
ベストセラーである原作に登場する奇妙な要素を、この映画版では多少組み替え、よりビジュアル的に楽しめる物語になっている。相手の死の状況を予言する魔女や、2つの上半身が下半身を共用する双生児の姉妹などフリークス的なキャラを登場させつつ、一面の黄スイセンのなかでの愛の告白といったメルヘンチックな場面も織りまぜ、人生の悲喜こもごもを共感たっぷりに描くことに成功。死の間際までうさんくさい老父役のアルバート・フィニーとは対照的に、若き日の父を演じるユアン・マクレガーは、前向きな主人公像を、まっすぐな瞳で好演する。監督の意識の表れであろうか、結末の感動は原作をはるかに上回る。