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- / ISBN・EAN: 4907953025622
感想・レビュー・書評
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アニマル(モンスター)・パニック映画に登場する巨大化した、あるいは(本来ならあるはずのない)羽やら足やら牙やらがはえた凶暴なサメやタコやワニは、たいてい米軍が開発した生物兵器の失敗作だ。事情はすこし異なるものの「グエムル 漢江の怪物」のそれも、米軍が指示した薬物の違法投棄によりうまれた。つまり、これは米軍は韓国でもろくなことをしませんでした、というおはなし。なのだが、それだけではない。従来のアニマル・パニックものならば主題は当然、人間VSモンスターの死闘になるだろう。しかし、この作品はつれさられたヒョンソ(コ・アソン)と、彼女をすくおうとする家族たちのすがたをメインにえがいている。といっても、かれらはぜんぜんヒーロー然としていない。父親(ソン・ガンホ)は嫁に逃げられたぼんくらで、叔父(パク・へイル)は大卒のくせにアル中のフリーター、祖父(ビョン・ヒボン)は親バカ、叔母(ペ・ドゥナ)はアーチェリーの選手で、銅メダリストなのだけれど、直情型でいかんせん冷静さに欠ける。だから救出劇はなかなかうまくいかない。そのへんのままならなさと、その起因であるまぬけぶりがほほえましくも大笑いだし、ブラック・コメディ、トラジコメディとして秀逸。どたどたはしりまわり、ときにずっこけるどこかユーモラスなグエムルのうごきも、ザ・サンあたりに載っていそうな、合成写真の半魚人みたいなべたな造形も、あざやかな登場の仕方も不穏でよかった。アニマル・パニックとしては型破りな、しかし、悲喜劇としてはまあありがちな、やるせない結末もこのみ。
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再鑑賞。流石ポン・ジュノはモンスターパニックを撮らせても上手い。コ・アソンはその後の活躍をみても、子役の時から光っている。
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うわー
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『お父さん、助けて!』
(2006/09/02公開 原題:괴물THE HOST) -
なかなかおもしろかった。女の子とじいちゃんがよいな。
ちょっと怪物の原因の隠蔽隠しの細菌のくだりとかは今ひとつだけど。 -
ペ・ドゥナがかわいい。
CG駆使しまくり、衝撃シーン満載の中で一番印象に残ったのが、女子大生がヘアピンで爪の間を掃除していたところというのが悲しい。
普通に面白いとは思った。 -
今さんは酷評していたけれど、個人的にはそこまで悪くなかった。
でも、ポン・ジュノだと思うと少し期待外れの感は拭えない。 -
ポン・ジュノ監督が手掛けた異色のモンスター・パニック巨編。韓国では興行記録を次々と塗り替える大ヒットとなり大きな話題を集めた。謎の巨大生物に娘をさらわれた一家が、政府の理解を得られぬまま独力で怪物に立ち向かう。主演はソン・ガンホ。
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まず怪物の大きさがいいやんか。
小火器でなんとなりそうって思えるし、助かるかもって希望も持てる。
あと、動きも。
ダメ親父率いる家族が奮闘して、怪物にさらわれた娘を助けるって話。
駐留米軍の無責任な軍事介入や、何かと言えばすぐにデモをする国民性って、あちらの国の世相を現してるんでしょうかね。
最後も、冷静に対処すればすみやかに解決するものをヒステリックに騒ぎ立てて、結局どっちが被害を拡大したのって。
映像も好みでした。