隣りの八重ちゃん [DVD]

監督 : 島津保次郎 
出演 : 大日方伝  逢初夢子  岡田嘉子  高杉早苗 
  • 松竹ホームビデオ
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988105056725

感想・レビュー・書評

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  • ああ、書き込みをサボっているうちに次の映画祭に突入することに… テンポをあげる決意を胸にしばし反省。

    久々MoMAでの邦画は「Japan Speaks Out! Early Japanese Talkies」と題された企画を通して。1930年台の貴重な初期トーキーフィルムを集めた今回のシリーズはなかなか見ごたえあり。たった二週間、しかもその半分は平日16:00からの開始ということでかなり厳し目。うかうかしてると生きてるうちには二度とお目にかかることが出来なさそうなので皆勤を目指しての初日が本作。

    キャスト陣をみてまずほっとするのが飯田蝶子の名。小津作品を通して彼女は十分堪能させてもらってきたから彼女に再会できるというだけで心やすまる。大日方伝の名も小津作品を通して学んだ名、そういやいままでに鑑賞したのは「出来ごころ」(1933) を含め全て無声映画だったので、今回彼の肉声を初めて聴けることになった。さらなるなじみの名は高杉早苗。印象に残るのは木下作品「日本の悲劇」(1953) での演技だろうか、彼女のプロフを読んでいて「香川照之の祖母」というところにぶつかって「へぇ。」と唸ったのが記憶に新しい。

    そして最後にあげるのは岡田嘉子。上映前、国立フィルムセンターから招かれた方のイントロで「岡田嘉子の美しさに見とれて下さい!」と絶賛されると気にならないはずがない。確かに主役の八重ちゃんを演じる逢初夢子を完全に食ってしまっている感ありありだった。最初に彼女にお見かけしたのは初期の小津作品を通してであったが、奇しくもつい最近「男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け」(1976) での宇野重吉を相手にした重厚な芝居を見せてもらったばかりでもあったので、その感動もひとしお。

    島津保次郎監督によって拓かれた「庶民劇」というジャンル、これからも気にならないはずがない。現存しているフィルムも限られているであろうながらも、松竹のその後のそうそうたる「後輩映画監督」の名による後押しもうけつつ、着実に通り抜けていきたい。

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