機動警察パトレイバー2 the Movie [Blu-ray]

監督 : 押井守 
出演 : 冨永みーな  古川登志夫  竹中直人  根津甚八  池水通洋 
  • バンダイビジュアル
4.14
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感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4934569350862

感想・レビュー・書評

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  • 【アバター、タイタニックのJ・キャメロン監督も絶賛した近未来SFアニメの傑作】

    皆さん、今度の週末は大切な方と一緒に実写では表現できない
    壮大な設定を盛り込んだ日本が世界に誇れる傑作で、感動して
    みませんか???

    そんな今回は押井守監督のアニメ映画『機動警察パトレイバー2
    劇場版』をご紹介します。

    本作は『機動警察パトレイバー』の冠こそ付いていますが、ロボ
    ットが活躍する子供向けヒーロー作品ではなく、むしろロボット
    は添え物であり、活躍するのはぼーっとしている冴えない風体の
    中年おじさんなのです!!

    そんな昼行灯と称される後藤隊長が東京を壊滅させたテロ事件を
    解決しようと女性隊長と共に奔走する映画なわけで・・・

    押井守監督が本作品をわざわざ一般的には受け入れがたいアニメ
    作品として発表したのは、公開されたのが1993年であり、壮大な
    内容に当時のCG技術では実写化が難しかったのでは、と勝手に思
    っていたりしてます。

    そんな本作品は本格的な社会派映画であり、ジブリ作品、いや他
    のどんな実写映画よりも衝撃と感銘を与える傑作作品だと思います。

    ・・・って、ねえ、言いすぎ、言いすぎかな??←SPEC風に(笑)

    内容として・・・

    近未来のある日、所属不明機により一発のミサイルが発射され、
    横浜ベイブリッジが破壊される。

    それによりベイブリッジ爆破以降の事態の進展を懸念した政府は
    治安維持の目的で自衛隊を東京に配備するのだが、内部の派閥
    抗争が加わる事で事態は勝手に暴走し始め、日本は収拾できない
    混乱状態に陥っていく・・・。

    こんなありえそうな展開が次々と見る方を襲ってきます。

    その為、本作は海外でも非常に好評でアバターやタイタニックを
    手がけたカナダ出身のジェームスキャメロン監督もこの作品のフ
    ァンであり、押井守監督作品を支持しているそうです!!

    作中の下記二曲のBGMも最高に素晴らしく聴くと心が震え、自然と
    泣けてくるのは私だけでしょうか??

    【Youtube 川井憲次 ”Hallucination”】
    http://www.youtube.com/watch?v=gpvvFycI8IA
    (ED曲です。本作品の曲の中で一番好きかも!!)

    【Youtube 川井憲次 ”Theme of Patlabor 2”】
    http://www.youtube.com/watch?v=_mT65LMSRpU
    (LIVE、OP曲です)

    本作品含め、押井守監督作品には数多くの川井憲次さんの名曲が
    使用され、彼の豊かな音楽性と押井監督の感受性豊かな独特の
    世界観が非常にマッチし、最高の映画となっていますよ!!

    ネタバレしてますが・・・作品中、盛り上がるシーンをどうぞ!!
    (是非、大音量で聞いてみてください!!)

    【Youtube ”スクランブルシーン抜粋”】
    http://www.youtube.com/watch?v=cnWIy21y200
    (DVDは声優さんが変わっていますので注意!)

    押井監督節が炸裂してます。
    虚構と現実の境目は何か?
    同じくネタバレしてます!!

    【Youtube ”正義の戦争と不正義の平和、抜粋”】
    http://www.youtube.com/watch?v=flYvqmibfqU

    【Youtube ”正確な状況分析が出来ない上層部”】
    http://www.youtube.com/watch?v=OV2Vd3apgUw

    この作品には日本が抱える状況分析が出来ない上層部の問題の
    他に今の若者達への批判も込められています。
    新隊員と後藤隊長の会話には思わず何度も頷いてしまいました。

    「もう、任務時間が過ぎましたし・・・勤務を終了しても・・・?」
    「でもまだ南雲隊長が戻らないし・・・でも・・・ま、いっか・・・。」
    「良いですかね?」
    「良いんじゃないの?・・・こうして俺もいる事だし・・・」
    「では任務終了しま~す。失礼しま~す。」
    「じゃあね。またね~!(帰っていく隊員に手を振りながら)
    ・・・って良い訳、無いじゃないの・・・」
    (台詞そのままではありませんので注意!)

    南雲隊長が柘植行人と出会うシーンでは『行っちゃ駄目~!』と
    思わず叫んだ彼女にびっくりした・・・むうでした!!

  •  公開当時から現在に至るまで世評の非常に高い映画で、当時は確かに緻密な描写と情報量に圧倒されたが、今日改めて見直すと問題が多い。

     自衛隊蹶起の首謀者・柘植行人の思考と行動に一貫性がなく迷いに迷っていて、とても集団をまとめられるような人物には見えない。前作では犯罪者の異常心理を表象するのに効果的だった「鳥」が、この映画ではただ飛んでいるだけで意味をなしていない(犬や魚や植物も同様)。松井刑事がダミー会社に侵入して「偶然」窃盗したディスクが、事態の決定的解決につながる点があまりに都合がよすぎる等々。

     「東京」を舞台に「戦争」という時間を演出するというテーマ(作中では柘植の蹶起の目的として明言されている)が突出しすぎて、そこに至るプロセスとそこからの事後処理にいささかリアリティを欠いていると言える。

     なお、音声はDVD版同様、劇場公開版とリニューアル版の双方を収録しているが、少なくともキャストは旧版の方が芝居は素人っぽくても臨場感がある。有名な空自の作戦指揮所でのスクランブルシーンなど新版の方は芝居がかっていて嘘くさい。

  • パトレイバー全然未見なんですが、2を観たくて観た!
    すごい。
    90年代に作られたというのに驚く。(まだ最新型戦車は90式!)今の時代にもフィットしすぎ。

    戒厳令が敷かれた東京とか、物語的にぐっとくるワードだけど、もしリアルでそうなったらと考えると…
    (戒厳令下でもやっぱり通勤しないといけないのか…)
    っていうか、もしリアルで起こったら、と考えさせるアニメなんですよね。
    平和なんて紙一重のもの。
    状況自体はシビアに展開していくけど、収束方法とか男と女の感情とかその辺は情緒的にメロウに描かれている。
    そのバランスが絶妙。
    決起が雪の2月26日とかね。

  • 約20年前に作られた作品とは思えない。
    ロボットのアニメーション、というイメージしか持っていなかったので、良い意味で予想を裏切られた。

    キャラクターが魅力的。
    職を失いかねない任務につく第2小隊メンバー。
    上層部にきちっと物申す南雲さん。
    そんな南雲さんについていく後藤さん。
    こうした人たちの中に、古き良き日本が残っている感じがした。

  •  TSUTAYAで一気借りした押井守シリーズ。横浜ベイブリッジの爆破からスタートするテロがテーマ。主役はいつもの若手メンバーではなく、後藤さんと南雲さんのロートルチーム。レイバーも最後まで出てこず、ヘリと無人飛行艇に積んだ、テロが着々と進行していく。スピンアウトのような映画だ。

  • 大人向けパトレイバー。アクション少なめで知的な内容。

  • 原作は連載当事に読んでいました。映画は初めて見ました。時代なのか世代なのか沈黙の・・・などやテロにありがちな内容ですね。今見ると冷めて見られます。団塊の世代の方たちが経験したような世界観という感じがします。安っぽい感想ですみません。またじっくり見たら書き換えるかも。

  • 劇場版第1作と併せて何年かぶりの見直しだけど、素晴らしい出来だった。前作より動きは少なめ、台詞回しも難しい言葉が多用されているので、テーマも含め大人向けのアニメーション。

    初めて観た当時は、特車二課の面々の作画が漫画版と違うとか思っていた。

  • これはもう大傑作である。
    かのジェームズ・キャメロンがタイタニックで来日した時に
    ベイブリッジを観て「あの爆破された橋か!」と大興奮した逸話をもつ
    世界に影響を与えている作品。

    前作に比べてレイバーの戦闘シーンもグッと抑えられ、
    戦争という我々日本人にとって、一番遠い存在、
    そして一番忘れてはいけない悲劇、惨劇をテーマに物語は進む。

    戦争という仮想の中のものが現実へと変わっていく瞬間。
    これほどまでに恐怖を感じる瞬間はないであろうし、
    これから先決して体験したくない瞬間である。
    これは現代へ発せられ警鐘である。
    例え外交の最終手段として存在する戦争であっても、
    人間として忘れてはいけないものがこの作品には詰まっている。

  • 日本に突如起こる一部自衛隊のクーデター、平和ボケをしている日本に対しての宣戦布告!


    この作品は「亡国のイージス」とだぶるところはありますが、世界の戦争に対して日本人がいかに無関心かを考えさせられた作品です。

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著者プロフィール

映画監督、作家。1951年、東京都大田区生まれ。
竜の子プロダクション、スタジオぴえろを経てフリーに。主な監督作品に『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』(84)『天使のたまご』(85)『機動警察パトレイバー the Movie』(89)『機動警察パトレイバー2 the Movie』(93)『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』(95)。『イノセンス』(04)がカンヌ国際映画祭、『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』(08)がヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門に出品。実写映画も多数監督し、著書多数。2016年、ウィンザー・マッケイ賞を受賞。

「2024年 『鈴木敏夫×押井守 対談集 されどわれらが日々』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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