愛おしき隣人 [DVD]

監督 : ロイ・アンダーソン 
出演 : ジェシカ・ランバーグ  エリザベート・ヘランダー  ビヨルン・イングランド  レイフ・ラーソン  オリー・オルソン 
  • Happinet(SB)(D)
3.44
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感想 : 43
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4907953023321

感想・レビュー・書評

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  • グレイッシュな画面のなか、ひたすらしょんぼりで滑稽なシーンをながめ続けて、みんな大雨の中の子犬みたいに無力だよ、みんなそうなんだから今夜のところは歯を磨いて寝ましょう、という気持ちになった。これはよかった。疲れてるときのほうがいいかも。

  • ウェス・アンダーソン監督が好きな方なら、
    そしてアキ・カウリスマキ監督にグッとくる方なら、なお
    初期山下敦弘監督の空気にしびれる方なら間違いなく
    オススメのロイ・アンダーソン監督作品です。

    「散歩する惑星」では絶望を
    この「愛おしき隣人」では明日への希望を。

    贅肉をそぎ落とされた詩的セリフと
    監督特有の北欧の空気を思わせる色味を抑えたトーンの
    美しい映像で紡がれた韻文のような映画。

    普通の人々の何気ない日常のひとコマ。
    それは思い通りに行かない日々でもある。

    明日がある。

    それは確証の無い希望。
    でもそれは必ず訪れる。

    明日という一条の光りにすがる人々の姿。

    そんな人々の日常に飛来する軍用機の群れ。
    一縷の望みすら消し去る前触れ。
    「明日」には「絶望」が待っている場合もあるのでした。

  • TSUTAYA店頭で気になっていた(笑)映画なのですが、借りられていることがおおくて、ようやく見れました!
    不条理ドラマという文字をみて「ああ、なるほどなあ」と事後納得。
    不条理という言葉を目にするまでは、一体どういうことなのだろうか?と考えてしまう映画でした。まあそんなところが鬼才な監督の作品というところなのでしょう。

    2007年の作品。
    製作はスウェーデン・フランス・デンマーク・ドイツ・ノルウェー・日本。
    2008年4月から日本の劇場でロードショウしていたようですね。

    この映画は、いろんなひとの様子を描いていく映画。
    例えば1つのアパート(?)に住んでいる住人の様子を次々と描いたり、職場の人間の様子をスライドするように描いたり…こういうパターンの映画は、視点がかなりバラバラになりますよね?なので、なんとなくこういう感じだろうなあという予測はついていたけれど、とにかくワンシーンが長めでした。
    そこまで激しい動きはなくて、淡々とシーンからシーンへと映っていく。
    そこにコメディタッチのノリのよいブラスバンドのBGM。

    そう!
    この映画は「コメディ」というところに類されているのだけれど、個人的にはこれはコメディではないなあと思ったのだけれど…シュールで、そしてシビアだと思う。だけれど、画面から漏れる滑稽さについ笑ってしまったりするところがすごい!
    不思議な映画です。
    まあそんなことを思っていたところに「不条理」という言葉が出てきてしまったら、自分の中の解釈が全てそれで包括されてしまったんですよね。(笑)とはいえ、この不条理というものに対しても、どう捉えるか、でかなり変わってくるのでしょうね。

    不条理であっても、それこそが「真実」であり人間的なことであり、足元にある、そして近すぎて見えない幸せなのだと、そんなふうに考えることもできるのだろう。
    レビューなどを見ていると、どちらかというと幸せとか、いわばプラス方面の感想が多いように思えたので、なるほどそういうものなのかあと考えさせられました。

    個人的な趣味に他ならないのだけれど、このコメディという部分が大きなカモフラージュであってほしいなあと思ってしまう自分です。
    文句ばかりクチにする登場人物が多く、そして不幸なことが続いたりするけれど、そういう部分で描かれるセリフって、感じていなければ出てこないものだと思うのです。だから、あれらのセリフの中に真実があるのではないかと…まあ反対に考えれば、それらの考えを貶めている(というと語弊があるが)とも考えられるが…。


    スウェーデンの監督さんなので、原題「DU LEVANDE」もやはりスウェーデン語?なのですよね。
    この意味はどういうものなのだろうと気になって探したけれどなかなか出てこなくて、あるブログさんによれば英語タイトルがスウェーデン語と同じ意味だそうで、「You, the Living」なのだとか。
    隣人というか、なんだかコチラのほうがしっくりくるカンジがしますね!

    自分の中で、ハッキリと「こういった解釈」というのが分からないのだけれど(どちらの方面にもとれるという印象がある)雰囲気は好きな映画でした♪

  • CMの連続.つながりがなくカタルシスがない。解釈してくれと言わんばかりの不可解なラスト。なんだか観念で頭がいっぱいの作品だ

  • ついていないことばっか。だけど明日はしあわせ。
    好きなのはカフェの定員が
    はいラストオーダーだよー!明日はまた来るけどね!みたいなことを言うシーン

    別に言葉で励ますわけじゃないけどみーんなついてない毎日を頑張っていきているんだなって思うと元気でるし、知らない人でも結婚はうれしい。
    そんな隣人たちの微妙な距離感が非常に好きだ!

    コーエン兄弟

  • 群像劇がすき。

  • 予告に惹かれて見てみたロイ・アンダーソン監督作品。
    とても独特な映画。
    ユーモアとシュールさと青みがかった映像と白塗りの人たち。

    ロックスターのミッケに恋するアンナの夢が素敵でした。
    あのシーンを切り取ってずっと部屋に飾っておきたいと思った。

  • 【2008/05/23 映画館で鑑賞】
    妙なモノを観た、初めて観るタイプの作品
    というのが第一の印象。

    つながりがあったり、全くなかったり。
    毎日の生活で起こりうる(時にそうでもなかったり)
    普通よりちょっと下の不幸(かといって暗くはない)
    を淡々と描いたものなのですがシチュエーションが!
    「投資の話とSEX」「ロックスターと夢での結婚式」
    「テーブルクロス抜きに失敗して電気椅子」
    「上と下の階の住人バトルを覗き見る向かいの住人」
    「精神科の医師の独白」「床屋で口論して変な髪形」
    「朝ケンカした夫婦の職場で他人に見せてしまう涙」
    などなど他にもいろいろなプチ不幸。
    登場人物の顔が死人のような白さなのも
    シュールさを際立たせていたような印象。
    音楽が映画の内容とリンクしているのもよかった

    プチ不幸なエピソードの寄せ集めなのに
    ちょこっと明るい気持ちになるのが不思議

    バーの「ラストオーダーだよ!まだ明日もある」
    というセリフがすごく好きだなあと帰路にて思った

    「今日もついてないことばかり。 
     でも明日はきっとしあわせ。」
    というキャッチコピーが観た後にしっくりきた

    じわじわくる面白さでした
    もう一度観たいと思った
    同時上映だった
    「スウェーディッシュ・ラブ・ストーリー」
    もいつか観てみようと思う

    まだ明日も、あるのだと元気付けてくれた気分

  • ロイ・アンダーソンといえば、スウェディッシュラブストーリーで知っていたけれど、またまた素敵な映画を世に出してくれていたんだ!!
    スウェディッシュでもそうだったけれど、ひとりの人間の一途な願いも、世間に投げ出されたとたんにいろいろな珍事を巻き起こしてしまったりする。だけども、それを受け入れて、むしろ強くなっていく、あるいはそれすらも楽しんでしまうようなところ、とても好きだな。
    そして、ロイ・アンダーソンは人間模様とか世俗の社会のありさまをコメディ的な笑いを織り交ぜて映像に仕立ててしまう。映像を見てて、ときたまちょっぴり笑いがこぼれてくるような演出も、相変わらず。
    観終わった後に、良い余韻に浸れるよ…。

  • カメラが基本的には動かない。シュールなショートストーリーの詰め合わせみたいな感じ。ただそれぞれのストーリーのさりげないつながりに、なんとなくだけど隣人感を感じた。

  • 0193

  • アングルがいつも遠目。短編集的な感じがいい。

  • 「明日がある」と希望を口にしても、不条理な明日はやってくる。

  • 「思うようにいかない日常の中で、彼らは明日に夢を見る—」


    ある住人は悪い夢を見た。爆撃機が襲来する夢である。
    ある夫婦はケンカをしている。妻は、「誰も私を理解してくれない」と泣き叫んでいる。夫は取り成そうとするが、妻は聞く耳を持たない。
    学校では、涙を流している女性教師に、生徒が心配して声をかける。教師は夫から“クソばばあ”と言われたことを嘆いていた。
    ある店の店員は夫婦連れの客に、妻とケンカしたと愚痴をこぼしている。しかし店員が彼の妻を“クソばばあ”と呼んだと言うと、客の妻は店員を責める。しかし店員は、妻から“高慢ちき”と呼ばれたと訴える。
    裁判所では、ある被告人の判決を下そうとしていた。1人の裁判官は終身刑にしようとする。しかし、もう1人の裁判官は死刑を主張する。そして死刑の判決が下される。判決を聞いた被告人は「これが人生さ」と受け入れる。
    ある部屋の男女。演奏家である男は稼いだ金すべてを退職基金に払ったが、回収できなくなった。そしてそれを銀行で「不運なできごと」と言われたと嘆く。
    ある少女は夢を見た。憧れのロック・スター、“ブラック・デヴィルス”のギタリスト兼ボーカルのミッケ・ラーションと結婚する夢である。夢の中で、少女の家の周りに集まってきているたくさんの聴衆は、彼女に祝福の言葉を述べる。少女は彼らに何者か尋ねる。すると聴衆は、「おめでとうを言うために来た」と答える。知らない大勢の人々に祝福され、少女は幸せだった。
    そんな住人たちが集う、とあるバー。
    1日の終わりにバーテンダーは言う、「さあ、みんなラストオーダーだ!また明日があるから!」

  • シュール!

    バイクがあればいいのに

    そしたらこんな生活から逃げられる

    でもお金がない

    免許がない


    バーのラストオーダーの鐘を鳴らすおっちゃんが好きです。

  • スウェーデンの映画。

    北欧の映画は基本的に分かりにくい、かつ淡々としている。
    (そんなに見たことないけど)

    という中では割りと分かりやすくて笑える場面もあった。

    これも音楽よい、担当はABBAの人。

    今度は誰かと行きたいフィンランド。

  • 2012年2月26日(日)、鑑賞。

  • 教会の懺悔のシーンがイイ。

  • かなりシュールな作品。インテリアがなんだか素敵(´∩ω∩`)
    北欧らしい作品。

  • すごくスローテンポで、眠ってやろうかと思ったけれど、じーっとスクリーンを観ていると、なにか・・・ねむれない魅力があるような。

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