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感想・レビュー・書評
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「地球を守る」であるとか、ロボット、パラレルワールドなどいろいろな要素を思いきって取り払ってみると、理不尽な形で死期を決められた子供たちが、残された数日でどのように身の回りの人たちと折り合いをつけていくかを連作で綴った作品だとわかる。だから、ロボット同士の戦闘シーンは時に淡泊で、あっけなく勝敗は決する(むしろ残り人数を考えたら、どうせ勝つんだろうと高を括ってしまう)。その一方で、それぞれのパイロットの死なせ方には工夫をこらしている(コモは演奏後に父親の腕に抱かれて死ぬ設定でいこう、など)。
それぞれをあまりに巧みに描き分け過ぎたせいで白々しいし、後半になればなるほど多弁で自分の感情を言葉に出させ過ぎていて萎える。これに比べれば『寄生獣』の方が数倍面白い。
唯一面白いと思ったのは、登場人物の死ぬ順番で、男女比もそうだが、キャラクター的に主役クラスから殺していってるのが新鮮といえば新鮮。 -
少年少女の命をかけて地球を守るSF漫画。最後の結末が残念でした。それまでは、誰が次のパイロットに選ばれるのか、どのように敵を倒すのかが面白かったです。
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いわゆるセカイ系(だよな?)のお話。
最初、中学生たちが変なロボットみたいなののパイロットでーなんて
話を聞いていたからエヴァっぽいのか?と思いきやそうじゃない。
エヴァも好きだけど、エヴァほど読者に冷たくなくて
作者の意図も明確だし、
何より、子供たち15人のそれぞれを描写するのが本当に圧巻。
最初は「んー?なんかあんまり入り込めないな」と思ったけど
巻数を重ねるごとにじわじわとくる何かがあって
最後は怒涛の勢いで読破。やっぱり鬼頭さんはすごいね。
人間の、心の底の方をぐりっとえぐっていく。
十代の頃、私もいろんなことに悩んでいた。
成長した今、もうあれほど悩むことはないけれど
そういう美しい時間があって、忘れてはいけないことがあるんだって
具体的には何もうまく言えないけど。
子どもたちの成長する姿が本当に美しくて、泣けた。