おすすめ度:100点
ついに最終回を、大河ドラマ最高傑作として迎え、終結した。
「FINAL SEASON RYOMA THE HOPE」という副題のもと、幕府と長州との戦い、土佐との和解、いろは丸事件、大政奉還、そして、近江屋での龍馬暗殺までが描かれている。
後半の、緊張感を高める龍馬暗殺までのカウントダウンは、観ていてつらく、「本当に死んじゃうだよ、龍馬さん」「あなたはどこに向かっているんですか」と叫び、問いながら観た。
最終回のついに訪れてしまったその日を、特にドラマチックな場面にすることもなく、抑えた演出にすることによって、龍馬との永遠の別れの寂しさがジワリと胸にしみた。(まさかそんなシーンにしないと思いつつ、暗殺されるシーンがもしスローモーションだったら、「龍馬伝」そのものが一気に駄作に落ちてしまうと思っていただけに、危惧は杞憂に終わり、安堵した。)
最も良かった回は「第40回 清風亭の対決」。武市も岡田以蔵も殺した最大の敵役、上士のリーダー後藤象二郎との和解の場面。憎々しい、凄味のある後藤象二郎役を青木崇高が好演。あまりにも憎々しい相手であったがゆえに、和解に至るその過程の説明を矛盾なく視聴者に納得させることは、とても難易度の高いことであったと想像するが、シナリオ、演出すべてが相まって完璧なドラマとなった。両者が握手する場面は食い入るように観、また、何度も再生して観てしまった。
三味線を片手に飄々としつつも熱い魂をもっている高杉晋作役を伊勢谷友介が好演。
以下その他、印象に残った好演者たち。坂本八平役;児玉清。坂本乙女役:寺島しのぶ。沢村惣之丞役:要潤。近藤長次郎役:大泉洋。大浦慶役:余貴美子。小曾根乾堂役:本田博太郎。中岡慎太郎役:上川隆也。徳川慶喜役:田中哲司。三吉慎蔵役:筧利夫。
当然ながら、岩崎弥太郎役:香川照之。武市半平太役:大森南朋。
そして、最高の好演者:坂本龍馬役:福山雅治。
第39回 馬関の奇跡
第40回 清風亭の対決
第41回 さらば高杉晋作
第42回 いろは丸事件
第43回 船中八策
第44回 雨の逃亡者
第45回 龍馬の休日
第46回 土佐の大勝負
第47回 大政奉還
最終回 龍の魂