Wuthering Heights (English Edition) [Kindle]

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  • 2011年3月30日発売
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感想・レビュー・書評

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  • 三浦しをんの「きみはポラリス」の中の一作、「骨片」に登場してから気になってしょうがなかった一作。良い!嵐が丘という非常に狭い物理的環境の中で、死と生、愛情と憎悪、高慢と軽蔑、繁華と没落、などなど様々な相対性が文字通り嵐の様に渦巻く。まさしく振り立てのスノードームを眺めている様。物語の構成やキャラクターの設定も、常に相対性を意識しながら緻密に設計されている。また、複数の語り手が登場するだけでなく、語り手が更に別の登場人物の手記を伝えたり、独断と偏見というフィルター越しに物語を繰るスタイルは今の時代でも新しい。前半のヒースクリフとキャサリンの悲恋も相まって、最後の和解のシーンでは自然と涙が流れてしまった。若干キャラクターの行動には不可解な点もあったが、その違和感を覆す程の名作だった。好きな作品だ。

  • LibriVoxからLingQにimportしたものを、ナレーションを聞きながら精読した。たいていボランティアの方が読んだオーディオは満足した試しがなかったのだけど今回はよかった。
    大変な長編小説でその上、時代が1790年頃から1800年にかけてで昔の古い言葉やきつい方言をしゃべる使用人が出てくるため私には難しすぎた。ただ英語学習のために読むのならばもっと適切なものがいっぱいあっただろうけど、どうしてもこの本を読みたかったから。
    出会いはトムハーディーと現在の妻シャーロットライリーの映画「嵐が丘」を見てヒースクリフに惚れこんでしまったのが最初。それで原書で読んでみたいと思ったからです。
    微妙な心の動きをもっと読み取りたかったけどわからないところはすっとばして読み進めたところがいっぱい。くやしいけど仕方ない。
    読み終えて感動が今も残っている。
    このまま余韻に浸りたい気分。

    アーンショ一家が住むWuthering Heighsとリントン家が住むThrushcross Grange。お隣だけど馬で行かないといけないほど遠い。
    アーンショー家に拾われたヒースクリフ。どうしてこんなにも幸せになれそうにない名前を付けたのか!そこでキャサリンと恋に落ち、兄ヒンドリーにいじめられ。最後キャサリンはリントンに嫁ぎ、ヒースクリフは雲隠れ。なぜキャサリンはヒースクリフと結婚しなかったのか。やはり彼には地位も名誉も財産もなかったからだ。キャサリンは私がリントンと結婚すればヒースクリフを助けてあげられると言っていた。
    そのことが後に彼が二つの家の財産を奪い取ることに固執する一念になるのかもしれない。
    キャサリンはリントンと結婚するが、心はヒースクリフのことばかり。彼への思いは普通じゃない。彼を後々までも苦しめる原因は彼自身の性格からきたものだけじゃなくキャサリンの狂った執着心や傲慢さが一番の原因だったのだと思う。
    私の思い入れが大きいだけにここに書ききれない。
    映画以上に原書はすばらしかった。偉大な作家エミリーブロンテに感謝する。

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