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- / ISBN・EAN: 4943674109753
感想・レビュー・書評
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(1)グロい花
(2)22才の夏休み
(3)夕暮れメモライザ
(4)コタツから眺める世界地図
(5)映画
(6)僕は頑張るよっ
(7)制服b少年
(8)死にたい季節
(9)バグったのーみそ
(10)23才の夏休み
(11)26才の夏休み
日本のバンド神聖かまってちゃんが2011年にリリースしたアルバム。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
非常に痛々しく感じてしまった。
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リリースされて、時間が大分経った。「8月32日へ」は、ポップな佳作だ。しかし、なんか興奮して語る事ができないのはなんでだろう?
熱心に追いかけているファンの方には、以下に書く事は、気分を悪くされる方もいるかもしれないが、素直に「神聖かまってちゃん」の今の状況について思う事を書きます。
今回のアルバムで俺が、スゲェと思ったのは、「グロい花」、「夕暮れメモライザ」、「コタツから眺める世界地図」だった。屈折した歌詞とポップなメロディー、で、屋台骨をしっかり支えるサウンドと、ゆらゆらとした陽炎の様にまぶされた音が、脳みそがトロけていく心地よさを覚える。
で、「制服b少年」、「バグったのーみそ」には、過去のかまってちゃんの「学校に行きたくない」、「通学LOW」路線の内向的な爆発の危なさにスリルを覚える。
曲の粒は揃っている。が、かえってそれが、災いしてる気がするのだ。良くも悪くも、「神聖かまってちゃん」というバンドから、予測できる内容である事と、「22才の夏休み」は、「23才の夏休み」の変形バージョンだし、元祖の「23才の夏休み」も入ってるし、「死にたい季節」も既に発表されている曲という事もあり、正直、レコード会社の意向がこのタイミングでのリリースになったのでは・・・、と、余計な事を考えてしまう。
俺は「神聖かまってちゃん」に夢中になったきっかけは、「ロックンロールは鳴り止まないっ」でNHKの歌番組に出演した時だった。曲の終盤、の子がバタバタと走ったり、こけて、ステージセットから外れ、挙動不審な感じでアジる危なさに魅せられた。
しかし、今回のアルバムには、俺が魅せられた危なさを感じなかった。うーん。
しかし、それは、俺の勝手な思い入れなのだ。ずっと、上記したスタンスでかまってちゃんが続いていくわけはない。
それは、わかっているが、今回のアルバムタイトルが「8月32日へ」、9月1日ではない、夏休みの延長。甘美なタイトルだが、アルバムの内容は、どこか宿題をなんとか終わらせた様な焦燥感を感じるのだ。
神聖かまってちゃん、新しい価値観を提示できるバンドなのだ。だから、バンドもそれを取り巻く人々も、もっと神聖かまってちゃんのスタンスを考えて欲しいのだ。
俺は、「コタツから眺める世界地図」に、の子、かまってちゃんの進化を感じる。けど、今回のアルバムは、新旧ナンバーが混じり、なんかアルバム単体として、もどかしい。 -
これに入っている「23歳の夏休み」は凄く良い。
「友達を~」のバージョンや宅録デモしか聴いてない人にも聴いてほしい。
その他の曲もスタンダードなポップとして成立していて、
の子さんのメロディセンスをうまく生かすアレンジが多い印象。
こういう良盤をコンスタントに出すバンドになっていってほしい。 -
グロい花のPVを観て心を鷲掴みされた為、音源欲しさにTSUTAYAでレンタル。
すごい良かった。全部良かった。今まで「この人たちはおかしい」って誤解してたけど、普通だった。普通に、ただ、生きてて、死にたくて、殺したいとか生きたいとかやっぱ死にたいとかそういう葛藤があって、それを歌ってる。
とても共感できる。いいバンドです。 -
なんか、うん、なんか…ちょっと残念でした。
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23
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図書館より拝借。かまってちゃんのまとまった音源を聴くのは初。「死」「殺」ということばの多様性とかわいい女の子の歌声との子の叫びと世の中への媒介性がこの現代に合ってしまっているのかな。熱狂的になる理由がわからなくもない。
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自分のイラストが起用された思い出の1枚。
夏休みシリーズの集大成。
グロい花の歌詞に胸が詰まるような思い。 -
先日生放送でかなり話題の(?)神聖かまってちゃんの4thアルバム。
正直あれだけ見てこのバンドを語るにはあまりにも安易すぎることは曲を聴けばすぐにわかる。
あいあわらず死にたい、死ねというメッセージを放つの子の詩。
ただ、前作の「みんな死ね」、「つまんね」よりも負の要素は若干抑えられ、
キーボードの美しいメロディは健在。
ただ録り直していても、死にたい季節、23歳の夏休み、映画、夕暮れメモライザの4曲(後半2曲は限定シングル)はすでに音源化されてるもの。
花ちゃんはリスかっ等の新曲をもっと盛り込んでもよかったかも。
がんばることも嫌になる、こんな風に生まれてきた不運を感じてどうしようもなくなることがある。
だから彼らの曲があるんだろう。
何言ってんだ。そういう人だって持っている劣等感や、どうしようもない孤独さも全部まとめての子は歌う。
むちゃくちゃになりながらも。
「死ね」とか言葉は稚拙でも、そんな感情をまっすぐに吐き出せる力が彼らの歌は、確かに今響いている。
あの頃ずっと留まっていてほしくて、9月1日になってほしくなかった僕ら。
8月32日へ。
悲しくったって時間は過ぎて、いつの間にか僕らは歳をとった。
周りの流れについていけない時だって、自分だけなんで。そう思う時だって。死にたいといいながらも、そんな勇気もない自分に向き合う強さをくれるパラドックス。
だから明日も生きていけるはずだ。あの頃生きたかった8月32日が来なくとも。