ほっと文庫 ゆず、香る

著者 :
  • バンダイ
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感想・レビュー・書評

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  • お風呂に浸かりながら読める小冊子と入浴剤が一緒になった
    本読みゴコロをくすぐる、この「ほっと文庫」シリーズ。

    装幀もとても可愛らしい上に、娘がおでかけ先で見つけて、乏しいお小遣いから
    「ママにおみやげ!」と買ってきてくれたので、入浴剤を使ったあとも
    パッケージを壁に飾ってあるくらいの宝物なのですが
    今までずっと、なかったのです。有川さんの『ゆず、香る』だけ。
    娘が買ってきてくれたときも、他の作家さんのは全部売っていたのに
    有川さんのだけが売り切れで、その後も、何軒探しても見つけられず。。。

    それを、なんとお腹が空きすぎて飛び込んだデニーズの
    会計レジの横に積まれたお菓子やおもちゃの中で見つけるなんて!
    テンションMAXになって、「これ、ずっと探してたんです!うれし~い!」と
    思わずデニーズのおにいさんにはしゃいで話しかけ、娘に
    「ママ、やめなよ。。。」と袖をつんつん引っ張られたのは、ここだけのヒミツ♪

    そしてそして、やっぱり有川さんってすごい!
    「ほっと文庫」の作品、どの作家さんのものも粒ぞろいだったけど
    バンダイが企画したこと、入浴剤とセットになった小冊子であることを踏まえて
    作品にしっかり反映させたのは、有川さんだけ。
    バンダイに勤めているらしい「彼」にガンダムへの傾倒ぶりを熱く語らせ
    「彼」と「彼女」の恋の発端に、「どこのみかんが一番おいしいか論争」を
    用意するだけにとどまらず
    入浴剤そのものを、キーアイテムとして登場させる、この企画力!
    『県庁おもてなし課』の清遠さんを彷彿とさせる凄腕です♪

    綺麗な果皮の内側に豊かな香りを包み込むゆずのように
    たった30ページの物語の中に、彼と彼女の人柄も、郷土愛の深さも
    相手を気遣うあまりにすれ違うもどかしさも、ぎゅっと閉じ込めた愛すべき1冊。

    どんな経緯かわからないけど、置いてくれてたデニーズ、ありがとう♪

    • まろんさん
      noboさん☆

      おお、noboさんもお探しでしたか!ナカマナカマ゚.+:。(ノ^∇^)ノ゚.+:。
      デニーズでは、お菓子やおもちゃに混じっ...
      noboさん☆

      おお、noboさんもお探しでしたか!ナカマナカマ゚.+:。(ノ^∇^)ノ゚.+:。
      デニーズでは、お菓子やおもちゃに混じって、
      ちょっとホコリをかぶって、申し訳なさそうに並んでましたよ(笑)
      Boy meets girlならぬ、おばさん meets 有川さん♪ という、奇跡の瞬間でした!

      意外に寂れた雑貨屋さんとかのほうが売れ残ってる可能性があるのかも。
      noboさんも、この本を無事手に入れられますように(*'-')フフ♪
      2013/02/13
    • まろんさん
      紫苑さん☆

      なんと、紫苑さんもこの本を探し求めていたんですね!
      探索隊ナカマナカマ゚.+:。(ノ^∇^)ノ゚.+:。
      お菓子とか、小さいこ...
      紫苑さん☆

      なんと、紫苑さんもこの本を探し求めていたんですね!
      探索隊ナカマナカマ゚.+:。(ノ^∇^)ノ゚.+:。
      お菓子とか、小さいこどものためのおもちゃとか、
      よくて使い捨てライターとかしか置いてないデニーズのレジ横に
      なぜ「ほっと文庫」があったのか、謎は深まるばかりですが
      とにかく奇跡の出会いに感謝したくなるできごとでした♪

      イナカのデニーズだからこその品揃えだったのかもしれないけれど、
      とても素敵な物語だったので、紫苑さんもみつけられるよう祈ってます!
      2013/02/13
    • まろんさん
      まっき~♪さん☆

      なんとなんと!LOFTで普通に買えるとは!
      娘が「有川さんのだけ買えなかったー」と、他の作家さんのだけ買ってきてくれたと...
      まっき~♪さん☆

      なんとなんと!LOFTで普通に買えるとは!
      娘が「有川さんのだけ買えなかったー」と、他の作家さんのだけ買ってきてくれたときには
      LOFTももちろん探したのですが、なかったのです!

      もしかして、あまりに問い合わせが多かったから、
      増刷(こういうのも増刷っていうのかな?)したのでしょうか。
      兎にも角にも、貴重な情報ありがとうございます!
      noboさん、紫苑さん、今すぐLOFTへGo☆ですね♪

      まっき~♪さん、このシリーズ、ぜんぶ可愛いけれど
      特に有川さんのこの本と、森見さんの『郵便少年』がオススメです♪
      2013/02/14
  • ドラッグストアで(文庫売ってる!)
    …と、
    興味津々で手にとってみたら、
    なるほど~♪
    入浴剤とのセット販売であった。

    さらさら、とお湯に溶かすと
    優しく広がるゆずの香りがいい感じ♪
    本は普通の紙製なので
    濡らさぬ様、気をつけながら
    頁を捲る。

    物語は長湯せずともさらり、と読了できるほどの短編ではあったが、
    入浴剤の効能で体は無論のこと、
    物語の効能で心までぽっかぽか。

    (なんて、いい企画なんだろう~♪)
    と、他の入浴剤を試す日も楽しみになった。

  • 短い短いお話ですが、詰まっているものは大きいです。
    メインは恋愛なんだろうけど、郷愁にかられるお話でした。

    実家の両親に会いたくなったり、
    小さい頃の思い出の場所を巡りたくなる感覚。

    彼が彼女に贈ったプレゼントにじんわり涙が溢れました。
    とっても温かいお話です。

    • ゴロウさん
      nyancomaruさん
      通勤時間は絶好の読書タイムですよね。

      こちらは生活環境が変わって早2週間。
      そろそろ落ち着いてきたので本探しから...
      nyancomaruさん
      通勤時間は絶好の読書タイムですよね。

      こちらは生活環境が変わって早2週間。
      そろそろ落ち着いてきたので本探しから始めようかな〜と思ってます。
      2013/07/07
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「そろそろ落ち着いてきたので」
      お疲れ様でした、環境が変わると何かと気苦労も多かったでしょう←勝手に決め付けてます。
      そんな時こし、心を癒す...
      「そろそろ落ち着いてきたので」
      お疲れ様でした、環境が変わると何かと気苦労も多かったでしょう←勝手に決め付けてます。
      そんな時こし、心を癒す読書で現実逃避!
      2013/07/31
    • ゴロウさん
      nyancomaruさん
      ありがとうございます!

      気のせいか以前よりも時間が経つのが早く感じられ、気がつくと「ご飯の用意しなきゃ!!」とい...
      nyancomaruさん
      ありがとうございます!

      気のせいか以前よりも時間が経つのが早く感じられ、気がつくと「ご飯の用意しなきゃ!!」という時間になっていたりで未だ読書開始ができていません…。

      秋になったら始めよう…と思い始めています…。
      2013/08/16
  • 有川さんの作品は色々読んできたけれど、短編ながらこの「ゆず、香る」は大好きな作品の一つ。一貫して「彼女」と「彼」としか表現せず、名前は出てこないスタイル。入浴剤とセットの商品ですが、それをそのまま話のキーにしてしまう所が、有川さんらしくて好きです。
    そしてなんだこのきゅんきゅん度…!友だちの壁を越えられないという永遠のベタなんですが、特に中盤、二人が壁を越えられなくなったきっかけの部分の心理描写が、もう信頼の有川印です。短編なのにじれったくなります(笑)
    柚子自体が好きなので、有川さんと柚子のタッグっていうだけでノックアウトなんですが、ページ数の割にとても満足しました。入浴剤も良い香りだったし、買って良かった。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「入浴剤も良い香りだった」
      ちゃんと使う人と残しておく人、どちらが多いか?
      (未だ手に入れられず。もし買ったら私は残す派)
      「入浴剤も良い香りだった」
      ちゃんと使う人と残しておく人、どちらが多いか?
      (未だ手に入れられず。もし買ったら私は残す派)
      2013/04/08
    • わるつさん
      この頃は薬局とかでも見ない感じですね…
      一時は品切れになって大変でしたが^^;
      入浴剤なんだから使ってなんぼだろ!と使ってしまいました笑
      この頃は薬局とかでも見ない感じですね…
      一時は品切れになって大変でしたが^^;
      入浴剤なんだから使ってなんぼだろ!と使ってしまいました笑
      2013/05/14
  • 彼女、と彼、の代名詞だけで違和感なく読み通せたのは初めて。
    この先の展開を期待させるような、ここで終わってもいいような終わり方。
    普段のあたしならイラッとするところなんだけど
    この話はこれでいいと思えた。


    そもそも有川さんを読み始めたのが今年に入ってからで
    この本の存在と入手方法を知ったのが1週間前。
    方々のドラッグストアをハシゴしても現品限りでこの本だけ無くて
    結構苦労してやっと手に入れたらあまりの薄さに吃驚して脱力(笑)。
    話の内容からするとこのくらいのボリュームでちょうどいいんだけど
    自分の苦労に対して★マイナス1(爆)。

    いつか新刊の後ろにこっそり編まれることを切に願います(笑)。

  • やっぱり有川浩の文章は好き。
    そしてキャラクターが魅力的。
    恋人同士じゃない男女の距離感が堪らない。もにょもにょする。ニヤニヤしちゃう。
    今回も、こんな短いストーリーの中にキャラクターの背景もしっかり、出てくる男女の関係の経緯もあり、そして物語もほんわかと素敵。
    で、付いてきた入浴剤だ。絶対に先に使ってしまってはダメ。読後に後悔しますよ。
    私は激しく後悔しました。

  • ずっと欲しかったのになかなか巡り会えなかったのですが、今日本屋で偶然見掛けたので購入。
    バンダイと角川文庫のコラボ企画で、入浴剤と短編小説のセットです。
    短編小説は入浴剤の香りに纏わる内容になっているという素敵な仕様になっています。

    大学のサークルで出会い、どちらの故郷のみかんが美味しいかで言い争った、彼女と彼。
    論争を経てお互いの故郷を認め合い、またほんのりお互いを意識しているものの、微妙に距離を保ったままの二人。
    社会人になってからも、たまに会って一緒に飲むものの、距離が縮まることはない。
    ある冬の日に彼女は、父親の故郷の村でゆずが採れたこと、昔はゆず玉がたくさん浮かんだゆず湯によく入っていたことを、彼に話して聞かせるのですが…。

    ゆずと、彼が勤める会社で関わっているある企画によって、二人の距離感がようやく変化する。
    その過程が面白く、そして優しく描かれています。
    他の方も書いていらっしゃいますが、著者の有川さんがこの「ほっと文庫」そのものをネタにして話を書かれているのが凄い。
    ラストの展開、彼の贈り物には胸が詰まって、思わず涙が出てしまいました。
    そして改めてパッケージを見て、感動してしまった。
    次はこの入浴剤を入れたゆずの香りがするお風呂に浸かりながら、ゆっくり読みたいです。
    ちょうど冬至が近いし、生のゆずを浮かべたお風呂に入りながら読むのも良いかもしれない。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「バンダイと角川文庫のコラボ企画」
      でも角川のサイトには載ってないんですよね、、、
      時折思い出して、書店で探すのですが、未だに出会えない。。...
      「バンダイと角川文庫のコラボ企画」
      でも角川のサイトには載ってないんですよね、、、
      時折思い出して、書店で探すのですが、未だに出会えない。。。早く見つけなきゃ!
      2013/02/27
    • 陸さん
      こんばんは。
      コメントありがとうございます。
      お返事が遅くなり申し訳ないです。

      角川のサイトの、ニュースリリースに一応掲載はありましたよ。...
      こんばんは。
      コメントありがとうございます。
      お返事が遅くなり申し訳ないです。

      角川のサイトの、ニュースリリースに一応掲載はありましたよ。
      画像はありませんが。。
      http://www.kadokawa.co.jp/company/release/detail.html?id=201188489

      大きな書店でたまに見掛けますよ。
      見付かると良いですね。
      2013/03/24
  • ホントに10分程度で読める、ちょっとした少女漫画のような感じ。

  • お風呂で本読むの大好き。「本読む」をHonYomuと入力すると「ほにょむ」となる。「お風呂でほにょむ」って、まさしくそんな感じ。

  • 入浴剤とセットの小説。
    内容が余りにも短く、読み足りない感が強い。と言うことは、あとをひく内容と言うこと。

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著者プロフィール

高知県生まれ。2004年『塩の街』で「電撃小説大賞」大賞を受賞し、デビュー。同作と『空の中』『海の底』の「自衛隊』3部作、その他、「図書館戦争」シリーズをはじめ、『阪急電車』『旅猫リポート』『明日の子供たち』『アンマーとぼくら』等がある。

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